事件の顛末
ようやく一段落つき事件の話となった。葉芝の名前の事は葉芝で統一となった、それもそうかと今さら本名で呼ぶとなると、色々面倒な事になるし本人も葉芝でいいと言われ事なきを得た。なんだか本題いに入る前に疲れたが他は違ったようだ。小鳥遊はじっと葉芝を見て、切り出した。
「何で、犯人があそこに現れると分かったんだ?」
葉芝は丹下に出されたコーヒを一口飲み、ニヤリと
「現れるように、犯人達をあそこにオレ達が誘導したんですよ」
小鳥遊は「ああ」と手を打ち
「成る程。大体の犯人の目星はついていたのか…でも何でこの話が私の所まで来てないんだろうか?いくらなんでも勝手過ぎやないかい?葉芝君?」
あんに責める様に言うと葉芝は、気にした風もなく
「それでは一向に犯人が捕まらないと、オレ達が判断したからです」
「その言葉だと…生徒会の誰かが犯人と言っているようなものだけど…そうとっても良いのか?」
皆の視線が一斉に葉芝に集まった。葉芝は無表情で小鳥遊をみて静かに頷いた。小鳥遊はため息を付き
「…それで葉芝君は風紀委員と手を組んだと?成る程ね不思議だったんだよ彼等の存在が、どういった知り合いなんだ?彼等は必要以上に情報出さないのが鉄則のはず…?」
「それは、利害の一致ですよ?風紀委員は犯人達に何度も煮え湯を飲まされてめんもくを潰されて、どうしても犯人を上げたいと躍起になっていた。それで元々風紀の知り合いの奴が手伝ってくれと!オレに話が来たと言う事です」
黙って聞いていた恵が首を捻り
「利害の一致って、その風紀委員も、もしも葉芝が犯人だったらどうするつもりだったんだろう?」
「オイオイ、オレのイメージ悪すぎじゃ無いのか?オレの何処にそんな要素があるんだよ!」
恵が言い返そうと口を開いた、次の瞬間小鳥遊が目の前に手を出して
「話を元に戻そうか?それで葉芝君は、犯人に生徒会のメンバーの誰かと言う事に、いつ気付いたんだい?」
鋭い視線で葉芝を見やり、葉芝は小鳥遊を見つめ
「実はオレ達は生徒会にこの事を伝え無かったのは、犯人達に情報をリークしてる奴がいるって途中に気付いたからなんですよ、このことまでは、分かったんですが、そこから先が中々分からず、犯人達からの接触もなく確定まで至らずにいたんです」
黙って聞いていた久米田が身を乗り出し
「それで?何で分かったんだよ」
「犯人側からじゃ分からなかったので、今度は逆から攻めようっと事で」
生徒会のメンバーに見張りを付けて行動を監視したと、知らない間に色々していたようで、呆れてしまた
「ルート?」
「そう、その日の見廻るルートは、会長から発表れるんですよ、そうですよね会長?」
小鳥遊が頷き
「そうだが、見廻りのルートは私だけの判断じゃなくて後、副会長と風紀委員この3人で決められるんだよ、結果的に最後の判断は私がしているが」
「それだけのことで、分かるのか?」
葉芝は頷き
「ルートと言っても、オレが知ってるだけでも、6つ。そうですよね会長」
小鳥遊が青い顔で頷いて
「正確には10通りあるんだ」
「だ、そうです、オレ達は一人一人見張りを付けて泳がしていたら、その中の奴が一人怪しい動きをする人間が一人いたんだ、そいつは朝会長がルート変更の相談するや否や、一人になるなりポケットからスマホを取り出し何処かに連絡していたと、そいつに的を絞り、徹底的にマークしたんだよ」
業を煮やしたように、小鳥遊がソファから立ち上がり葉芝に食ってかかった
「それで…?犯人達に情報を流していたのは、一体誰なんだ葉芝君」
葉芝は小鳥遊を見つめ、言おうか言おまいか考え、剣幕に押され口を開いた。
「副会長です…会長」
ガタリと椅子を倒し、葉芝の胸ぐらを掴み
「そんなバカな事があるわけ無い!彼はそんな事をするような人間ではない!」
葉芝は感情の無い顔で小鳥遊を見ていた、それにいち早く動いたのは恵だった、恵は咄嗟に葉芝と小鳥遊の間に入り小鳥遊を押さえながら、後ろの葉芝に
「何か証拠か、何か有るんだろうね?何も無いとかは、洒落になんないよ!分かってるんだろうね葉芝!」
「昨日になってようやく、接触があったんだ」
