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Call-異世界訪問ー  作者: RARI
第二章 初めての異世界
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第41話 ”魔王城”

「ここが、魔王城のある、黒の街だよ。そして、あのおっきなお城、と言っても山をくり抜いただけだけど、あれが魔王城だね」


 そう言いながら、パンフレットを閉じるヤルダバオト。


「なぁ、どゆこと?」


「魔王城は、おっきなテーマパークになってるんだって、まぁ、表向きはって事だと思うよ、知らないけど」


 そう、魔王城のある黒の街は、巨大テーマパーク、”魔王魔導国”になっていたのだ。


「ふーん、まぁ、魔王城乗り込むか」


「なんか、魔王城もアトラクションらしいよ、一番人気で、最悪五時間待ちだって」


「おいおい、どこのテーマパークだよ。ネズミ出ないだろうな」


「ははは、出るかもね。まぁ、取り敢えず宿とろうか」


 そう言って、ヤルダバオトはパンフレットを確認する。


「うーんと、こっちだね」


 そう言って、指を指すと、歩き出す。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「なぁ、お金はどうするんだ?」


 刀袮は、宿屋に着くと、当たり前の疑問を思い出す。


「あぁ、同じだよ、マザーと金神様は、仲が良かったからね、ユーロみたいな感じかな」


「ふーん、ならいいか。じゃあ、ちゃっちゃと取っちゃおうぜ」


 そう言って中にはいると、ヤルダバオトが部屋を取り、支払いを済ます。


「部屋は、あんまり変わらないんだな」


 そう言って、部屋の中に入ると、持ってきた荷物を下ろす。


「ふぅ、ちょっと疲れたな。あぁ、風呂入りたいなぁ。なぁ、風呂がある世界は無いのか?」


 そう、前の世界もこの世界にも風呂はなく、濡れたタオルで拭くか、【洗浄】で汚れを落とすのだ。


「そりゃああるよ。でも、風呂があるぐらい、進んだ世界に行くのは、まだ先かな。まぁ、今は僕が【洗浄】してあげるけど、そのうち自分で覚えてね。排他的、【洗浄】【洗浄】」


 そう言って、ヤルダバオトは、自分と刀袮に【洗浄】の魔術をかける。


「サンキュー。よし、じゃあ作戦会議するか」


 そう言って備え付けの、椅子に座る。


「そうだね、と言っても普通に魔王城アトラクションになってるんだから、そのまま行けばいいんじゃない?」


「そもそも魔王城って、どんなアトラクションなんだ?」


「えーっと、ちょっと待ってね」


 そう言って、パンフレットを取り出すと、机の上に広げる。


「えー、あ、あった。うーんとね、最悪最強の魔王アバロン様に会おう。黒軍こくぐん入隊試験にクリアしてアバロン様と会おう(最難関をクリアすると、実際に黒軍に入隊できます)※最難関以外は、アバロン様ではない方が対応します。だって」


