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俺を殺しに来た天使が許嫁になったんだが……?  作者: 卯村ウト
第1章 ある日天使がやって来て
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#072 クリパだヨ! 全員集合!



 冬休みが始まってからあっという間に時間が経過し、遂に二十四日になった。

 朝のテレビには昨晩、まだクリスマス前日でもないというのに、若い男女二人組が街に溢れている様子が映っていた。


 ……そういう俺はというと、久しぶりに軽くランニングをして、朝ご飯を作り、休日出勤する母さんを見送り、休む間も無く昼ご飯を作り、それを食べて、ようやく一息ついたところだった。


「はぁー……疲れたー」

「お疲れ」


 ソファーにドスンと腰掛けて、うへーと仰け反っていると、五十嵐だけが労わってくれた。

 ホント、他の人は何をやっているんだよ……。姉ちゃんとかマジで手伝って欲しい。


「でも、休んでいる暇はもう無さそうだよ」

「……どういうことだ?」

「ほら、もう来てる」

「え?」


 次の瞬間、ピーンポーンとインターホンが鳴った。

 玄関に向かって、ドアを開けると、


「フフフ……我、ここに参上!」


 かっこいいポーズを決めた、今日も中二病全開の水無瀬がそこにいた。


「いらっしゃーい、どうぞ上がって上がって~」

「フッ……邪魔する……」


 おい、何故この家の住人ですよ~的な対応をするんだ俺より先に。確かに同居しているけどさぁ……。元々の住人の俺からしたらなんだか納得がいかない。

 それにしても同居か……。今改めて考えてみるとこの状況ヤバいな。今更だけど。


 五十嵐は水無瀬をリビングに連れて行くと、二人並んでソファーに座る。


「水無瀬さんはプレゼントを持ってきたの?」

「当然」


 そう言って水無瀬はポケットから小さな箱を取り出す。

 果たして何が入っているのだろうか……。まあ、それはその時間になるまでのお楽しみだ。


「ところで、ヴァルプルギス・フルムーンはまだ?」

「まだだ」


 もうそろそろもっちーが来てもおかしくないのだが……。集合時間も近づいてきている。

 プレゼントを買うのに手間取っているのだろうか。


 そんな風に考えてしばらく待っていると、突然水無瀬が立ち上がり言った。


「来た」


 ピーンポーン、と次の瞬間我が家のインターホンが鳴った。

 玄関に向かい、ガチャリとドアを開けると、


「よっ」


 水無瀬の言葉通り、レジ袋を提げたもっちーがそこに居た。


「おう、上がれ」

「お邪魔します」


 俺は全然気づかなかったのだが……水無瀬はもっちーの足音でも聞こえていたのだろうか。まるで超能力だな。中二病になったらこんな力を持てるのだろうか。


 俺たちがリビングに移動したことで、水無瀬、もっちー、五十嵐、そして俺、というクリスマスパーティーのメンバーが全員揃った。


「よし。それじゃ、クリスマスパーティーを始めるか」


 さあ、楽しいクリスマスパーティーの始まりだ!



 次回、2022/05/31 20:00頃投稿予定!

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