第二章 異世界編 第1話 軽い承諾
「お、おいなんだよこれ」
刀袮の眼前は、酷い有様だった。車は横転し、民家からは、火の手が上がる。
「え、まさかもうでも早すぎる」
「なんか知ってんのか?」
刀袮は、何が起こってるのか理解できなかっが、ヤルダバオトの口ぶりは、知っている人のそれであった。
「誰かはわからないけど、何処かの神様が攻めてきたんだよ。」
刀袮は、理解していた。しかし、思っていた物とは遠くかけ離れていた。
「くそ、戦うってそう言うことかよ」
刀袮は毒づくが、直ぐに冷静さを取り戻しヤルダバオトに問いかける。
「ヤルダバオト、この戦いの勝利条件は勝つことなんだよなぁ?だったら敗北条件は何なんだ?」
ヤルダバオトは直ぐに答える。
「うん、ちょっと複雑だけど簡単に言えばそこの神様、地球だったら僕を殺すこと。つまり地球の敗北条件は、僕が死ぬこと」
刀袮は必死に思考する。そして一つの突破口を見つける。
「ヤルダバオトが死ぬこと、、、じゃあ別に地球に固執する必要はないのか?」
そう問うとヤルダバオトも思考しだす。
「そうか、確かに地球に固執する必要はない。自分の陣地は、ここで作る必要は無い。よし、それで行こう。でも、、、刀袮君はそれでいいの?地球は大事な人とか?」
そうゆわれ、刀袮は直ぐに答える。もう答えは出ているからだ。しかし答えが出ていても刀袮は、戸惑うその時、頭の中の何かが切れる。
「そんな事ゆってる場合かよ、お前が死んだらこっちも迷惑なんだよ」
(怒っている?いや、でもそんな感じはしないムキになってるわけでも無い、、、まさか能力と関係があるのかもしれない)ヤルダバオトはそう思考していると刀袮に、呼ばれ現実に戻った。
「おい、でどこに行くんだよ?」
刀袮には、考えがあった。代理は言っていた。お前たちが一番弱いと。ならどうする?答えは決まってる強くなればいいんだと。
「できれば魔法覚えれるところがいいんだけどあるか?」
「なくはない、、、かな。じゃあ取りあえずそっちにとぼう心残りはない?」
「あぁ早くとぼうぜ」
このとき刀袮にはすでに地球へのもっと言えば学校や施設の人間など脳内に残っていなかった。
「じゃあ、行くよ」
そうヤルダバオトが行ったあと手を下から上に上げるするとやはり光が弾け消える。そして刀袮の、眼前にあったのは、酷い有様の日本ではなくのどかな森の中だった。