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フェバルの能力について

 各フェバルの能力について説明します。


【運命】

所有者:ルミナス

説明:全宇宙の運命は確定する。

詳細:

 正確には創造主としての力であり、フェバルの能力ではない。本編ラストボスに相応しい全宇宙スケールの力であり、間違いなく作中最高の力である。能力が完全な形で発動したが最後、もはやすべての運命は確定してしまうため、「彼女」と戦うという概念すらも存在は許されない。すべては確実に定められた運命を辿り、宇宙は定められた通りに終わり、また始まる。永遠の確定運命のループが繰り返される。

 とは言え【運命】も神ならざる創造主の力である以上、全知全能の力ではない。この力に対抗する存在は主に二つある。

 もとより外宇宙の存在か、内宇宙の不完全性によって極めて稀に発生する異常生命体である。

 もとより外宇宙の存在については、そもそも「彼女」が創造したものではないからまったく【運命】の影響は受けない。異常生命体に対しては【運命】の効力も不完全なものとなる。

 逆に言えば、この二つ以外の存在については完全に【運命】の支配下にあり、すべての運命は確定している。

 内宇宙は、原初の時代における悲惨な宇宙破裂事故以後は周囲の外宇宙と隔絶された閉鎖宇宙状態である。そのため外宇宙の存在が内宇宙に訪れる可能性は無に等しい。したがって事実上【運命】に対抗できるものは異常生命体のみである。


【神の手】

所有者:アル

説明:内宇宙におけるルミナスの代理として、【運命】の力を借り森羅万象を操る担い手。

詳細:

 ルミナスは外宇宙の超越的な存在であるため、内宇宙において直接力を行使するための肉体を持たない。内宇宙の外部から操作可能なものは、星々の辿る運命や星脈の流れといったマクロ要素が中心で、特定の個人を探し出し、それに対して【運命】を操作するといった細かいことにはあまり向いていない。そこで、内宇宙におけるルミナスの代理として、【運命】の実権を振るう者として選ばれたのがアルであり、彼に与えられた能力【神の手】である。【運命】よりもスケールは小さくなるものの、その分森羅万象に対してきめ細やかな対処ができる。【運命】で直接処分できない異常生命体を始末するため、純粋な意味でのフェバルの能力としても最上級の格が与えられている。


【神の器】

所有者:星海 ユウ(星海 ユイ)

説明:星脈そのもののコピーを内包したあらゆる可能性の器。

詳細:

 元は「星脈そのものから生じた異常生命体」としての力である。星脈そのもののコピーを内包しており、あらゆる世界要素をそのままの形で取り入れ、取り入れたものは自由に利用することができる。星脈の力――すなわちルミナスの力そのものに加え、ルミナスの及ぶところを超えた異常から生じた力でもある。そのため、【運命】をも超えるポテンシャルを秘めたあらゆる可能性の器である。

【神の器】は、担い手であるユウのあり方によって自在にあり方を変える。ユウのあり方が行くところまで行き着いたとき、能力もほぼ固定化される。作中においては「三つの到達点」として示されている。

「すべてを望まれるままに受け入れる」ことを選択したオリジナルのユウはすべてと結ばれ繋がる「白の力」へ、「一人だけですべてを断ち切る」ことを選択した『黒の旅人』ユウはすべてを殺し断ち切る「黒の力」へ、「あくまで人としてすべてと関わる」ことを選択した本編のユウとユイは、超越的な身体能力を捨て去る代わりに世界と調和しすべての本源を捉える「青の力」へ到達した。

 本編ユウと一つの身体を分け合うユイでは不可能であるが、完全な状態の女性であったオリジナルのユウは、自ら授かり産んだ子に、自分と父親の能力を完全な状態で引き継せる力も持っており、さらにその子が女性であれば【神の器】そのものも継承する力を持っていた。代わりに非常に子を成しにくい体質であった。それでも世代を経ることで創造主たる自分を超える存在がいつか生まれかねないことを恐れたルミナスは、アルを率いて全力でもってオリジナルのユウを滅ぼし、彼女をフェバルとして【運命】付けることで縛り付けた。また、以後は確実に男として生まれるように【運命】を改変した。