 そう言って、パンフレットの【アトラクション】”魔王城”の説明を音読する。


「ん、てことは最難関クリアしないと、魔王には会えないって事か?」


「多分、そういう事だね。と言うか、黒軍って何だろうね。後で聞いとくよ。まぁ、今日は情報収集して、明日【アトラクション】”魔王城”に挑戦して見ようか」


「そうだな、じゃあ何処から行く?」


 そう、テンション高めに言う刀袮。


「完全に、遊ぶ雰囲気じゃん。まぁ、良いや。取り敢えず、ここから行こっか」


 そう言って、パンフレットの真ん中辺りの村を指差す。


「了解。じゃあそこ行くか」


 そう言って二人は、宿屋の外に出る。


「うーんと、”魔王城”までは、結構距離あるけど、馬が借りれるらしいよ、刀袮は乗馬覚えてね欲しいからね、馬借りよっか」


 そう言いながら、歩き出す。


「乗馬かぁ、やったこと無いな。楽しそうだな、ヤルダバオトは乗れるのか?」


「ん?僕は、乗れるよ。馬もラクダも基本乗れるよ」


「ヘー、ラクダかぁ、良いな。乗ってみたい」


「その前に馬でしょ」


「そうだな、お、あれか?」


 そう言って、刀袮が指差した先には、大きな馬小屋がある。


「そうだね、あれが馬小屋だね」


「でも、かなりでかいな。てか、牛もいないか?」


「居そうだね、馬小屋と言うよりか、厩舎きゅうしゃだね。取り敢えず入ろうか」


 中に入っていくヤルダバオト、刀袮はその後に着いていく。


「すいませーん、馬を二頭借りたいんですけど」


 中に入ると、カウンターに一人の男性がホンを読んでいる。


「おう、中に人が居るから、そいつに言ってこい」


 そう言うと、すぐに本に目を戻す。


「あ、馬を借りに来たんですか?」


 奥に入ると、馬にブラシをかけている人が居た。


「あ、はい。馬を二頭借りたいんですけど」


「了解です。この子以外なら、どの子でもいいですよ。好きな子を選んでください」


 そう言うと、ブラシを再開する。


「じゃあ、刀袮選んで来ていいよ。僕も選んでくるから」


 そう言うと、ヤルダバオトは中に入っていく。


「あー、そんな感じなのね。と言っても馬を選べって、選び方とか知らないしな」


 刀袮が、一頭の馬を見ると、下の方に看板がある。そこには、名前や速度、体力、最高速度等、簡単な説明が書いてある。


「ふーん、こんな感じか」


 刀袮は、馬を何頭か見ていると、一匹の黒い馬と目があった気がした。刀袮は、その馬に近付くと、少し屈み看板を確認する。


「全体的に能力高めで、バランス型なのかな?えーっと、少し気性が荒いが、その代わり能力は高い。へー、良いじゃないか、よし、こいつに決めた。でも、どうすれば良いんだ?取り敢えずヤルダバオトの方に行くか」


「あ、刀袮。馬は、決まった?」


「おう、決まったぞ。でも、どうすれば借りれるんだ?」


「あー、それはね。首輪の所に、番号があるでしょ、それを、受付の人に言えば良いらしいよ」


「そうか、じゃあ戻るとき番号見なきゃな。ヤルダバオトは決まったのか?」


「うん、僕は決まったよ」


 刀袮達は、番号を見て、最初の受付の場所まで戻る。


「決まったのか?」


 受付の場所まで戻ると、受付の人が話しかけてくる。


「あ、はい。十六番と、三十五番です」


「そうか。あ、乗馬は出来るのか?」


「僕は出来ますけど、この子は出来ないです」


「じゃあ、裏で練習して行くと良い。馬は、運ばせておくよ」


「ありがとう御座います。行こ、刀袮」


「そうだな」


 そう言って二人は、裏口から出ていく。


「へぇー、結構広いんだな」


「はい、じゃあ取り敢えず、馬に乗って」


「え、どうやって?」


「ジャンプ」


「スパルタかよ。でも乗馬って、簡単に出来るのか?」


 そう言いながらも、刀袮は馬に近づく。


「大丈夫、バランス感覚も上がってるから。あ、でも【身体魔法】は、かけといてね」


 ヤルダバオトにそう言われ、【身体魔法】をかけると、馬の背中辺りに手をかけ、ジャンプで飛び乗る。


「お、とっとっ。おー、乗れた乗れた。しかも、落とされないぞ」


「気性が荒いって書いてあったけど、何か同じ匂いでも感じたんじゃない」


「馬とかそんなの、あるのか?」


「知らないけど、僕も乗らなきゃ」


 ヤルダバオトは、真っ白い白馬に飛び乗ると、辺りを一周する。


「うん、悪くないね。刀袮、走ってみて」


「走るって、どうやってだ?」


「それはね、こういう事だよ」


 そう言うと、ヤルダバオトは、刀袮の乗っている馬のお尻を、叩く。

 すると、馬は驚いたのか、全速力で走り始める。


「うぉぉ、結構早いな。でも、、、これなら」


 刀袮は、手綱を掴むと、見様見真似で動かす。


「えぇぇっと、こっちにやると右で、これが左か、でこれで減速ね」


「うん、それならすぐ慣れそうだね。僕お金払ってくるから、もう少し練習しててね」


 そう言うと、ヤルダバオトは、厩舎の中に入っていく。


「加速はどうやるんだ?なんか叩くのかな?」


 刀袮は、足で馬のお尻あたりを、少しける。


「うぉぉ」


 すると、刀袮は馬から落ちる。


「あー、これは駄目なのね」


 そんな事をしていると、ヤルダバオトが戻ってくる。


「大丈夫?刀袮。因みに加速は、左をけるんだよ。右は、んー、簡単に言えば、戦闘モードとかそんな感じかな」


「戦えるのかこいつ?」


「うん、その子は角馬ユニコーンと、普通の馬の混血だからね。因みに、僕の子は翼馬ペガサスと馬の混血だよ。まぁ、そんな事は良いんだよ。行くよ」


 そう言うと、ヤルダバオトは、柵を飛び越えると、先に進んでしまう。


「ちょ、早えよ」


 刀袮は、すぐに、ヤルダバオトに追いつこうとするのだった。

ども、作者です

お読み頂きありがとう御座います。

少し遅れてしまいましたが、ご了承ください。

解説版ありますよぉおおおおお!!!!

ではまた。

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