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一話 愚者と英雄

 アマテラス王国の初代将軍・テンドウラショウ。

 千年以上前のジパング大陸の覇者であるラショウは、戦乱を収めてもまた戦争が勃発する事から永遠に続く恒久平和を願った。


 そして、テンドウ一族の魔法使い達に強力な戦力になる者の育成と研究を実行させた。圧倒的な力を持つ存在がある事で戦争の抑止力が欲しかったのである。


 それと同時に、ジパング大陸にある伝説の神器も探す事になった。

 大陸各地にはこの世の歴史が記されているとされる天魔文書、最強の強さを誇る魔王を生み出す魔王の卵、最強の鉾であるジャバウォックの槍、最強の盾であるヴォーパルシールドの四つだ。


 数年ほどで天魔文書と魔王の卵が発見された。だが、その最中にアマテラス王国は滅んだ。テンドウラショウは最強の「魔王」を生み出す事に成功し、暴走した魔王は平然と人間を攻撃し出したのである。だが、その魔王はラショウによって封印された。


 死の間際、ラショウは自分の意思を受け継ぐ覚悟を持った人間へ自分の残り僅かな力を継承させる外法を使い、アマテラス二代目将軍へ全てを託した。魔王は封印されたが、魔王の配下である魔の五風十雨(ごふうじゅうう)を倒す力を持つ存在が必要だったからだ。


 千年後の現在、アマテラス王国は国としては存在していないが、この千年近くで歴代の男女のテンドウ達がアマテラスの血筋を残し、そして仲間を増やしている。


 「テンドウ七人衆」


 それらは伝説の神器を集めて魔の五風十雨を倒し、魔王復活を阻止する者達だった――。


「……これがアマテラス王国の滅亡から復興の始まりまでの物語。愚者から英雄に引き継がれる物語さ」


 それは絵本の中のお話だった。

 青い瞳の黒髪の男は、周囲の子供達の視線を浴びながらその絵本を閉じた。


「これより、愚者から英雄への〈(リング)け継がれし輪廻(ユニバース)〉が始まる」

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