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「さっき見てたものとは驚くほどに違うね…… 今見える景色はまさに冥界という言葉にあってる……」
目の前にいる男?
とりあえず、黒いローブを羽織った死神と思われる奴に言う
「今まで見てたのはあなたの望む世界、今見える景色を望む方、或いはどんな世界でもいいと考える方ならありのままが見えましたよ」
ふむ……
「そうだね。それで、なんで僕に幻影を見せてたの?」
「ルールで決まってたとだけ言っておきましょう。それ以上を言う気はありません」
「大方生き物の数を減らすためだろう?そして周りに転がってる奴らは思惑通りに夢に踊らされた者達」
「よく分かりましたね」
「死人などいくらでもいる、その全てを1つの世界で受け入れられるはずはない。この世界の生き物は全て肉体を持ってないみたいだから精神によって偽りの肉体を形成してるみたいだしね」
「そこまで気づきましたか、それなら
死んでいただきましょう」
口封じかな
どちらにせよ僕を殺す予定だったと予想できちゃうけど
「クラウ・ソラス」
魔法が…… でない
「それはあなたの本来生まれ持った属性ではない、故にあなたはこの世界では光属性を使えない」
くっ…… 死神=闇=光に弱いと思ったのに
「まぁ…… 死んでいただきますよ。シャイニングレイン」
光の雨が降り注ぐ
「ぐっ…… なら サンダードライブ」
肉体を一瞬だけ雷に変換して移動する技
本来はそれを使うだけで体を異物に変えることによる肉体の損傷は激しいものの
「基本精神体ですから、肉体への損傷は無しですか」
「そういうこと」
相手は強い……
だが……
ここでなら多少はましに戦えるだろう