64話 ダークドラゴンの襲来
ご主人様の城が襲われているらしいです。
その日はその言葉から始まった。
どうやらグリーシアのオサムの王都からの知らせらしい。
「他には?」オサムが訊くと
「エスカニアの王都も同様に」と言われた。
「お前達3人でエスカニアの方を片付けられるか?」と訊くと
「おまかせ下さい」と3人は答えた。
「では今回は別々の行動になるが、無理はするな?時間を掛けてもかまわん」
と言ってオサムはグリフォンでグリーシアに飛んだ。
オサムがグリーシアに着いた時、いつもと違う光景に出くわした。ボスクラスが多い。
「あれは!?ダークドラゴンか?違うな、ドラゴンダークネスか」
そう言っていつものように地上のモンスターを切り裂いていった。
魔法を付加した剣の威力は凄まじく、一振りで大地を砕き割る。
ほぼ片付けた、と思った時に突然巨大な暗黒の穴が空に出来
数十匹のドラゴンが現れた。
「ダークドラゴン!?」
オサムはドラゴンを召喚し、騎乗して向かった。
「この数は捌ききれるか?」しかしやるしか無い。
オサムは剣に様々な魔法を乗せて戦った。
1匹また1匹と音を立てて地上に落ちていくが数が多すぎる。
マジックシールドやアンチブレスで騎乗するドラゴンを守りながら戦った。
最後の1匹になるまでに2時間を要したが空に開いた穴が閉じない。
そしてまた出て来るダークドラゴンと戦い続けた。
『流石に俺はともかくドラゴンが保たない』オサムは考え
もう一度全滅させると、ドラゴンから飛び降り暗黒の穴に入った。
「あの時と同じならこれで消えるだろう」
しかし、その穴はオサムを飲み込んで閉じた。
しばらく周囲が漆黒に包まれ、暗黒の穴はオサムを吐き出し消えた。
オサムは地上に叩き付けられしばらく意識を失った。
起き上がり「ここは?城がないな、異空間を通って何処かに飛ばされたか?」
と辺りを見回した。
「モンスターは居なくなってるな、一度帰るか」
そう言ってグリフォンを召喚したが何も起きない。
ドラゴンもペガサスもナイトメアも召喚できない。
グランパープルか?と考えリーファを召喚すると、リーファは現れた。
オサムはリーファに乗り「神殿へ行ってくれるか」と言うと
リーファは一直線に飛んだ。
「景色は似ているけどどこかが違うな、ここは大陸か?」
よくわからないがまずグランパープルへ行くことにした。
途中アレシャルの塔が見えたのでライツェン国だとわかった。
しかしどこか違う。どこを探しても城は無かった。
砦のような簡素な物は見えたが、自分の知っている景色ではない。
『何が起きたかわからないけど、まずはグランパープルだな』
そう考え大陸は無視して飛んだ。
神殿に到着し、リーファと別れた。
「アキバ・オサムだが、守護者に会いたい」と言うと神殿内に連れて行かれた。
「どなたかな?」と守護者は言った。
「アキバ・オサムです、グランチューナーの」
オサムは言ったが全く反応がない。
「今、グランチューナーは居らぬはずだが?」
守護者は言うが、はっきりと覚えている見た顔である。
「こちらへ」と言われオサムは祭壇に上がった。
「ふむ、グランチューナーであるな、しかし何故?」
守護者が不思議がったがオサムにもわからない。
「しばし待て」と守護者に言われた。
守護者は瞑想し、何かと話しているようだ。
「アキバ・オサムと言ったな?異世界の者か?」
と訊かれたので
「はい」と答えた。
「700年の時を戻ってきたようだが・・・」
「呼ばれたようだな、神々に」守護者は言った。
「700年?」オサムはその言葉に心当たりがあった。
以前、守護者と話した時にでてきた言葉だ。
「カオスキーパーとダークドラゴンですが、この世界に居ますか?」
オサムが尋ねると
「カオスキーパー?ダークドラゴン?知らぬな」
と言われたのでオサムは説明を始めた。
「ふむ、ではそのカオスキーパーとやらが異世界との穴を作りダークドラゴンを召喚すると?」
守護者は訊いてきたので
「そのはずですが・・・」
『どうやら700年昔に飛ばされたらしいな、そしてまだあの穴のことは知らない』
オサムは瞬間に理解した。
「そうとなると、この世界の均衡が崩れかけているのでしょうか?」
「確かに、今はかろうじて保たれているがいつ崩れるかわからぬ」
「帝国が滅びて数百年、争いが絶えぬ。しかし世界の均衡を保つ調律者が居らぬのでな」
「そういうことですか、では私が大陸を治めて来ましょう」
オサムは戦乱に関わりたくは無かったが、今は別だ。ライツェン王国も他の国も無い。
「では、行ってきます。」とまずはアレシャルの塔を10回程攻略してペガサスを手に入れた。
同じようにグリフォン、ナイトメア、ドラゴンも手に入れた。
そして、ドラゴンに乗り各地の戦乱を治めていった。半年もすると大陸から戦はなくなった。
しかし、その時大陸の南で異変が生じた。
カオスキーパーが現れたのである。それにより世界はまた混乱しはじめた。
オサムはその混乱を押さえつけるとダークドラゴンが現れた。
「俺の目の前に現れるとはな、片付けてやる!」
ダークドラゴン数十匹を倒しきり、カオスキーパーも斬った。
「ん?手応えがある」以前のような空を切る感覚ではなく実感があった。
カオスキーパーは血を流しながら暗闇の穴へ入っていった。
オサムはグランパープルへ行き、詳細を報告した。
暫くの間平和が続き、世界に調和がもたらされた。
しかし、半年するとまたカオスキーパーが現れた。
オサムがダークドラゴンを倒すと、もう一度”それ”と対峙した。
「いい加減にやめろ!」と剣で刺し貫きそのまま一緒に穴に入ってしまった。
気がつくとそこは700年前に飛ばされる前の場所だ。
「何が起きたんだよ、一体・・・」オサムは呆然としながら立ち上がり歩いた。




