表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終わったならまた始めればいいじゃないか  作者: 朝倉新五郎
平和への道程
95/105

第29話 スウェンの才能

 スウェンはまだ10歳だが、既に騎士に転職してレベルを上げていっていた。

 ビーツの作る強力な装備とスウェンが持つ何らかの力のためだろうか?

 スキルを上手く使い、ボスモンスターも倒してしまう。

 

 オサムがそうであったようにメラススの塔に行っていた。

 もちろん8人の内2人は同行したが、既に自分でペガサスを手に入れている。

 そして帰ってくるとオサムに

 「今日は25下まで行けました、父上」と嬉しそうに報告する。


 オサムは「頑張ってるな、このまま鍛錬を続けなさい」というが

 正直驚いていた。大人用の剣を軽々と扱ってしまう。


 そして11歳になるとロードナイトになっていた。


 護衛役のクイード達もオサムも

 「こんな事信じられない」と言い合っていた。

 「成人前にインペリアルセイヴァーになるかも?」と言う話もでたが、実現するだろう。

 

 スウェンは同年代の子供と比べると遥かに背が高い、成長期だろうがもう160センチメルトは超えていた。

 オサムは自分が居なくなってもこの子は自分のように帝国を統治出来るだろうと確信していた。


 そしてロードナイトになると護衛なしで勝手にペガサスに乗り塔に行くようになった。

 念のためリジェネリターンの魔石を持たせているが、スウェンの戦いぶりを見たくて後をつけた事がある。

 10階層までは楽にクリアしてしまった。


 そして回復薬も使いどんどん降りていく。その時は40階層まで降りると帰って行った。

 どうやらその日その日でどこまで降りるか自分で決めているようだ。


 その内ドラゴンも倒せるようになってしまった。

 ゴールドドラゴンで苦戦したらしいが倒してしまった。

 そしてロードナイトになってから半年も経たずインペリアルセイヴァーになってしまった。

 11歳の子供がである。


 オサムとスウェンはペガサスでグランパープルに飛んだ。

 「守護者様、この子は一体何者でしょうか?」オサムが訊くと

 「グランチューナーだ、その定めの下に神々に祝福された存在」

 という答えが帰ってきた。


 オサムは

 「では、このスウェンもまた魔法の儀式を?」

 と言うと

 「そうだ、今から始めよ」と言われた


 オサムがスウェンに

 「では今から神殿を4つ回って戻っておいで」

 そう言ってスウェンを行かせた。


 半日程するとスウェンが帰ってきた。

 「あとはこの神殿だけだ」

 オサムはスウェンに入るよう促した。


 暫くして出てきた息子の手にはリーファの笛が握られていた。

 「リーファの笛も貰ったのか?」

 とオサムが訊くと

 「はい、父上」と嬉しそうに答えた。


 「では帰るぞ、ここで呼べるのはリーファだけだ」

 オサムとスウェンは笛を吹いた。


 空から優雅にリーファが舞い降り

 「この者は私のリーファですね?」そう言ってから

 「よろしく頼むね、リーファ、僕も精一杯頑張るから」

 と言ってリーファの背に乗った。


 オサムとスウェンはそのまま帝都へ向かったが、途中メラススの塔に立ち寄った


 オサムはスウェンに

 「いいか、魔法が使えるとはどういうことか教える。」

 そう言って塔に入り、一通りの魔法や、剣にまとわせた魔法を見せた。


 「父上はすごいですね」と興奮気味にその光景を見ていたが

 オサムは

 「これが出来る様になるには少しコツが必要でな、そのうち分かる」

 と言ってスウェンを連れて帝都へ戻った。


 晶石の換金と魔法書の購入のために換金所へ入った。

 換金を終えてから

 「最上等の魔法書を5種類欲しい」と1冊銀貨2000枚の魔法書を買った。

 スウェンはそれを渡され、マジックバッグに入れた。

 「魔法の使い方は今度教える、まずはその本を読めるようになりなさい」

 そう言って城へ帰った。


 オサムは緊急にクイード達を執務室に呼んだ。

 何事か!と皆が慌てて駆けつけると

 「スウェンがグランチューナーになった」

 と言って皆を驚かせた。


 「グランチューナーですか?では殿下も魔法を?」

 クイードが聞いてきたので

 「そうだな、しかしまだ魔法書は読めんだろう、少し先になる」

 と、答えた。


 皆は唖然としていた。


 「陛下の御子ですから、グレイスを継ぐ者として殿下は神々に選ばれたのでしょう」

 ハンビィが言った。

 「グランパープルの守護者も同じようなことを言っていた、しかしわからん」

 オサムが考え込んでしまったので

 「しかしまだ殿下がモンスターの群れと戦うのは早いでしょう、しばらくは我々だけで」

 ジンが言ったが、8人の総意のようだった。

 他国には内密にするということで解散した。


 オサムはハイドステータスの指輪をスウェンに渡し

 「いつも付けておくように」と固く言い付けた。


 そしてオサムはもう一つの謎に直面していた。


 もう34歳になるはずなのだが25歳の頃から全く容姿が変わらない、若いままなのだ。

 体力の衰えを感じるどころかますます強靭になっていく。


 クイード達もほとんど同じなのでインペリアルセイヴァーの性質だと考えることにした。



 オサムが計画した各大陸への移民は徐々に規模を拡大していた。

 ロムドーラ大陸では建築作業が少なくなり、職人や労働者が余り出していた。

 特に東の旧シャングールとルアムール王国の地域ではその傾向が強い。


 数百万人が移民を希望していた。

 毎年100万人が移住していくこととなった。

 オサム達は都市の建築材料の切り出しや運搬などを行い、移住者が困らないようにしていった。


 それと同時に各大陸の資源を確認し、開発を行っては余剰品を本国に持ち帰っていた。

 同時にオサム自身が翻訳者を連れて元の住民達の言葉を書物にし、移住者に教育も施した。


 グレイス帝国は世界帝国となり、皇帝であるオサムは西側ででも神聖視されるようになった。


 クライン、グリーシア、ルームラントの各皇帝もこの急激な社会変革に揺れていた。

 グレイス帝国は戦を仕掛けない。クライン帝国は事実上グレイス帝国の傘下に有る。

 グリーシア帝国は国内の整備と内政をしっかりと固めていった。


 しかしムールラントは内政が行き詰まっていた。

 元々人口の多い地域だったが、国内が安定したことで人口が急激に増えていたのだ。

 しかしどうすることも出来ない。

 一部はグレイスの移民船で他の大陸へと移ったが、人口が増えたからと言って領土が増えるわけではない。


 ムールラント皇帝は国内情勢を考えてグレイス帝国の傘下に入ることにした。

 オサムはそれを快諾し、グレイス帝国の往来自由を与え、ムールラントの国民は3割が東側各地へ出ていった。

 グレイスは資源開発や公共工事を頻繁に行っており常に労働者を必要とする。

 移民になる者も多かった。


 移民船も数を増やし、ロムドーラから大量の人間が出ていった。

 全人口のおよそ3割、殆どが貧しいものたちだが新天地での生活にあこがれて大陸を目指した。

 そして着実に新大陸の移民は増えてゆき、大陸の都市も繁栄していった。


 しかし、一番西に有る大陸だけはオサムが力で奪った国である。

 他と比べて元々の人口も多い。

 いつ戦乱が始まるかわからないため兵士もかなりの数送った。

 ロムドーラではもう戦が無いので兵士も余っている、それらの内興味を持つものを送り込んだ。


 緊迫した状況ではないが、備えておくべき事は怠りなくオサムは進めていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