受付のお姉さんについて
本編三章に登場する、レジンバーク冒険者ギルドの受付のお姉さん。ここでは、色々と謎の多い彼女を解説する。
燃えるような赤髪が特徴で、見た目は二十代。
普段こそ大人しい振りをしているが、何かしらイベントがあるときには豹変し、受付台帳片手に強烈なエアマイクパフォーマンスを発揮する。謎のカリスマがあり、聴衆を惹き付ける。
また、普段は実力を隠しているものの、その実は剣麗レオンや非戦闘型フェバル顔負けの実力者であり、魔神種の魔獣すら手玉に取るほど強い。気に入った対象を自動追尾でモニターする魔法なども使える。全属性魔法のエキスパートであり、受付流防護術の使い手。相手は「お・こ・と・わ・り」される。
さらに受付流ハイテンション奥義『お姉さんショータイム』では、すべての事象がお姉さん時空に歪められる。相手はどうにかなる。もしくは死ぬ。
本名はアカツキ アカネ。フェバル本編伝統の「ア」繋がり元気はつらつ系ヒロインである。
本編より約一万年前のトレヴァークにたまたま生まれた異常生命体であり、生命の理から外れていることから自然寿命が存在せず、いいお姉さんの見た目年齢で止まっている。しかし本人は自分が異常生命体であることをまったく知らず、「よくわからないけど人より結構長生きしている」くらいの感覚。
生まれた時期的にラナやトレインのことは直接知っているものの、当時神のような扱いだった二人とは普段会うことも難しく、親しいと言えるほどの関係ではない。
ラナとトレインの理想に向かって急激に変わりゆくトレヴァーク世界の中で生まれ育った。
この時代、負の想念から具現化する魔獣への対処のために冒険者という職業が生まれており、歴史も浅いながら冒険者ギルドも生まれていた。
アカネは18歳のとき、冒険者ギルドに「受付のお姉さん」として就職する。以後、現職。
ラナはたまに興味本位でギルドを視察することがあり、アカネは彼女の世話役として面識がある。イコの一族のことも、この関係で知っている。
アカネは決して当初から強かったわけではなく、イベント大好きな性格から、本業の傍ら夜間などに冒険者としてもこっそり活動していた。最初のうちは何度も死にかけながら、とにかく楽しんでやっているうちにどんどん力を高めていった。
異常生命体のために許容性限界にも縛られることなく、限度を知らないままめきめきとレベルアップし、気が付いたらS級魔獣も瞬殺できるようになっていたらしい。
この頃になるとさすがに普通の人間と自分が明らかに違うことに気付き、夢見る冒険者たちに「受付が最強」という無慈悲を叩きつけて失望させないように、普段は爪を隠すようになった。
それでもテンションが上がったときなど、隠し切れないことがままあり、一部の者からは「実はすごい奴なんじゃないか」と思われていた。
ラナとトレインからも「何だかすごいお姉さんらしい」とは知られていた模様。
その後、ラナが死に至り、トレインも姿を消した。
アカネはトレヴァークの高度文明が崩壊し、ラナソールという夢想世界が生まれる瞬間の当事者となる。
ギルドで受付業務をしていた彼女はまったく真相を知らないものの、身体から魂が剥がれるような感覚を味わったことから、「何かとてつもない『事態』が起こった」と推察。「二つの世界」を誰よりも早く認知し、ラナソールにおいてもトレヴァークとまったく同じ自己イメージを保ち、完璧な連携ができる最初の人物である。
その後は、『事態』の調査のため、初代裏ギルドマスターとして暗躍。冒険者の支援を全面的に行いつつ、独自で調査を続けた。
アルトサイドという掃き溜めの存在とその危険性に最も早く気付いたのも彼女である。
結局『事態』の原因究明や解決には至らなかったものの、アルトサイドからナイトメアが溢れ出せば、世界が崩壊し、全員が滅びるであろうことは予感。
とりあえず世界の延命措置を取ることが大切と考えた彼女は、ラナ教を設立。ラナ教祖としてそれっぽい信仰を広め、ラナソール世界のイメージの安定を図った。時代が下ってからは、凄腕プログラマーとしてラナクリム開発にも携わる。
また、自身が積極的にムードメーカーになることで、レジンバークを悪感情から最も縁遠い場所にすることを心に決める。イベント大好きなのでまったく苦ではなかった。むしろ全力で楽しんでいた。
そして引き続き「受付のお姉さん」として、才ある者を見守り、時に陰で支援し、誰かがいずれ『事態』を突き止め解決してくれることをこっそり期待していた。最近のお気に入りはユウとハル(レオン)。
アカネは現地人キャラの中では唯一、ラナソールとトレヴァークという「二つの世界」で自由に活動することができる。さすがにアルトサイドに落ちたときは戻るのに手こずった模様。
と、これだけの設定山盛りの彼女であるが、そもそもオリジナルのプロットにはまったくいないお方である。ノリで出してみたお姉さんがいつの間にか超重要キャラに。どうしてこうなった。