第8話 魔法と神
「まず、僕はヤルダバオト。神だよ」
「神、、、か」
あらかた予想はしてたし、実際一度言われているが、改めて、真面目な顔で言われてしまうと、何か複雑な気持ちになる。
しかし事実として受け止めるしか無いのだろう。
「信じてくれる?」
ヤルダバオトが心配そうに問う。
「信じるも何も、信じないと始まらないしな」
【人は信じれない】それは刀袮の中で変わらない。たが、この場所然り、あの赤甲冑やヤルダバオトの俊足とも呼ぶべき速さ然り、神と言われても信じれる。信じる価値は示されたのだ。
「とりあえず、代理様の所に行こう」
「代理様って誰だ?」
「代理様ってのは、前話した世界を作ったとされる神様いるだろ、あの方を僕達神は【オリジナル】って呼んでるんだ。でその【オリジナル】が直々に自分の代理として代理様を創ったんだ。」
ヤルダバオトが「そして」と続ける。
「そして、その代理様が、僕の育てのまぁ、拾ってもらったって言うほうが正しいんだけど御父様だよ。」
「拾われたってどう言う事だよを ?てか、神ってどう生まれるんだ?」
「うーん正直僕もすべてをわかってる訳では無いんだけど、神様ってのは生きてるんだよ。勿論人間みたいに直ぐに死んじゃうわけでは無いんだけどね。そして神様ってのは「あー疲れたわ、これからはこいつに全部任せるから、あとよろしく」みたいな感じで、どんどん交代してくんだよ。でその交代先はその神様が創るか呼ぶかまぁ色々あるけどするんだよでそれが一つ。」
「もう一つは突如としてぽわんと生まれる」
「なんか神って適当なんだな。てかぽわんってなんだよ」
「わかんない」
「え?」
「だからわかんないんだよ。まぁ僕は、だけどね例えば叡智を司る神様ってのがいるんだけど、きっとあの方ならわかると思うよ」
「まぁ簡単に言えば神様は別々に「僕の管轄は、この世界」
「僕はこっち」みたいに、その神様の得意にあった所で世界の秩序を護ったり、世界を破壊したり色々な事をするんだよ」
さらにわからなくなった気がする、てか神って世界壊すのかよ。
「まぁ、わからんけどわかった、でお前はどっちなんだよ?」
刀袮は正直、聞けば聞くほどわからなくなってきたが、まぁそこは人には理解できないまさに神の領域と言うことで一人納得した。
「僕は前者だね。詳しく言えば、代理様の変わりだね。
僕は代理様に呼ばれた元人間だよ。君たちの世界の言葉だと現人神とかゆうんだったかな」
「もっ、元人間?!」
今日は驚くことが多いが、今日一番驚いただろういわゆる、今日一って奴だ。いや生きてきて一だな、生き一だ。
「え、人って神になれるの?それってあれか?良い事してたらとかそんな感じ?」
「いや、全然良いことしても神様にはなれないよ。むしろどんだけ悪いことしても素質さえあれば慣れるよ」
「あ、そうなんですね」
「よし、できた。これからは代理様の所に飛ぶよ。準備はいい?」
「なんだ何を準備するんだよ?着替えとかか?パンツないぞ?」
「君神経図太いってゆわれない?まぁいいや行くよ」
そう言うと、ヤルダバオトは手を下から上に上げる。すると目の前が光に包まれる。
「わぁぁな、何だこれ」
そして光は弾けて消えてゆく。すると視界には先の光景はなく、ドアの前にいる。
またドアかと刀袮は思った。
「んードアにはいい思いでないんだよなぁ」
今度のドアは豪華だが、下品さはなくどこか洗礼された感じをかもし出している。
「やっぱり君神経図太いよ。まぁいいや行くよ、あくまで礼儀正しくね。」
そこにあったものとは