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主人公のキャラが壊れてるのは気のせい…… ではない
さて…… どうしようか
あいつが冥界で一番強いなんてことはないだろうし……
そうだとすればあまりに弱すぎる……
木の枝があった
上に投げる
うん…… まっすぐを指してるし、その通りに進もう
何かが見えた……
あれは……
神殿?
中に入る
《汝、力を求めるか?》
「それより魔界に帰らせてください」
冥界も一種の異世界という噂がある、だとするなら帰る方法もあるはず
《……汝、力を求めるか?》
「力?何それ食えるの?」
個人的には力無さに死んだときは死んだときではないかと思う
《いやいやいや、普通欲しがるだろ?》
ふっ…… しょぼいツッコミだ
「だってさぁ、力があってもこのエキセントリック(本人は意味を理解していない)な世界で何に使うっていうのさ?」
《世界征服…… とか?》
「興味なし」
《お金持ちになれる》
「黄泉にお金は持ち込めない」
《ハーレム》
「よしっ力をくれ」
はっ…… しまった……
ついつい本能が勝手に反応してしまった
《なぜ…… 男は皆そうなんだ?》
黙れ、男を全指定するんじゃない
全てがそうではないんだ
ボクだってちょっと魔が差しただけなんだ
《そういうことにしておこう……》
こやつ、こころを読んでいるだと……
趣味の悪い奴だ、ゴミ、カス、変態、カス、カスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカス
《もう覗かないから、カス連呼するのやめてもらえないかな?》
分かればいいのさカスが
《今言ったね?》
気のせい、貴様こそ読んでるんじゃないのか?
《気のせいです》
はっ…… 痛い人の相手をすると大変だね
《ぐっ》
そうして謎の生物(笑)に対するイニシアチブ(会話などにおける優位性)を獲得した