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アマテラス  作者: red star
20/21

童と陽光

2ヶ月結局経ってしまいましたね……。

本当すみません。

とある森の中。

黒いローブを着た6人の男達がボロボロの小屋の目の前で倒れている。

明らかに致命傷と思われるモノから軽傷の範囲内のモノまでそれぞれあるが、その六人は皆一様に息をしていない。


そんな小屋の中で座っている長身の男。

紫色の髪をしており、目の前のテーブルには3桁にも届くかも知れないほどの大量の携帯電話があった。

その内の一つが震えると男はそれを取って電話に出る。


優男な顔つきとは裏腹にその声は相手に威圧感を与えるような低い声。


「なるほど、その程度の規模ならなんら問題はない」


「これくらいのことも出来ないようではガウン・トラードの名折れだ」


そんな言葉が聞こえる。

恐らくこの男はガウン・トラードという名前なのだろう。

しかし、次に別の携帯電話が震えた時には軽薄ないかにも適当そうな声で応答する。


「はいはい〜ローン・コンツィアで〜す。要件は〜?」


どちらが偽名なのか、もしくはどちらも偽名なのか。

そしてその相手との会話が終わると初めて自分から電話をかける。

応答が無いところからすると何処かへ出掛けているのか。


留守電になったのだろう、携帯から『ピー』という電子音が鳴る。

そうすると今度は甘ったるい女のような声で何かを伝えている。

そして留守電にメッセージを残したあと、彼は傍で伏せている白い犬を撫でた。


そしてまた彼は誰かに電話をするようだ。

小屋の中にコールが響く。












「ん?誰から……ってロレンさんか」


空輝は真耶と一緒にとある場所に行ったあとお互いの帰路に着いていた。


「もしもし?どうしたんですか?」


そう問いかけてみると電話の主からすぐに返答が帰ってきた。


『もしもし神緒くん。ちょっと相談というか質問なんだけどさ』


質問とは何だろうか?

くだらない事なら執行猶予無しの通話切断の刑に処するが……。

と、それこそくだらない事を考えている俺に衝撃が奔った。


『今日僕ん家に黒いローブを着た明らかに不審者っぽい人達から君の事を尋ねてきたんだけど神緒くん何かしたの?』


恐らく、というかほぼ確実に魔術師だ。

しかし黒のローブなんて怪しい格好で調査するのか。

秘匿はどうした秘匿は、なんて事を考える。

しかしそうなるとロレンさんの体が気になる所だが……。


「ロレンさん、その男達に雷を出されたりとかしませんでした?」


そう聞くと


『なんか向こうが水の玉とか火の玉とかいろいろ出して来たから手品師か何かかなぁと思ったけど、明らかに俺を狙ってきてるからみんな追い返してやったよ。空手と剣道やってて良かった』


俺が魔術師1人追い返すのにどんだけの策を弄したと……それなのに空手と剣道で魔術師『達』を追い返すってなんて無茶苦茶……。


しかし何故ロレンさんが俺と面識を持っていると分かったのかがさっぱり分からない。

もしも監視していたなら俺が一人の状況なんて山程あったんだから魔術師を束で送りこめば数の暴力で俺程度など5秒も持たずにgo to the heavenだろう。


何か理由はあるのだろうが、正直手元に情報が無さ過ぎて相手がどういう行動を取るのか予想がつかないし、目的も分からない事が多い。


まずロレンさんと俺が面識があることを知っているなら監視しているか、どこかで漏れたか。

その時点で相手に情報のアドバンテージを取られたことになる。


その時点で相手が上の立場で有利に動きを取れるはずなのになぜか俺ではなくロレンさんを狙った。

これは不可解だ。

例のヴァンパイアも同じことだが何故か実力で劣っているはずの俺を狙わずに人質を取るという回りくどいやり方をしている。


いや、ヴァンパイアの方はまだ学校に何かがある可能性があるだけ推測がしやすいが、この魔術師はさっぱり理解出来ない。


俺の中に俺の知らない何かがある可能性はゼロでは無いが、それなら俺を狙えばいい。

ロレンさんの居場所が分かっているならほぼ確実に俺の場所まで分かっている。

それなのになぜ……。


『おーい。神緒くん?どしたの?』


「あ、すいません。ぼーっとしてました」


だめだな。

色々な事が起こり過ぎている。

一旦ゆっくり整理する必要がありそうだ。


『まあいいや、ああそれで何かあったの?』


本当の事は教えないにしても断片的には事実を教えた方が余計な拗れが無くて済むが……どうするか。


自分自身が状況を理解出来ていれば事実から取捨選択してある程度の情報操作をすることも出来るんだが、自分自身が何がどうなってるのか完全に理解出来ていない状態だからなぁ。


むしろ分からないことを伝えた方がいいかもしれないな。


「正直俺自身も何がなんだか分かりません。意味も分からず突然攻撃されたんです」


するとロレンさんは


『そっか。いやー、怖かったよもう本当に』


としみじみと語る。

そりゃそうだろう。

だって黒ずくめの男達が炎やら水やらを集中砲火してくるなんて普通なら良くて重傷悪くて灰だ。


って馬鹿か俺は!

ロレンさんは自分が無傷だなんて一言も言ってないだろうが!


「ロレンさん!怪我したりはしてないですか!?」


焦って問いかけるがそれは杞憂だったようで


『ああ、少し火傷と打撲と切り傷があるけど、全部大したことないよ』


と笑いながら言った。


本当に良かった。

怪我のことすら頭に入れられないとは……考えが浅いな。

考え事があるとはいえそんなことすら気にかけられなかったのは非常にマズイ。


やっぱりある程度割り切るか解決させないと元の調子には戻れそうにないな。


『まあお互い何も無かったんだし大丈夫だよ。それじゃあ切るよ?』


「はい、でも気を付けてくださいね?」


『ありがとう。それじゃあね』


そんな会話をして電話を切る。

そうすると液晶画面に映る時間が見えた。


7:00


あーこりゃまた言い訳することになるなぁ。

事前連絡無しだからこりゃ説教だな。

なんて思いながら帰路を急いだ。











「終わったか?」


白い犬が


「終わったよ」


男が


「なら始まりか」


蛇が

そう言った。

いたずら好きの童が動く。

はい、今回も話がほとんど進まないです。

話すすめないとなぁ……。


評価、感想待ってます。

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