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Arseare ~創魔の術師が行なう魔術観光~  作者: 柿の種
第2章 精鋭達の夢の跡にて

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Chapter2 - Episode 19

2話更新、こちら1話目


暫くして部屋に訪れたメウラに『白霧の森狐』、ミストシャークの素材をある分と、今装備している装備を『熊手』以外全て渡して強化をお願いする。

彼は一瞬げんなりしたような表情を浮かべたものの、私が『駆除班』に教えてもらった狩場に連れていくと話をするとすぐさま笑顔になったため分かりやすい。

最初は『惑い霧の森』の入り口に連れて行っただけで逃げたそうにしていた彼は何処に行ったのやら。


「で、イベントどうするんだ?出るのか?」

「あー……いやまぁ色々見れるから出ようとは思ってるけど……私の戦い方だと、ねぇ?」

「それは言えてるな。霧の中だと外から何も見えねぇだろうし……あぁ、でも霧の中を限定的に見通せる装備も出てきたらしいぞ?」

「え、本当?何処産?」

「お前んとこの『惑い霧の森』産。『霧鷲の眼球』って素材から出来たそうだ……俺らあんなに戦ったのに1回もドロップしてねぇんだけどな」

「あー……倒し方にもよるんじゃない?生け捕りみたいな形で血液も採取出来たし、いざとなれば捕まえて抉り出すとか」


私の言葉に作業を進めているメウラが引いたような顔をこちらへと向けてくるものの……私もやるつもりはないとだけ言っておく。

そもそもやりたくても空中の敵を拘束できるような魔術もないのだ。

【ラクエウス】の罠に拘束用と思われるトラバサミもあるものの、アレは地上用。流石に空中の相手まで引っ掛けることは出来ないだろう。


「メウラはどうするの?やっぱり生産組だから出ない感じ?」

「一応そのつもりだが……仲間内からは出ろって言われててなぁ」

「へぇ。じゃあもしかしたら予選か本戦で当たる可能性あるねぇ」

「お前とは絶対戦いたくない。予選で霧が見えたら逃げるからな」

「じゃあゴーレム見えたら速攻で向かうことにしよっと」

「……痛い目くらいは見せてやるからな……」


そんな会話をだらだらと続けていると。

強化が終わったのか、メウラはこちらへとアイテムトレードを投げかけてきた。

承認し、各装備を受け取り詳細を確認する。


――――――――――

『狭霧の外套』

種別:防具・上

等級:初級

効果:装備者の防御に+6%のボーナス

   周囲が濃霧時に潜伏能力にボーナス

   霧の操作能力にボーナス

説明:主に『白霧の森狐』の素材を用いて作られた外套

   狐の毛を使ったファーがつけられており、何処か霧を纏っているようにも見える

――――――――――

――――――――――

『狭霧の短洋袴』

種別:防具・下

等級:初級

効果:装備者の防御に+5%のボーナス

   周囲が濃霧時に潜伏能力にボーナス

   霧の操作能力にボーナス

説明:『白霧の森狐』の素材を用いて作られたショートパンツ

   白い狐の尻尾を模したアクセサリーがつけられており、何処か霧を纏っているようにも見える

――――――――――

――――――――――

『ミストグローブ』

種別:防具・手

等級:初級

効果:装備者の敏捷に+3%のボーナス

説明:主にミストシャークの革を用いて作られたグローブ

――――――――――

――――――――――

『ミストロングブーツ』

種別:防具・脚

等級:初級

効果:装備者の敏捷に+4%のボーナス

   『蹴り』の与ダメ―ジ+13

説明:主にミストシャークの革を用いて作られてたロングブーツ

――――――――――


すぐに装備し、着心地などを確かめる。

名前が変わり、上下の防具は何処か和風な様相に。

手と脚はどちらも白っぽく色が変わり、これで全身真っ白に近づいた。

……あれ?私黒狐だったよね?


「おー。まだこれ初級なんだ」

「まだまだ俺の技術が足りんくてな。もう少し待ってろ」

「了解、ありがとうね」


頼もしい言葉に笑いながら私は「準備も出来た事だし」と一言溢して立ち上がる。


「よし、じゃあ行こうか。狩場」

「一応聞くがどの辺にあるダンジョンだ?そこまで遠いと探索にも時間掛かるだろ」

「大丈夫大丈夫、【平原】にあるみたいだし『駆除班』に入りたてのプレイヤー用って言ってたからそこまで大変でもないよ」

「それなら大丈夫、か?ダンジョンの名前は?」

「それはねぇ――」



私とメウラは【平原】の北部、少しずつ風が冷たくなってきているエリアへと訪れていた。

目の前には何故か黒い靄の所為で中が見えない村の入り口がある。ダンジョンの入り口だ。


「――『死病蔓延る村』、主にアンデッド系のモブが出るらしいよ」

「中々に邪悪な感じの……よくコレ討伐せずに対話に持ってったな」

「なんでもボスがちゃんと意識自体はあって話出来たらしいねー。よし、入ろうか」

「大丈夫か?『駆除班』の奴に挨拶とかしなくて」

「私達がここ来るのは伝わってるだろうし、そもそもダンジョンに挑む事は制限されてないしね。『駆除班』の方も、ダンジョンの占有だとかなんだで揉めたくないみたいだから、そう言うところはゆるゆるみたい」


【ダンジョンに侵入しました】

【『死病蔓延る村』 難度:3】


こうして、私達のダンジョン攻略……というよりは劣化ボスの攻略が始まった。


――――――――――

Name:アリアドネ Level:15

HP:294/400 MP:78/130

Rank:beginner

Magic:【創魔】、【魔力付与】、【挑発】、【脱兎】、【衝撃伝達】、【霧の羽を】、【血液強化】、【血狐】、【ラクエウス】

Equipment:『熊手』、『狭霧の外套』、『狭霧の短洋袴』、『ミストグローブ』、『ミストロングブーツ』、『白霧の狐面』、『霧の社の手編み鈴』

――――――――――


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