地上げ屋
次の次の街についたシカタ達は、街の様子が工事ばかりしてる事に気づいた。
ほとんどの住宅が工事中だった。
街を歩き回っていると、「まだ、立ち退いてくれないのですが?他の方はみんな立ち退きましたよ。あなただけですよ。」
細身で白スーツで神経質そうな男が、老人に話しかけている。地上げ屋らしい。
老人「わしは、ここをどかん。ここは、わしたちの思い出がつまった場所なんじゃ。」
地上げ屋「何と頑固な 思い出では幸せになれませんよ。お金が人生を豊かにしてくれるのです。一千万円で立ち退いてもらいましょう。それだけあれば残り少ない人生遊んで暮らせるはずです。」
老人「何度言われても、どかんもんはどかん。帰れ!」
地上げ屋「やれやれ、強情な老人だ。次は良い返事を待ってますよ。どのみち立ち退く事になりますがね。」
地上げ屋は帰っていった。
シカタ達は老人に近づき、「はじめましてシカタです。この街は工事ばかりしてますがどういうことでしょうか?」
老人「この街全体をギャンブル場にするということで、地上げ屋がやってきたんじゃ。わしは、汗水垂らしながら、働いて購入した、この家に思い入れがあるんじゃ。だから、この地を立ち退きたくないんじゃ。宿屋も全部、更地にされたから、今日はここに泊まっていきなされ。わしはこの街の長老じゃ。」
シカタ一向「ありがとうございます。」
シカタ達は長老の屋敷に泊まる事にした。
次の次の街編 其のニに続きます。