葉芝がジャケットから1枚の写真を取り出し見せた、それには副会長と犯人達が一緒に写っていた。それを食い入るように見つめ小鳥遊が目を閉じて、床に崩れ落ちた。丹下が慌てて支えている
「…………本当なんだな…所でこの事は彼はもう知っているのだろうか?」
小鳥遊の視線に、葉芝はユックリと首を振って
「いいえ、会長、副会長はまだ知ってはいません、先生方にもまだ知らせてません、知っているのはオレ達と風紀委員の一人だけです、そいつは口が固い奴なんで安心してください。まずは会長がどうするのか決めて頂こうかと、会長の意向に添います」
ボソリと独り言のように小鳥遊が
「…分かった」
何も言えずにオレ達は小鳥遊を見ていると、意を決したように、急に立ちポケットからスマホを取り出し何処かに連絡してる
「ああ、こんな時間に済まない、今日例の犯人が捕まって、…そう………うんそうだ、それで明日早くに話がしたい、分かった。じゃ明日生徒会室に来てくれ、ああお休み」
スマホをポケットにしまい、こっちを見て
「先生方に言うのは、少し待ってくれないだろうか?出来れば彼に自首して欲しいと思って…」
小鳥遊は、何も言わず頭を下げた、それに葉芝が苦笑しながら
「会長がそうしたいのであれば、オレはいいです、なんの異論は無いですよ、オレは犯人が捕まれば、それで」
「実は葉芝って正義感強かったのか?全然そうには見えなかったけど…」
「おかしいか?」
皆から一斉に頷かれ、
「イヤイヤちょっと待ってくれ、そこの3人とはオレ初めましてですよ?」
丹下達が笑いながら
「いやー椿君達からは、色々聞いてるからなぁ…どうしても」
「ぐっ!お前等…何この人達に吹き込んでるんだよ?まぁいいさ、お前等に聞きたい事が有ってな」
「何が聞きたかったの?」
恵が聞き返すと、
「それは、お前等が隠してる事のことだ」
そんな事かと、
「もう、知ってるだろ?葉芝」
葉芝はビックリして、次の瞬間顔を真っ赤にして、頭をかきむしり
「そうだったのかよ!こんなはずじゃ!無かったんだよ!」
丹下達が同情したように、頷いていた、それを見ていて気が付いた。
「なぁ?犯人見つけたの、オレだよな?」
葉芝がビックリしたように見ているが、ソモソモ犯人達を見つけて、犯人達から言質取ったのはオレのはずだ、恵もそれに気が付いたのか笑いながら
「確かに、そうだね椿が、犯人見つけているね?そう言えば」
小鳥遊も気を取り直して、思い出したように
「そう言えば、犯人を見つけたら、何か合ったよね?確か…見つけた方の願いを聞くだったかな?」
その言葉に、丹下達が
「椿君どうするんだい?」
「う~ん、どうしょうか…」
ニコニコと恵が頷き
「そうだね、ユックリ考えるといいよ椿」
言うと葉芝が悔しそうな顔で地団駄を踏み
「屋上にあいつ等を誘導したのはオレの考えなのに…何だよこれ!オイ甘利、聞いてんのか!ソモソモちゃんと囮の奴だってこっちは、用意してのに…囮の奴が来る前に甘利が来たせいで、大変だったんだからな?」
「ヤッパリそうだったのか!やたら準備がいいと思った、でも葉芝…オレの勝ちだ」
悔しそうにソファに座り
「あーあ、分かったよ、お前の勝ちだよ!何でも言っていいぞ」
やけくそのように言うと、見ていた恵がニタリと
「ねぇ椿?葉芝は人気作家なんだから、お金一杯持ってるよ、きっと、だったら…ボクおいしい物が食べたいなぁ!そうだ…丹下さん達もどうですか?」
オレが美味しいものかと悩んでいると、葉芝が恵を止めようとしたが、既に遅く
「え、良いのかい?でも悪いよ?この人数だよ?」
手を振り断っていたのに、久米田が身を乗り出し
「何言ってるんですか?人気作家となれば、こんな人数なんて対した数じゃ無いですですよ?丹下さん恥じをかかしてはダメですよ、な?人気作家さん?」
「未成年のオレにたかるなんて」
恵がバッサリと
「葉芝、約束はきちんと守ってよ」
言われて悔しそうに
「分かってる、ちくしょー!!」
オレと恵と丹下達総勢6人での食事、一体いくらになるんだろうか、考えるに恐ろしいと思ってしまったが、ポンと手を叩き
「よし!焼き肉にする!」
葉芝以外全員が拍手してきた、全会一致で決まった。