【干渉】

所有者:ウィル

説明:【神の器】によって創られた【神の手】の劣化コピー。

詳細:【神の器】の能力によってウィル自身と同時に創り出された能力。使用とした当時のユウが子供であること、また【神の手】は【神の器】と同格以上の能力であるため、完全コピーはできず劣化版となった。【神の手】と同様に森羅万象を操ることができるが、【神の手】と違って完全に操れるわけではなく、あくまで【干渉】に留まる。劣化コピーとは言っても、元がフェバルとしては最上位能力であるため、他のフェバルの能力よりも相当に強力である。


【反逆】

所有者:レンクス・スタンフィールド

説明:星脈システムに組み込まれてしまったオリジナル【反逆】のなれの果て。

詳細:

 決められた運命やルールなど、正確には世界の理というものに反逆することができるチート能力。ただし、あくまで反逆であり、完全に覆すまではいかないことも多い。

 一度ある理に反逆すると、安定状態を保とうとする性質を持っている世界には、その安定を乱す反逆者とみなされて警戒されるため、次からはその理に対しては効きが悪くなってしまう。

 使い方としては、例えば、フェバルの誰か(自分でも良い)がかつて行ったことのある世界なら、その人と同行する(自分なら一人で良い)ことによって、しばしの間その世界へ行くことができる。

 これは、「フェバルは星脈によって世界から世界へと流されている」という事実に対し、その流れに「逆らう」ことで可能となる。だが、この反逆が許されるのは、同じ世界に対して各一度きりである。

 ウィルの【干渉】にも「逆らって」弱体化させることができるため、彼にとっては目の上のたんこぶのような存在でもある。

 欠点としては、逆に世界の理に関わらないようなスケールの小さなこと(窓ガラスの修復など)にはこの能力は使えないということがある。

 あくまで一個人に過ぎないユウに【反逆】が効いたのは、ユウの特殊な『心の世界』が一つの独立した世界としての性質を持っているからである。

 レンクスの【反逆】も能力としての格は高いとされている。これはユウの【神の器】と同じく、元々異常生命体であった頃のオリジナルの彼が持っていた能力を無理矢理星脈システムに組み込んだものだからである。オリジナルは【運命】にも【反逆】する力を持っていたが、世界の理に対してのみ作用するように捻じ曲げられた。


【星占い】

所有者:エーナ

説明:【運命】によって確定している宇宙に関する情報の読み取り。【神の手】の使い方の一つ《星脈検索》の劣化能力。

詳細:

 この世のあらゆる事物を占い、大まかに知ることができるチート能力。あくまで大まかにであり、完璧にわかるわけではないところが少々難点だが、本当に何でも占うことができるため、その利便性は留まるところを知らない。

 所有者のエーナは、フェバルとなった自らの運命を酷く呪っており、同じ運命を持つことになる人物を、覚醒前に永眠させて、その運命から救うことを生きがいとしている。ただし実は、フェバル覚醒予定者を殺せたことは一度もない。

【星占い】を駆使して、フェバルとなる予定の人物、住んでいる場所、そこへの移動方法を調べては、抹殺しに向かうという日々を送っている。ちなみに、ユウもこの能力によって発見された。

【星占い】が効力を発揮するそもそもの理由は、宇宙の辿る【運命】がルミナスによって極めて高い精度で確定しているからである。既に確定している森羅万象に関する情報をただ読み取るだけの能力と言える。ただし本編に限っては【運命】の影響力が弱まっているために、【星占い】の精度も他の周回より落ちているようだ。


【都合の良い認識】

所有者:トーマス・グレイバー

説明:【神の手】の使い方の一つ《認識操作》の劣化能力。

詳細:

 どんなおかしな恰好で、どんなおかしなことをしても、周りの認識が勝手に修正され、その存在も行動も常に違和感なしで受け入れられるという凄まじいチート能力。この能力を悪用すれば、とんでもないことであっても簡単にできてしまう。所有者のトーマスは、自分が自由に生きるという目的のためにこの能力を使っている。

 フェバルとして星脈システムに組み込まれる際、ルミナスの力の一部を(したがってアルの力の一部を)受け取って得る能力としては典型的な例である。


【気の奥義】

所有者:ジルフ・アーライズ

説明:【神の手】の使い方の一つ《気の操作》の劣化能力。

詳細:

 気に関する理を覆す力。各世界の気力許容性による限界を全く無視できる上、他にも様々な利点を与える。

 通常、気は身体から離れると大気中に霧散し、ほとんど威力を発揮しないが、この能力の所有者であるジルフは、それを全く拡散させることなく扱うことができる。それによって、飛び技の使用が可能。

