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終わったならまた始めればいいじゃないか  作者: 朝倉新五郎
最強を目指して
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56話 安らかな時間、そして王国のダンジョン

 王都に到着すると、城は修理の最中だった。

 「あちゃー、やりすぎちゃったな」と見下ろしてから庭に降りた。


 城に入ろうと衛兵に

 「クラッセだが、王陛下はいらっしゃるか?」

 と訊くと


 「屋敷の方に移られております」と答えられた。

 庭と言っても相当広いので案内してもらうと、巨大な屋敷が見えてきた。


 『さすが王様になると城以外に屋敷までものすごく大きいな』と思い


 「国王陛下はあそこに?」と侍従に聞いた。


 「はい、城の修繕と改装のため現在は屋敷で執務をされております。」

 と答えた。


 そのまま屋敷に入り王の執務室に着き

 「こちらでございます、少々お待ちを」とノックし


 「クラッセ伯爵様がいらっしゃいました」と侍従が言うと

 「良いぞ、入ってもらえ」と声がした。


 「では、どうぞ」と部屋に入れられた。


 王は開口一番

 「屋敷まで壊さぬでくれよ?」と笑ったが

 「どうした?何か用か?」そう言われて


 「机の前までよろしいでしょうか、陛下。」

 オサムがドアの近くから言った


 「よいよい、クラッセは無礼講じゃ、我が師よ」

 冗談っぽく王は言って「はよう来い」と促した


 「では」とオサムは王の直ぐ側まで行き、マジックバッグからマジックバッグを取り出した。


 王は

 「それは何じゃ?」と訊いてきたので


 「銀貨1000万枚入っております、城の修繕にお使い下さい」

 とオサムは言った。


 「ん?城の修繕費なら国庫から出すが?1000万枚?」

 王は言ったが。


 「国庫の銀貨は領民の税です。これはモンスターの晶石を換金したものです。」

 オサムはバッグを開けて中を見せた。


 「ほう、中は相当広いな?して、何故このような大金を?」

 王はまた尋ねた。


 「私が壊したものを領民の血税を使っていただきたくなくて、お持ちしました。使って下さい」

 オサムはそう答えると


 「領民の血税か、どこまでも民の事を考えるのじゃのう。ワシも見習わねばならぬな」

 「ともあれ、銀貨1000万枚も掛からんが良いのか?」

 王はオサムを見て言った。


 「それでしたら風呂でも作って下さい」とオサムは答えた。


 「フロ?なんじゃそれは?」と訊かれたが

 

 「詳細は侯爵にお聞き下さい、大きなものは私ではわかりかねますゆえ」

 と侯爵に丸投げした。


 「あとは、何か用があるか?」王に訊かれ、本題に入った


 「実は、近くのダンジョンは全部攻略してしまいまして、出来れば王国のダンジョンを教えていただければと」

 オサムは王に頼んだ。


 「そういうことか、では地図を持ってこさせよう。

あと、インペリアルセイヴァーならば一度グランパープル聖国に行ってみよ。

ワシが紹介状を書いてやる。少し待て。」


 

 オサムが隣の部屋で待っていると王の部屋へと入れられた。

  

 「こちらが我が国のダンジョンで、こちらが紹介状じゃ。持ってゆけ」


 オサムは

 「ありがとうございます。」

 と王に礼を述べて出て行こうとした時


 「クラッセよ、いつでも気軽に来るが良いぞ、お前には助けられたのでな」

 と王が言うので、改めて礼を述べて出ていった。


 『何故か気に入られてるな、あんなことしたのに』とオサムは考えた。



 オサムは王国内のダンジョンを回って行くことにした。

 まだ見知らぬモンスターと戦うのが目的のため、週に1日程度だけ飛んでいった。


 3ヶ月ほどたっても全ては攻略していなかった。

 ゆっくりとやっていけばいいさ、と考えていたので問題はなかった。


 日本のようにはっきりとした四季の無いこの世界ではつい忘れてしまっていたが、

 リムルの誕生日がやって来た。オサムの誕生日は過ぎていたがリムルのは忘れてはいけない。


 本人に訊いても欲しいものは無いと言うだろう。

 オサム自身も日々の暮らしで満足しているため、元侍女であるリムルは祝い事など拒否するのはわかっていた。


 そのため、デートと称してグリフォンで空をとぶことにした。

 ペガサスでは二人は乗れないし、ドラゴンでは怖がるだろうという判断だ。


 リムルは

 「この子可愛いですね、旦那様によく懐いています。」と空中散歩を楽しんでいるようだった。


 オサムは「本当に欲しいものはない?」と訊いたが「ありません」の一点張りだ。

 高価なアクセサリーにも綺麗な服にも興味を示さない。


 「空を飛んでみたい」それだけがリムルの希望だった。


 一通り色んな場所まで飛ぶと、庭に戻った。

 「楽しかったです」と笑顔のリムルを見てオサムは納得した。


 グランパープル聖国にはまだ行ってなかった。

 場所はライツェン王国の北西、海を渡った大きな島全体がそれだ。

 

 一度上空から見たが、明らかに大陸側の国々とは違っていた。

 神聖な何かが国土全体を取り巻いているようだった。


 オサムはそろそろ行かないとな、と考えつつもあまり屋敷を離れていたくは無かったのである。

 それに、まだ行くべき理由が見つからない。

 そういう事情で先延ばしにしていた。


 ダンジョンを全て攻略してからで良い。そう考えていた

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