ファンタジーだ!凄い!(SF)
少し息抜きをしようと路上のベンチに座ったその時!
あるとき唐突に目の前の景色が変化した、さっきまで昼間だったはずだし意識を失うようなことはないはず
そう困惑していると目の前の二人が何かを話し合っている
「これが8割ぐらい近い私の平行存在かな?」
「ああ、そうだろうがそれにしては随分と防御が浅いな」
「仕方ないさ見たところ単独の精神による物質干渉技術すら開発されていない認識らしい」
「見ろ!良い物を見つけた、こいつの認識している世界は面白おかしい方向に
いろんな物が開発されている時代の物だ」
二人は何を話しているのだろう?水の中にいるようにくぐもってよく聞こえない
そういえば周囲もすりガラスを通してみたかのように曇っている
ガラスの先には見覚えのある景色が早回しで流れている、まるで人生を追体験でもしているようだ
「思ったより冗談とかが面白くないな、主観を通してるからかな?」
「いや、こいつの記憶にはちゃんと面白い物もある
恐らく世代交代が起こり始めたころだから価値観が噛み合わずそれで微妙な感性になっているのだろう」
少し景色がはっきりして来た、青い空 緑の大地 少し向うには家屋も見える田舎だろうか?
彼らにここはどこなのか聞いてみようかな
「彼が質問したがってるよ、呼び出した手前 答えるべきじゃないのかな」
「それ分かって言ってるよな?私たちの技術は彼の価値観では扱えない、出来るのは精神の調整だけだ」
「だから君はこれを上手く出来ないんだ、これを使うには他への十二分な理解が必要なのは
わかっているだろうそうやって他を邪険にするから君は不安定なんだ」
「今それは関係ないだろう、それより彼の悩みを解決するべきだろうか」
そうだ言い合いをしたんだっけ、それでいったん落ち着こうと外に出て・・・
「これはもう解決も何もないんじゃないか」
「そうらしい、面白い物も見せて貰ったしより完全な形で元に戻れるように手を加えといてやるか」
ああ、意識が薄れていくもう少しどこか安らぐこの空間に居たかったのだが
二人は私に手をかざして何かつぶやいている
「あなたの常世はここに非ず、ここからは夢路の帰路である」
「さぁ、目を覚ませ どうせここでは必要技能を修得できず餓死するだけだ」
誰かが肩をゆすっている、目の前が暗い何かあったような気がしたのだが
「ん、すまない 少し寝ていたようだ あときのこ派は絶対許さん」
夢落ちってサイテー!(夢落ちではない)