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世界最強になったけど最弱の師匠に弟子入りすることに決めた

作者:悟り狐

 俺はあらゆることで最強の男ナローシュだ。魔法も力も知能も全てが常人を凌駕する。

 魔王をデコピンで倒し、農業の効率を53万倍にして隕石も口笛で吹き返せる。


 だが俺は気づいてしまった!

 弱さがなければ民衆のことなど理解ができぬのだと! だから俺は世界最弱の男に弟子入りをしたのだ。




「先生! 今日も弱さを教えてください!」

「よかろう。ナローシュ君」


 先生の名前は『イン・キャーラ』。昨日弟子入りをしたが先生の弱さは神がかっている!


 原っぱを歩けば全身傷だらけ!

 風呂に入ればそのまま溺れる!

 母と一緒じゃないと買い物にいけない!


 弱すぎる!


「では見ていたまえ、ナローシュ君」


 先生は平坦な道を歩いていく。

 一体⋯⋯、なにが行われるんだッ!?


「フグゥッ!!」

「先生ッ!?」


 なんと先生はなにもない道でコケた!

 街の舗装された道で道路にキスをした! 無機物にすら敬意を表して同じ高さまで姿勢を下げる! これが弱さの神髄!?


「ほ、骨が折れひった。ほね、骨~」


 嘘だろ!? 齢九十の老人じゃないだぞ!? こんな人間離れしたことを平然と行うなんて。やはり先生はただものではない!




「余命数ヶ月ですね」

「医者ァ! このナローシュの先生を救えないなんて言わせないぞ! おい医者ァ!」

「ひいぃ! 無理なもんは無理ですぅ!」


 先生を病院に連れきたらなんと余命があと僅かと言うではないか。

 こんなお身体で俺に稽古をつけてくれるなんて。先生はどれだけ弱者に優しいんだ!


「ふっ。ナローシュ、私はもう永くない。だならお主に秘伝の技を――」


 ピーーーーーッ。


「あ。死にましたね」

「先生ィィィイイイ!!」


 余命数ヶ月と言われてものの数秒で死ぬなんてどんな生物として欠陥すらありますよ!!




 こうして俺の修行の日々は幕を下ろした。


 後から考えれば俺の気が触れていたとしか思えない。弱さは学ばなくても心を読めば問題なかった。

 そして世界は平和になった。


 だけど一応墓参りは毎年行くことにした。


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