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第10話 ときめき4

リサは

ブレッドの運転する車で

レイモンドホテルに送られた。


運転席から助手席側にまわり

ブレッドがドアを開けた。




車内で無口だったリサは

うとうとと微睡んでいる。




リサ

着いたよ




うん…


ごめんなさい

寝ちゃった…の…?




いいんだよ



差し伸べられた

ブレッドの手を握り

リサは車から降りた。




今日はいろいろありがとう


それから

ごちそうさまでした



車の傍でリサが

ブレッドに微笑む。




う~ん

やっぱり部屋まで送るよ



そう言うと

ドアマンに車のキーを渡し

リサの手を

自分の腕に絡めさせ

ロビーを横切りエレベーターに乗った。



エレベーターの中でも

リサは口を閉ざしたまま。


ブレッドが頭を下げてリサの顔を覗き込むが

何やら考えているようだった。



エレベーターを降りて

廊下を歩きながら




本当に 明日も会うの?



やっとリサが口を開いた。




うん

嫌?




全然嫌じゃないわ


ただね…




うん?




一人で過ごすつもりだったから

ラフな洋服ばかりなの


一緒にいると恥ずかしいかも…




あはは

そんなこと?


ずっとそれを考えていたの?

そんなの気にしないよ




うん…



そんな会話をしながら

リサの部屋の前に着いた。




ここだから




じゃ

また明日




何時?




う~ん

10時頃は?




わかったわ




遅れそうでも

慌てなくていいからね


女性は男を待たせるくらいでなきゃ




うん




おやすみ




おやすみなさい




リサは微笑んで

手を振りながらドアを閉めた。




はぁ


なんだか

忙しい1日だったなぁ



ベッドに倒れ込むと

ほろ酔いのリサは眠ってしまった。

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