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終わったならまた始めればいいじゃないか  作者: 朝倉新五郎
最強を目指して
33/105

33話 リムルの純情

 「リムルちゃん、家具屋とか木工の場所ってしってるかな?」と訊くと

 「私の育った場所なのでよく知っています、お城の東になります」

 リムルが答えたので

 「そっか、じゃあ街の東に行こう」とリムルの手を握ってオサムは歩き出した。


 少し早目に歩いて行くオサムにリムルが

 「あの、エリトール様?」と言ったので

 

 「あ、早く歩きすぎた?用事が終わってあとはリムルの家具を買うだけだからさ」

 とオサムは気が付かずに少しゆっくりと歩いたが

 

 「いえ、そうではなく、手が」とリムルが言うと

 「あ、そっか、引っ張ると痛いよね?ごめんね?痛いところはあるかな?」

 オサムが言うと


 「エリトール様に手を引かれるなど、侍女の立場ではございません、私は嬉しいのですが、主従の立場というものを気になさって下さい。」とリムルは言うが


 「いいじゃん、城の外だし平服だし、恋人同士に見えるんじゃないかな?わからないけど?」

 とオサムがあっけらかんと言うと


 「恋人同士・・・」とリムルはうつむいて止まってしまった。


 「この際いいじゃん、楽しもうよ、ね?リムルちゃん?」とオサムが言うと


 「でも、侍女である私が筆頭騎士様のエリトール様と・・・」とぶつぶつ言い出した。


 「いいからいいから」とオサムは少し強引にリムルの手を引っ張って東へと歩いていった。



 「えっと、この辺かな?」とリムルにオサムが訊くと

 「はい・・・このあたりの通りが木工の通りです」と小さな声でリムルが答えた


 「どうしたの?どの店がいいのかなぁ、リムルちゃんの服かなり買ったし大きいクローゼットが欲しいよね?」オサムが言っても、リムルは何か小声で言ってるだけで聞き取れなかった。


 「あ、あそこの店大きいぜ?入ってみよう」とリムルを引っ張っていった。


 「主人は居るか?クローゼットが欲しいのだが、出来れば大きめのものが」

 と言ってオサムは気がついた、俺のも居るな、丈夫なやつが。


 その時

 「はい、どのようなものをお探しですか?」と訊かれ

 オサムはリムルに

 「どのくらいのが要るんだ?俺はこういうのに疎くて、リムル?」

 その言葉でブツブツと言っていたリムルがはっ!と気がついた。


 「えーと、30着位入るクローゼットを一つと、武器防具を入れておけるものを一つ、どちらも大きい物をお願いします。」


 「30着かぁ、衣装持ちだねぇお嬢ちゃん。見たところ平民じゃ無いですね?騎士様ですか?」と店主は訊いてきたのでリムルが


 「エリトール様は伯爵様の筆頭騎士様です。エリトール様ですよ?」とリムルが言うと


 「あ、これは失礼を致しました。えーと、騎士様でしたら甲冑も入るこれがお薦めです。奥方様にはこのクローゼットはいかがでしょうか?」と店主が言うと


 「ははははは、リムル、奥方様だってさ」とオサムは笑った。


 リムルは真っ赤になり

 「で、ではその2つを城まで届けて下さい。おいくらになりますか?」と言うと


 「2つ買って頂けるんでしたら、銀貨50枚にしておきます。この2つはウチの目玉商品でしてね、ちと値は張りますが、ご満足頂けると約束できます。」


 オサムは「そうか、では城に運んでくれ、銀貨50枚だな」と手渡し「頼んだぞ?城のエリトールの部屋だ。」と念を押して店から出た。


 「奥方様・・・奥方様・・・」リムルは念仏のように繰り返していた。


 「リムル?リムル?」とオサムが肩を揺すると「はい!」とリムルが反応した。


 『なんだかリムルちゃんで遊ぶの面白いな』とオサムは考えたが。


 「買い物は済ませたので城へ戻ろうか、荷物が届くのを待とう」と言うと


 「そうですね、一旦お城へ戻りましょう、エリトール様」と笑ったつもりだのだろう


 

 しかし、リムルの笑顔は少々引きつっていた。オサムはそれが楽しかった。

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