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約束の日

とうとう約束の日がやって来た、朝からバタバタと皆忙しそうに準備をしている、丹下達は車に機材やらを詰め込んでいるし、オレ達は恵と邪魔しないように準備が出来るまで部屋で待機をしている、今回の撮影に着いて行くのは、オレと恵と丹下と久米田と里見の5人だ最初小鳥遊と葉芝も行きたいと言っていたが、流石にそんな大人数だと目立つしNGと、人が居すぎて、身元が分かるような情報はダメだろうとなった、恵も留守番となっていたが、それはオレが一人になる恐れがあっては困ると、急きょ決まった。面倒くさいな…


「椿聞いてるの!」


恵が目の前にいた、オレはグッと伸びをして


「聞いてる…」


そんなオレにため息をつきながら


「もう、そんなんで大丈夫なの?本当にボクは心配だよ…」


「そんなカリカリすんなよ恵、あんま喋らないようにするし、そもそもオレ何かに、そんな話かけてくるような奴いないだろうし!それにいくら話かけられても頷く程度にしていたらそれでいいだろう?」


問題無いと言ってやると、ジロリとオレを睨んでいる、丹下が苦笑しながら


「恵君、今からそんなにピリピリしてるんじゃ身が持たないよ?それに私達も居るんだ問題が起こっても私達がフォローするよ?」


恵が慌てた様子で、手を振りながらペコリと頭を下げて


「すいません、何か落ち着かなくて…別に丹下さん達を信用していない訳じゃ無いんですが…どうしても心配で…」


「大丈夫私達が、前もって色々な話をしておいたから!ね?二人供」


久米田と里見に言うと、二人はニヤリと意味心に頷き


「ああ、オレ達が色々吹き込んだから、其処らへんは大丈夫だ安心しろ、あれは本当大変だったよな?」


「そうだったね、久米田君…けっこう必死そうだったもんね?」


里見がウンウンと頷いてる、最近やたら忙しそうにしていたのは、この事だったのかとようやく納得した。恵もしらなかったのかビックリしてる、


「そんな事してたんですか…でもそれって嘘臭くいような」


丹下がニッコリと笑いながら


「そこは安心してくれて良いよ、誰一人疑うような人居なかった」


恵が疑うような顔で丹下達を見ている、


「その顔は信じてないね、恵君…」


里見が苦笑して丹下をなだめて


「ここに居る皆は、椿君の性格を知っているよね?でも他の人達はそんな事知る訳無いよね?実際椿君を知って居るわけ無いから、だから人は写真のイメージを参考にするしかないんだよ?写真の椿君はこの世とは思われ無いぐらい幻想的で綺麗だ。そのイメージが出来れば後は皆勝手に創り上げて行く、きっとこの写真の人は優しい人だろうって実際私も最初に雑誌見た時思ったから」


ビックリした!オレにそんなイメージがついていたなんて、久米田も頷き肯定した、恵が


「だったらなおさら椿気を付けてよ、ちゃんと…」


恵の説教に最後までいわさず


「大丈夫ってンだろ!恵!」


怒鳴ると恵がため息をつき、困った顔で


「……ちゃんと我慢出来る?もし何あったら丹下さん達に迷惑がかかるって?肝に銘じてよ椿」


「う!大丈夫…ちゃんとやる…」


「恵君そんなに気張らなくても…今起こっても無いことを言っても仕方無いよ」


小鳥遊が、恵をたしなめると、恵はすまなように


「すいません。ボクが皆の心配を煽ってしまってますね…椿にもゴメン」


「……いい。別に恵はオレの事心配してくれてたんだし…」


「あー!ハイハイ!分かった分かったから、そう言ば田中の事は何て言ってあるんだ?」


いきなり葉芝が割って入って来た。


「恵君の事ならキチンと言ってあるよ、人見知りの酷い椿君の付き添いってなってるし体も弱くて恵君が居ないと何も出来無いって事になってる」


丹下の言葉に思わず憮然とした、葉芝は腹を抱え一人大笑いをしていやがる…小鳥遊は横をむいて、笑いをこらえている、久米田と里見は呆れた様子だし、文句を言おとすると、見図った様に


「さて、そろそろ用意をしないと、椿君時間だから着替えておいで、恵君着替えを手伝ってあげて?終わったら下に来てくれ」


その言葉にオレと恵は頷き、久米田と里見は車に、丹下も準備をして、小鳥遊と葉芝は丹下の部屋でオレ達を待つと、もし何かあった場合直ぐ動ける様にと待機だ、二人は


「二人供、頑張って!」


「ボロを出すなよ!甘利」


オレは葉芝に「うるせー」と言い返すと恵に服を引っ張られた。渋々恵の後を付いて行こうとすると、久米田から服を渡された。その時は気が付かなかったが、袖を通した時に気が付いた、オレ達が車に乗り込むと、すでに揃って居た。久米田がハンドルを握り横に丹下、一番後ろに里見が、オレは久米田に


「なぁこれ…新しく作ったのか?」


ハンドルを握ったまま、久米田が不機嫌そうな声で


「ああ、何かおかしいのか?」


「イヤ、おかしくは無いけど、前使った服でも良くないか?」


言うなり、久米田がオレに振り向き


「ダメに決まってるだろ、そんなの!使い回しなんて、オレのプライドが許す訳が無いし、彼奴にそんな程度なんて思われたくねー」


そんな意味で言った訳じゃ無いが、まぁ良いかと。


「どっか、おかしいとこあったら直ぐ言えよ!直すから!」


「別に無い。オレはこれが良い」


「良く似合ってるよ。綺麗だよ、ウンウン」


「服が綺麗だからな……」

聞こえるか聞こえない声で言ったのに、久米田は顔を真っ赤にし「そうか」と言い車を走らせた。車中では着くまでの間打ち合わせをした。しばらくすると久米田がミラーごしに一言


「もう、着くぞ」


その言葉に、丹下がオレ達に


「それじゃ皆、行こう」

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