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レイドが魔王になろうとした原因の過去話その1です
補足、魔人の寿命は1万年を越えるという設定を追加しました
「話しておくのもいいかもしれないね…あれは30年前の僕が18歳の時だったかな……」
「人魔大戦の時か?」
人魔大戦か……
それは人間達によって迫害された魔族の怒りがついに解き放たれて起こった人間+神族vs魔族の戦争である
「そうだよ、ちょうどその時の話だ……」
~回想~
新魔界歴1987年 2月27日
「なぁ…… お前も戦争に参加するのか?」
僕に話しかけている男、僕の親友である
「当たり前だろ、人間達を消すことは僕達魔族の宿願にして使命じゃないか」
「……そうか、お前が出るんなら俺も行くよ」
「どうしたの?死ぬかもしれないから心配?大丈夫だよ僕達は強いから死んだりしないよ」
「ああ、そうだな。俺達は死なないよ……」
今日のあいつはやけに歯切れが悪かった
「さっさといくよ、僕達が早く行った方が早く戦争も終わらせられるよ」
「そうだな…… 行こうか」
そして僕達は戦場に赴いた
地面にあるクレーター
深さは底が見えないほどもある
「なんなんだこれは?」
あいつがつぶやく
「神族の仕業だろうね……」
僕は驚きながらもそう答える
聞いた話では戦争の相手はあくまで人間だけだと聞いていたからだ
「神族も相手か…… きびしくなるな……」
「大丈夫だよ 僕達が組めば例え誰が相手でも負けたりしない」
「ああ……」
どうしたんだろう?こいつはこんなに弱気な奴だったか?
いぶかしみながらも僕達は仲間達が戦っているであろう場所へと向かった
うーん…… シリアスに傾いてきた気がする