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こちら!校則遵守!校則違反隊!

作者: PEN

『校則』…校則とは、学校内部における規則のうち、特に在学生自身に関わる定めのことである。児童規則、生徒規則、学生規則などともいう。校則を定めるかどうかは学則などとは異なり各学校の事情に委ねられ形式や効力は各学校によって異なっている。…以下めんどい(ウィキペディア参照)


****************************


「校則とは拘束であるぅぅぅぅッッツ⤴︎!!」


と、隣のアホがいきなり叫んだ。

アホの名前は織田ノブ。

本人曰く、かの有名な織田信長の子孫らしいのだが…とてもそうは見えない。どちらかと言うと芸人の方が親戚という話の方が信じやすい。


「ノブ君…いきなりどうしたの大丈夫ぅ?」


間延びした声が聞こえた。机を挟んで俺の向かいに居るのは田中ザビエル山中ビートステップ横断ボードー隼人(はやと)だ。

おっと失礼、名字は澤尻(さわじり)だ。

田中が名字じゃないのかって?残念、田中も名前だ。

俺を含んでこの3人でいつもつるんでいる。

澤尻は俺と同じぐらい常識人だが、アイツは名前がまぢヤバイので実質俺が1番マトモな人間である。


…俺の名前か?


そうだよな、言わなきゃダメだよな…


俺の名前は不思議花だ。


大丈夫だ。

読み間違えてないぞ。

それであってる。

四足歩行で、足が太く、口が裂けてて、全身緑で、背中からデッカイ花が生えてて、色違いだと花が黄色くなり、メガシンカできる…。


名字が不思議(ふしぎ)で、名前が(ばな)だ。


笑えよ。


まぁ…こういう名前のせいか、俺はアホに


「…草タイプはどう思うかな?」


こう呼ばれている。

いつから俺は『こおり』と『ほのお』と『どく』と『むし』と『ひこう』に弱い名前になったのか…


「う〜ん、そうd…」

「どうせぇ、何も考えてないでしょぉ」

「そうだな」

「言おうとしてたでしょ?今!ねぇ!?」


まぁ、ダジャレとか無視すると普通に言いたい事は分かる。


「で、校則がどうしたのぉ?どうせ(ろく)でもない計画立ててるんでしょおぉ?」

「あぁ!何か思い出作りをしたくてな!何ってたって俺たちはDK最後の年だからな!」


そう、俺たちは高校三年生である。


アホ曰く、『JKに手を出しても犯罪にならない最後の歳』…至高入手最期乃年(オーヴァーゲッツエンダー)


