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終わったならまた始めればいいじゃないか  作者: 朝倉新五郎
平和への道程
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第9話 それぞれの想い

 数週間もするとロレーヌは元気になっていた。


 「陛下やリムル様とご一緒できますし、もう問題ありません」ロレーヌが言うと


 「それは駄目だろ?知識がないからわからないけど、安静にしていないとお腹の子に障るんじゃないか?」

 とオサムは断った。


 「では側室を取るか、誰か侍女を召し上げられては?」

 ロレーヌはオサムに言ったが


 「要らないな」と一言で拒否した。

 そんなことのためにリムルやロレーヌを娶ったわけではない。

 ただ大切だから傍にいて欲しい、子供を授かるのは結果に過ぎない。


 リムルとロレーヌ以外は必要ない。オサムはそう考えていた。

 以前でさえリムルに固執していたのであるから当然のことだった。


 「それより休んでいてくれ、ロレーヌ」と本を置いてロレーヌをベッドに寝かせた。

 そして、椅子をベッドの傍まで持ってきて続きを読み出した。


 「もうしばらくはお前に付いておく、断らせん」と読みながら言った。


 「陛下の強情には慣れております。ありがとうございます」

 ロレーヌはオサムが傍に居てくれることが幸せだった。



 その頃、クイードとタキトス、ハンビィは順に塔をどれだけ攻略出来るか競っていた。


 3人が城の休憩室に集まり

 「1日で3回が限界だな、陛下は30回は可能だと言うのに」

 クイードが言うと

 「そうだな、俺も3回が限度だ、ハンビィは?」

 タキトスがハンビィに訊いた。

 「4回は流石に無理だな、俺は二刀流なのでスキルは多いが」

 3人は溜息をつき


 「陛下は強すぎる。レベルが120まで上がっているし、インペリアルセイヴァーには限界が無いのかもな」

 クイードが言うと

 「そうか、限界がないということはどこまでも強くなれるということだ」

 タキトスが気が付き

 「よし、ビーツの鍛冶屋に行くか、陛下のデザインがあるはずだから作らせよう。」



 3人は城下のビーツの鍛冶場にやってきた。

 

 「これは御三方揃って一体?」とビーツが尋ねると

 「今我々が持てる剣の中で最高のものを打って欲しい、陛下と同じでもいい。」

 「レベルは40程度だが」

 3人に囲まれながらビーツはオサムから手渡されたデザインとそれのレベル等詳細を確認していた。


 「クイード様とタキトス様はこの大剣はどうでしょう?ハンビィ様は片手剣ですね?

  クレイモアでも片手で扱ってしまわれるでしょうが。」と言いながら

 「幾つか陛下が実験で作ったものがありますな、皆様奥へどうぞ」と3人を連れて行った。


 かなり広い工場だが、その一角に20振り以上の剣が見えた。

 「これらですが陛下から、申し出があれば御三方に渡すよう言い使っております


 「手にとっても良いか?」とクイードが言うと

 「どうぞ」とビーツが答え、3人は1振りずつ確認していった。

 

 「これは陛下が使っていたものか?」とタキトスが訊くと

 「新しい大剣を10振り程お渡ししたので、陛下が置いて行かれ打ち直してみました。

  確かそのデザインで4振りはあるかと。ハンビィ様が扱える剣も10振りはあります」


 「まだ少しレベルが足りないが、これを持って帰ってもよいか?」クイードが大剣を軽く振って言った。


 「俺もこれを」とタキトスが片手で大剣を掲げて歪みを見ていた。


 「皆様にはご自由に、と言われておりますのでどうぞ」ビーツが勧めた


 「俺にはそれは無理だな、ではこの3つを」

 とハンビィが手にしているのは本来ロードナイトでも両手でしか扱えない剣だったが、

 2本を軽々と扱っていた。


 「では、また強くなってくるのでもう少しレベルの高い剣を用意しておいてくれ」

 そう言って3人は帰っていった。


 「まったく、聖騎士様ってのはバケモノばかりじゃわ」と楽しそうにビーツは独り言を吐いた



 3人はまた一人ずつ日を変えて塔攻略の回数を競っていた。

 「俺はレベル50で1日10回いけるようになった」

 クイードが言うと

 「俺はまだ10回にギリギリ届かないな、レベルは51なのに」

 タキトスが悔しそうに言った

 「レベル51で昨日11回行けた、確実に強くなっているな」

 ハンビィは嬉しそうだった。


 「とは言え、晶石だけでいくらになった?20億枚は下らんだろう?国庫が恐ろしいことになってたな」

 クイードが言うとタキトスとハンビィも大笑いした。

 「確かに。50億枚を超えてたな、国庫分」と笑いながらタキトスが言った。


 「しかし、陛下の事業には足りんかもしれぬし、ロレーヌ様の御子がお生まれになるまでに100億枚にしておくか?」

 3人はとんでもない話題で盛り上がっていた。


 その時声を聞いたのかオサムが休憩室に入ってきた。

 

 「これは、陛下。いかがなされました?」とクイードが尋ねた


 オサムは椅子に腰掛けながら

 「先ほど晶石の換金に行ってきたのだがな、50億枚を超えて居たぞ?お前達の仕業か?」

 笑顔でオサムが問うと


 「先程はその話で盛り上がっておりまして、皆で笑っていました。」タキトスが言った。


 「塔に行っているのか?俺は魔法無しなら1日20回程度だがお前達は?」

 オサムが訊くと

 「はい、大体10回前後です、今のところ」

 とハンビィが答えた。


 オサムはそれを聞いて

 「10回もか?!それならもうモンスターの群れも問題ないな。

  とはいえ、お前達も早く子を作れよ?」

 とオサムは言い

 「お前達に追い抜かれるのが嫌だからじゃないからな?」

 そう言うと4人で大笑いした。



 クイード達3人が集まって居る時、ファシリアやミーシャ、ヴィオラもそれぞれの屋敷を行き来し楽しんでいた。


 ヴィオラが

 「このあいだですが、指輪のことを旦那様に尋ねたら、ゴールドドラゴンの鱗と角で作ったとか。

  ファシリア様やミーシャ様もそうでしょう?国王でも持っていない国宝級のものらしいです。」

 というとファシリアも

 「私は騎士でしたからドラゴンの強さはよく知っています。確かシルバードラゴンで

  アレシャルの塔の80階層・・・ゴールドドラゴンならもっと深いでしょうし、

  10人の騎士と強力な魔道士でも勝てるかどうかという相手です。それを一人でって呆れました。」

 と答えた。


 ミーシャは

 「全ては陛下のお導きでしょう。旦那様達はひとえに陛下のためだけを考えておりますね。

  私達への愛情の深さも陛下に倣っているようです、陛下は特別と申しておりました。」

 ミーシャが続けて

 「私達は素敵な方々と出会えて幸せですね。」

 と言うと

 「大陸中を探しても陛下や旦那様達、あのように私欲の無い方々は居られぬでしょう」

 ヴィオラは答えてファシリアも同意した。


 「それに、戦や冒険で未亡人になることも考えずに済む位に安心できる強さもお持ちです」

 ファシリアは騎士なので3人の強さをよく知っている。


 「そうそう、陛下は昔お城を切り崩したんですよ?ライツェン国王陛下のものも」

 ヴィオラが言うとミーシャが

 「私はその場に居りましたが、グリオン国のお城を崩されたのを知って試したらしいです。」

 と言ったが、真相は知らないようだ。


 そんな会話が3人の夫人の毎日の楽しみになっていた。

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