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才色兼備の少女が隣の家に引っ越してきたんだが  作者: 江谷伊月
第二章.凡人と天才の憂鬱
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プロローグ2

第二章のプロローグです。

 最近、隣にとんでもないやつが引っ越してきた。名前は園神夏音。


 そいつのどこがとんでもないのかって? まぁいろいろとびぬけているんだよ。


 容姿。これがまずとびぬけて整っている。均整のとれたプロポーションと顔立ち。髪はシルクのように繊細かつ滑らかな銀色ロングヘアーであり、モデル顔負けの容姿を持っている。


 そして二つ目は毒舌。これもとびぬけて優れている。俺が言われて一番恥ずかしいことを的確に指してくるので、心に甚大な危害を与えてくる。心が折れないように日頃から注意しなければならないほど危険だ。


 他にも、この国有数の名門高校出身だったり、足が陸上部並みに速かったり。園神は知れば知るほど凄いやつなんだ。


 でも園神は、これらを他人に自慢したり、能力を他人に振るいかざしたりは全然していなかった。いや、毒舌は振るいかざしてるけど。主に俺に。


 というか、むしろ自分の能力に無関心、いや全く必要としていないのではないかという気すらする。


 才能があったら、それを使ってナンボだというのに。


 まあ、あくまでそういう気がするってだけで、本当の園神の気持ちなんて分かるはずもない。おそらく考えすぎだろう。


 実際、園神と出会ってまだ一週間しか経ってないわけで、まだまだ知らないことは山ほどある。


 出会って日が浅い上に、接する機会が多かったにしてもまだ新しい友達というレベルの俺が、園神の真意を理解できるはずなどないのだ。


 知ったところで別に大したことでもないし、俺にも全く関係ないしな。


 

 さて、話は変わるが、俺はまた悩んでいる。


 何故かというと、進路希望調査が渡ったからである。俺はいつも、こいつが渡るたびに憂鬱になっていた。


 ただでさえ将来の夢が無くて悩んでいるというのに、それを強制してくる上、未定という選択肢がないのだ。この上なく理不尽なシステムではないか。


 一、二年の頃は適当に流していたが、三年ともなると流石に流す訳にもいかない。しかも面談で話し合うこととなるため、どっちにしろないがしろにはできない。



 あぁ、どうしたものか。



 いつまで経っても解決する気がせず、俺の憂鬱はまた、増すばかりであった。



次回は通常回です。

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