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終わったならまた始めればいいじゃないか  作者: 朝倉新五郎
最強を目指して
19/105

19話 土産物

 「なんと!?一度元の世界に戻ったというのか?」

 伯爵は驚いた。


 「なんと言いますか、恐らく俺は死んだのでしょう」とオサムが言うと


 クリューズが

 「うむ、なんとかダンジョンから運び出したが、虫の息でな、起き上がる前には死んでいた。」

 訝るクリューズに対し

 「恐らくですが、俺が死ぬと異世界を行き来出来るのです、今回も同じ方法で死んできました」

 言い方がおかしいがとにかくそういうことだ。


 そして

 「信用してもらうために、今回は色々と用意してきました。」

  

 テントの中、伯爵の目の前のテーブルに様々な物を差し出していった。

 

 伯爵は

 「これは、例のコンパスとソウガンキョウとやらだな?で、これは?」と質問され


 「これは時計と言うものです。1日の長さがわかります、そしてこれが・・・・」

 と説明していき最後に


 鎧を脱ぎ、防刃ベストをみせた。


 「随分と分厚いな」と言われたので

 

 「クリューズさ・・・卿。短剣で俺を刺して下さい。」と言うと


 「は!?どういうことだ?エリトール卿?刺せとは?」と答えるので


 「こういうことです」と自分の短剣を革鎧から抜き、自分の胸を刺した。



 「何をする!」と伯爵に言われたが

 「見てください、刃物を通しません。クリューズ卿、お願いします、殺すつもりで」


 オサムは事前に調べてあるので安心しているが、クリューズの手は震えていた。


 「良いのですな?刺しますぞ?」と力を込めてオサムを刺した



 しかし、刃は通らなかった。



 「今回一番高価なものでしたが、これを閣下に。剣も矢も通しません。」

 とそれを脱ぎ、伯爵の前に置いた。


 「これは素晴らしい・・・高価と言うといくらであった?」

 

 早速伯爵はベストを手に取り眺めながらオサムに尋ねた


 「2枚重ねてありますが、合わせて10万円程度でした。」オサムは答えた


 「ふむ、銀貨10万枚か、しかしその価値は十分にある、刃を通さぬ布とはな・・・」

 伯爵は頷きながら

 「これをくれると言うのか?オサムにも必要であろう?」と言われたが


 「今回のようなことや軍務の時に閣下を守る最後の楯となります、閣下のために探して来ました。」

 オサムは笑顔で「お納めください」と言った。


 相席していたクリューズとロレーヌも驚嘆しつつ

 「エリトール卿、これはとんでもない代物だぞ?」と言われ

 「実は、ロレーヌ様にもと考えたのですが金銭が尽きまして・・・」と答えると


 「いや、これは閣下の分だけで十分だ、閣下の命は銀貨何百万枚であろうと買えぬ」

 ロレーヌは率直な意見を述べた。


 「そのかわりでは無いのですが、ロレーヌ様にはこれを。俺の世界の菓子です」

 と高級チョコの詰め合わせを渡した。

 「お口に合えば良いのですが」


 「オサム、お前というやつは・・・」と言いつつ一つ口に入れた。



 「美味い!」とロレーヌが言い

 どれどれ、とクリューズが手をのばすのを見てロレーヌはその手を叩いた。

 「これはオサムが私にと贈ったものだ」と怒ったのだが

 表情と言葉が全く合っていなかった。


 「クリューズ卿にはこの時計と手袋を。この手袋も刃物では切れません」と言って渡した。

 クリューズは

 「良いのか?」と言ったが、その手にすぐ手袋を履き短剣の刃を握っていた。

 「ふむ、切れぬな・・・素晴らしい。しかしこれは閣下にお持ちいただいたほうが」と言いかけたが


 「閣下にも同じものをお渡しします。ご安心を」とオサムが遮った。


 「そうか、では頂こう。トケイとやらも聞くところ便利そうではあるな。」と嬉しそうに眺めていた。



 一通りの報告を済ませ、伯爵を含め皆が夕食を取ることにした。

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