表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺を殺しに来た天使が許嫁になったんだが……?  作者: 卯村ウト
第2章 移ろいゆく関係の末は
193/237

#193 なんでここに担任が⁉



「何故ここに先生がいるんだ……?」


 見間違いようがない。あの特徴的な人物は、間違いなく俺たち一年C組の担任、堀河先生だ。


 俺たちがじっと見つめすぎたせいか、先生は視線を感じたようでふいとこちらを向く。そして、俺たちに気づいたようだった。


「あら~、偶然ですね~、五十嵐さん、雨宮君、望月君に、アリスさん、こんばんは~」

「こんばんは、先生!」


 威勢よく五十嵐が返事をする。やはり先生に間違いなかった。


「それにしても、あと三日で学年末テストですが、勉強は捗っていますか~?」

「「「うっ」」」


 俺と同時に、もっちーとアリスが声を出す。

 こんな時でも容赦ねぇな……。流石高校教師である。


「大丈夫でしょ! よゆーです!」

「あら~五十嵐さんは大丈夫そうですね~」


 五十嵐は、バッチグー! と言わんばかりに親指を立てた。


「そ、それにしても、先生は何故パーティーに参加しているんですか?」

「もちろん、招待状を貰ったからですよ~」


 先生は紙を出してひらひらと振る。確かに水無瀬の招待状だ。


「水無瀬、先生にも招待状を出したのか……。他の先生もいるんですか?」

「うーん、それは無いと思いますよ」

「? どういうことですか?」


 もっちーの疑問を、先生は即座に否定で返した。


「水無瀬さんは、先生を学校の先生として招待したのではないからですよ~」

「……なるほど?」


 もっちーは分かったような分かっていないような曖昧な反応をする。五十嵐に関しては、頭の上にクエスチョンマークが大量に浮かんでいる。

 グイッと俺の袖を引っ張って、アリスが小声で聞いてくる。


「……ちょっと、どういうこと?」

「あーっと、水無瀬は、堀河先生を学校の先生だから、という理由で招待していない、っていうことだ。つまり、堀河先生と水無瀬の間に、先生と生徒という関係だけじゃなくて、もっと別の関係があるっていうことだと思うぞ」

「……ふーん」


 アリスも納得したのかしていないのかよく分からない反応をする。


 ともかく、先生と水無瀬の間に他の関係があるっていうことだよな……。友達とか? いやいや、普通こんな年の離れた友達っているのか?。

 ならば近所のお姉さんポジションだろうか? アニメや漫画に出てくる年上の幼馴染的なアレだ。まあ確かにないことはないだろうが……。


 いやそうじゃない、最も可能性が高いのは他にある。それは……。


「ま~あまり言うべきではないんでしょうけど、実は水無瀬さんの従姉なんですよ~」

「「「「ええええ⁉」」」」


 やはり、水無瀬の親戚だった。



 次回、2022/08/01 07:00頃投稿予定!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