陽光の平和?なひと時
やべえよ……更新ペースがやべえよ…もっと早くしないと読者が居なくなりそう…
せめて2週間に一回でやれるように頑張ります。
仄かな月光と華やかな街灯が闇を照らす中、よろよろと歩く影が一つ。
黒いローブを羽織った男があばらを押さえながら歩いている。
「くそっ、霜月家の人間が居たとはな……安物とはいえ物理障壁の護符が無ければ死んでたな…まさか転移の護符まで使わされるとは…」
静かにひとりごち、少し休もうとした時。
「そうか、でもお前はここで死ぬぞ?」
突然後ろから響いた声に驚くもすぐに平静を取り戻し、後ろを振り向くと同時に雷を放つ。
しかしそれは全く同じ雷で掻き消された。
それを見た男は動きを止める。
いや、動けなかった。
だが掻き消された事に驚いて止まったのではない。
そんな事でいちいち動けなくなるような柔な精神はしていない。
男は声の主を見て愕然としたのだ。
何故ならそこには最高とまで謳われた魔術師ーーーいや、魔法使いが居たからだ。
七法の全てを修め、夢物語と言われた『七番目の扉の解放』を成した生ける伝説。
それと同時に、愛に溺れ全てを投げ捨てて堕落した最低の冒涜者。
彼の二つ名であるそれを魔術師、魔法使い達は侮蔑と羨望を込めて言う。
「神域の魔人……」
金の刺繍のある白い法衣を羽織り、白いフードで隠された顔にメガネと釣りあがった口元が見える。
「懐かしい響きだな」
そう言うと彼はまるで男を諭すように告げる。
「でも今はただのバカな父親だからな……ウチの子にちょっかい出した魔術師に鉄拳制裁するだけだ」
「あ……」
男の足は震えだし、膝を着いた。
それが彼に会えた喜びか、死への恐怖かはもう知ることもないが。
彼は手を突き出すと黒い球体を出した。
それは男のローブよりも黒く、この闇夜より深く、影よりも暗い漆黒。
「歯ぁ食いしばれよ?」
その言葉と同時、漆黒は黒を包み込んで塗りつぶした。
そこは仄かな月光と華やかな街灯が照らすのみ。
彼はーーー神緒緋牽は独り言のように呟く。
「ちっと過保護かもしんねぇけど…さっきも言った通り、今の俺はただのバカな父親なんだよ」
そう言うと彼はその姿を消した。
「って事なんですよね〜」
「なるほどね」
戦闘後の俺は言い訳を装備し、真耶に挑んだ訳だが結果はもちろん惨敗。
おお空輝よ情けないとか言われそうだが、情けなくなんてない!
いや、むしろ挑んだ事を称えて欲しいくらいだ。
最後の難関は予想通り、突破不能のラストダンジョンを無理矢理棒高跳びで飛び越えた先のラスボスらしい。
簡単に言えば全部白状しました。
ってかあの魔術師はどうなったんだ?
突然消えたから一応警戒はしておいたが、仕掛けてくる気配すらなかったな。
なんて事を考えていると真耶は俺の心を読んだように
「あの男ならなんか札みたいなのに自分の血を付けて消えたわよ?」
なんて言った。
「早く言えよ!」
「いや、あの傷じゃ何も出来ないわよ。肋骨3本と胸骨を折ってるのよ?まともに歩くのも辛いんじゃないかしら?」
鬼だ…こんな所に鬼が居る…とか言おうと思ったが実際俺も脛にひび入れて手首痛めさせて変わんねえなぁって思ったので言うのを止めた。
今日はもう早く帰って寝ますか。
数十分後〜
「おいテル!今日は真耶ちゃんとどこまでいったんだ?」
「は?何が?」
「いいからいいから!聞かせろよ!」
「何もねえけど?」
「そういうのいいから!」
「いやマジで」
「………マジで?」
「マジで」
「…このどチキンが!!据え膳食わぬは男の恥っつうだろうが!」
「意味わかんねえよ!?」
今日も神緒家は平和?だった。
今回新キャラ登場した訳ですが…最後が雑だったかもです。
文才が本当に欲しい…国語苦手な訳じゃないんだけどなぁ(笑)