 さらに、星に存在するあらゆる生物の気を借りて扱えるという、どこの元〇玉だよと言いたくなるようなチートな能力でもある。

 こと戦闘能力に特化した能力であり、【干渉】なしのウィルならば、軽く上回るだけの力を誇る。この能力を使った必殺技は「センクレイズ」。気剣に莫大な気力を集中し、剣閃として放つ究極の奥義。威力は場合によるが、少々多めに気を集めれば、町一つくらいなら軽く吹っ飛ぶ威力である。さらに大量の気を集めることで、底なしに威力を上げていくことも可能。

 フェバルとして星脈システムに組み込まれる際、ルミナスの力の一部を(したがってアルの力の一部を)受け取って得る能力としては典型的な例である。


【逆転】

所有者:ワルター

説明:【神の手】の使い方の一つ《逆転操作》の劣化能力。

詳細:

 万物の流れを逆転させる能力。例えば時間を逆転させたり、攻撃のベクトルを反転させたりといった使い方ができる。


【属性付与】

所有者:ハーティナ

説明:【神の手】の使い方の一つ《属性付与》の劣化能力。

詳細:

 万物に属性を付与する能力。ユナの持つ魔力銃ハートレイルを作成したのは彼女である。ハートレイルには「全貫通属性」が付与されている。


【支配》

所有者:ヴィッターヴァイツ

説明:【神の手】の使い方の一つ《支配操作》の劣化能力。

詳細:

 自身より劣る者全てを支配する能力。具体的には、フェバル、星級生命体、異常生命体を除く全ての者を意のままに操ることができる。操り人形にするばかりではなく、操った者の気力や魔力などを暴走させ、人間爆弾とするなど、極めて凶悪な使い方が可能。


【死圏】

所有者:ザックス・トールミディ

説明:【運命】によって捻じ曲げられた【生存圏】の反転能力。

詳細:

 自身の周囲半径約四メートル以内に入ったものの命を無差別に断ってしまう能力。フェバル、星級生命体、異常生命体には抵抗があるものの、それらを除く全ての者に無効化する術がない。

 元は異常生命体であったオリジナルのザックスが持っていた、自身の周囲半径約十メートル以内に入っている者の命を確実に守る【生存圏】という能力である。オリジナルユウVSルミナス&アルの戦いでラミィと共にユウと協力し、いくらか手こずらされた経験から、フェバルと化した際に能力の効果を反転して付与された。


【いつもいっしょ】

所有者:ラミィ・レアクロウ

説明:【運命】によって捻じ曲げられた【ともにあり】の強制劣化能力。

詳細:

 いついかなるときもザックスと共に生きることを保証する能力。ただそれだけの能力であるが、他のいかなる能力にも優先する。

 元は異常生命体であったオリジナルのラミィが持っていた【ともにあり】という能力である。味方であるとみなしたもの全員に能力の効果を拡大する強力なバフ効果を持つ。特にザックスの【生存圏】と絡めた場合の効果は絶大であり、ルミナスとアルをしていくらか手こずることになった原因でもあった。この経験から、フェバルと化した際に能力の効果をザックス限定となるよう大幅に弱体化し、かつ永遠の幼女として生きるよう【運命】付けられた。


【生命帰還】

所有者:J.C.

説明:半異常生命体としての完全死亡を除く回復能力。(フェバルとしての純粋な能力は【癒しの手】)

詳細:

 極めて強力な回復能力。対象の細胞が一つ残らずすべて死亡した状態でなければ、ダメージをまったく受ける前の状態に復帰させることができる。

 実はJ.C.は、フェバルでありながら異常生命体としての性質をいくらか持つ半異常生命体である。元々異常なフェバルとして封印されそうだったところをユナに救われた。J.C.という名前も、彼女に名前がないことを知ったユナから付けてもらったものである。このような名前になったのは、ユナいわく「何となく」。コードネームっぽいノリで付けてみたため、特に深い意味はないらしいが、付けられた本人も気に入ったのでそのままJ.C.と名乗り続けている。

 異常生命体としての力の性質も持つため、本来死すべき【運命】の攻撃を受けたものであっても、手遅れでなければ回復させることができる。この能力によって間一髪でユイは助かったと言える。

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