アホらしい。


「具体的に何をするのかと言うとな…」


と言いながらアホはポケットから生徒手帳を出し、あるページを俺達に見せた。

そこには校則がズラっと書かれていた。


「校則を守りつつ、校則を違反するんだ!」

「「???????」」


意味が分からない。

何を言っているんだ、このアホは。


「う〜ん、ど、どういう事ぉ?」

「分かりやすく言うとな、校則の穴を見つけるんだよ」

「校則の穴ぁ?」

「あぁ、いくら校則とは言え、人が作っている以上抜け穴が存在してしまう。その抜け穴を見つけ、それで悪さ…もとい遊ぶんだ!」

「裏道的なぁ?」

「そう!」


アホにしては面白い事を考えたな、と感心する。


「で、具体的には何をするのぉ?」

「確かにな、俺も気になる」


俺達の声を聞くとアホはニヤリと笑って、あるページを見せた。

そこにはこう書かれていた。


『校則第56条・〜昼食、食堂について〜

1,生徒は原則食堂で昼食をとる事が望ましいとする。

2,金銭的な問題等で食堂での昼食が難しい場合に限り自宅から昼食を持ってくる事を許可する。』


いつ見てもあたまのおかしい校則だ。

なぜ、昼食を食堂でとらなければならないのか。

表向きは食中毒等の防止らしいのだが、実際は無駄に高級感を出してアホみたいに大きく作った食堂の建築代が予算を超えまくり過ぎてチョベリバ〜らしい。


生徒の気持ちも考えて欲しい。まぢチョベリバ〜。


「で、この校則の穴ってぇ?」

「この2番目だよ!金銭的な問題!無理やり金銭的危機な状況に陥って家から食堂に無い美味しい物を持ってくるんだよ!」


「…………なるほど」

「よかった!いつも通り馬鹿なノブ君で!相変わらず少し抜けてるよねぇ!」

「あ゛?」


「いや、何キレてんだよ…問題があr

「いやー、思ってた物と少し違ってたからぁ」

「なんで俺にかぶせてh

「ん?何かおかしいか?」


…なんで、コイツらは俺に被せて話す。

…泣きそう。


「いやね、わざわざ金銭的な危機になってまでもする事じゃないかなぁ…ってぇ」


同感だ。わざわざそんな状況になってでもする事じゃない。


すると、いきなりアホはなぜか真剣な顔になって、こちらに向き直し口を開いた、


「…確かにそうだけどよ、多分草タイプもやりたいと思ってるぜ!」


「思ってねぇよぉぉぉぉぉぉおおおおおッッ!」


「うん…そうだね!」


「なんでだよおぉぉぉぉぉおおおおおおおッッ!」


「よし、なら1ヶ月後皆金欠になったら決行な!」


「あぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁああ!!???!???!?」


〜1ヶ月後〜


俺達は金欠になった。


アホくさすぎるがしょうが無い。

2人がやるならとことん付き合おうと思い、この1ヶ月アホみたいに金を使った。

現在貯金は8円。

う〇い棒すら買えない。


さて、ついに今日が決行日。


しかし、事件が発生した。



「ねぇ……お金…あるの…ぉ?」


「え゛?」










「………………………………………………あ、」





対戦ありがとうございました。



その昼、俺達は飯抜きだった。


〜放課後〜


グー

グー

グー


お腹が鳴る音が3つ聞こえた。


「お腹が空き過ぎるな…」

「本当にねぇ…」

「これも全部アホのせいだからな」

「やらかしたぜ、草タイプに怒られる」

「既に怒ってますけど!?」


俺達は河川敷を歩いていた。

夕日が差しててエモい。

エモ過ぎて絵文字になっちゃうわねぇ。


すると、田中ザビエル山中ビートステップ横断ボードー隼人(はやと)がいきなり

不思議(ふしぎ)の家に行かない?」

と言った。


「え?俺ん家?」

「そうだな…行きたいな」

「ちょっと待ってな、親に確n

「親御さんには来ていいって言われてるしぃ」

「は?」

「草タイプも俺達が来たら嬉しいだろうしな」

「いや別に?」

「じゃー行くか!ついでに不思議(ふしぎ)君の部屋も覗こうかぁ」

「は?それはやめろよ」

「それも…親に?」

「許可貰ってるよぉ」

「俺の許可は!?」


そうこうしてるうちに俺の家に着いた。

着いてしまった。


田中ザビエル山中ビートステップ横断ボードー隼人(はやと)は『不思議』の表札を見て。


「ワハハハハ」

「君の名前の方がおかしいよ?」


インタホーンを押すと母親が出てきて、俺達を家に入れた。


「きっと、(ばな)も喜んでるわ…ありがとうね」

「いや、別に?」


母親とアホと田中ザビエル山中ビートステップ横断ボードー隼人(はやと)は何か色々と雑談をしていた。


そして、俺達は和室に通された。


和室。


そこの中央に大きな仏壇があった。

(うるし)により黒く輝く大きな仏壇。

所々に金の装飾(そうしょく)(ほどこ)されており、高級感がある。

謎に高級感があると例の食堂を思い出してお腹が空いた。


アホ絶対に許さないからな…。

改めて考えたら、俺も気付かなかったのでノブだけを責めるのは少し変なのだが。



そこで、俺は違和感に気付いた。


「俺の家に仏壇あったか?」


知らない。

なんだこれは。

もう10年以上この家に住んでいるがこの存在を知らなかった。

そんな事がありえるか?


そもそも誰の仏壇だ?


祖父?祖母?


いや違う。


この仏壇に汚れは全くない。


それこそ買ってすぐのランドセルのような…。


「最近誰か身内が亡くなったけ?」


恐る恐る遺影を覗いた。


そこには写っていた。


誰が?


俺がだ。


「 」


空白が脳内を埋め尽くす。

意味が分からなかった。


その時、俺の後ろから母親が俺達に話しかけた。


いや、正確には俺以外の2人に。


「もう1ヶ月経ったのね…はやいものね…」

「…はい、今でもまだ信じられません」


アホが礼儀正しく答えた。

それだけで一気に心が締め付けられる気がした。


え?まさか?俺が?


すると。


いきなり。


記憶が。


蘇ってきた。



俺は1ヶ月前…遊びの帰り道で自転車で転倒し、後ろから来たトラックに…



完全に蘇った。


『…だ…』


そんな事が


『う…だ…』


ありえない


『うそ…だ…』


俺は…ッ!


『うそだうそだうそだうそだうそだ…』


まだッ!これから…ッッ


『うそだ!うそだ!嘘だ!嘘だ!うそだ!嘘だ!ウソダ!ウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダ!』


俺は!まだ!これから!今まで生きた倍…いや、もしかしたら10倍の人生を…!


『俺は……死んだの……か』


嗚咽が止まらない。


涙が止まらない。


しかし、誰も気付かない。


誰も、嗚咽に気付かない。


誰も、涙を拭かない。



『……俺は』


誰か気付いてくれ


誰も気付かない



そういえばここ最近誰とも会話のキャッチボールが上手くいってなかった気がしてきた。


『……なるほど、だから2人とも俺に被せて話していたりしたのか』



ふと、手を見ると半透明になっていた。


《死》に気付いたために消えるのだろうか…


『あぁ……誰か気付いてくれないのか?』


消えゆく身体を動かし、母親に気付いて貰うため手を握る。


しかし、握れない。


母親に触れた所から身体が光の粉になり崩れ始めた…


『……あ、そんな、、、』


そして。


誰も気付かない所で。


誰も知らない所で。



1人の少年が《この世》から消えた。


えへへ、えもい

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― 新着の感想 ―
[良い点] 絵文字になっちゃうわねぇ。 [気になる点] 絵文字になっちゃうわねぇ。 [一言] 絵文字になっちゃうわねぇ。
[良い点] 文章が幼稚 [気になる点] 文字を使っている点 [一言] 〇ね
[良い点] 頭のおかしさ [気になる点] なしです [一言] 次回作期待してます!
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