閑話 フテイキさん
フテイキさんは
ハスの葉 を カサにして
ほよほよさんの
だいどころ の マドのよこで
カベにせなかを あずけて
たたずんでいました
ほよほよさんが
ちゃんと ひ が つけられるか
どうしても
気になってしまったからです
ほよほよさんの けはいがして
カチリ と コンロの音が
しました
かしゅ
かしゅ
ボッ
きゃあ!
ガタガタン どたーん
フテイキさんは
ハスの茎 を ぎゅ と もって
じっと
がまんしました
カタカタン カタ
かしゅ
かしゅ
ボッ
ボボボボッ
やったぁ!
ついた!
フテイキさんは
音の出ないように
ふっ と イキをはいて
カベから はなれようとした
そのとき
だれかさん! ありがとう!
ひ が つけれたよ!
ほよほよさんの
うれしそうな こえ が
きこえました
フテイキさんが
ぴた と かたまって いると
あまどいの しずくが
ハスのカサに ぽたん と
おちました
〝いつも ありがとう〟
その やわらかな こえに
フテイキさんは
フテイキさんは……
ハスの葉に かくれて
じっと カベにもたれました
〝ながめるんやなくて たべるんやで〟
ほにほに「真理だわ」
ジスウ「シンリっすねぇ……」
????「グズグズしてないでいってしまえばいい」
ほにほに・ジスウ「「その声はっ!」」
以下次……フテイキ




