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50階 それは都市群
熱気に溢れる工業世界
「よう。最近よく稼いでいるじゃねえか」
大柄の右目に眼帯をした男が声をかけて来る
「階段はまだか」
「ありゃ。うそだ」
「なんだと」
「いやぁ~本当に信じるとは」
「階段何のことだかわからんよ」
「今日は休む」
「はいよ~」
俺は付近にあることを確信する
他の人間は食事や睡眠取る必要があり
やつには無い
倒してみるか
馴染みの店に行き
必要な物買い揃える
「ずいぶん買い込むな」
「遠くに出かけるからな」
「何時帰って来るんだ」
「此処には来ないと思う」
「寂しくなるな」
隠密で後ろから
「ガッ」
ヤツが光の粒子に
階段をのぼる
まだ先は長い