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ウォーカー  作者: 麒麟
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第31話 ライトの悲劇

 入る時には時間が掛かったが今度はさほど時間が経たずに出る事ができた。

 西の洞窟及び神殿を出ると外は強い日差しが差していた、入るときに繋いでおいた馬に乗るとさっそく出発した。それがライトのとっての地獄の始まりだった。

「・・・・・・・、つまり結界魔法は防御魔法の派生なのですね?」

 ライトは馬の手綱を握りながら気だるそうに答えた。

「・・・ああ、基本的に魔法は何かから派生することで発展していくからな、オリジナルの魔法を創るのはそう難しい事じゃない・・・」

「それでは魔法の属性とはなんですか?」

 質問したことを完璧に覚えるとシェニミアは次の質問に移った。

「属性っていうのは基本いくつでもある、氷もあれば風もある嵐なんてものもあるし闇なんてものもある、だがそれぞれの属性には弱点の属性がある、火は水に勝てないのと同じようになだがそれは限りなく無限にあるから、実際どんなものかはわからない。古代の本でも読めばわかるかもしれんが、俺は見たことないな」

 質問の内容と答えを一字一句記憶しているシェニミアはここで一つの疑問が浮かんだ。

「では私が使った魔法で武器を創るものがあったんですが、その属性はなんなんですか?」

「そういえばそんな魔法使っていたな、言ったろ?属性はいくらでもあるそれはつまり無属性っていう属性もあるんだ、だがもし詠唱時に属性を意図的に付ける様にすれば、雷の武器を創ることもできるし氷の武器を創ることもできる」

 そこでライトはあることを思いついた、おもむろに白紙の本を取り出すとペンと一緒にシェニミアに渡した。

「丁度良い、試しに属性について調べてみると良い、属性ごとの弱点を見つけられれば歴史に名が残るんじゃないか?」

 本とペンを受け取るとシェニミアは少し戸惑った。

「でも私あまり字が書けません・・・」

 シェニミアは親に売られた身だ、字の読み書きもあまりわからないのだ。

 それに気づいたライトは少し考えた後シェニミアの頭に手を置いた。

「今回だけ裏技を使ってやる」

 ライトの手が輝き出してその輝きがなくなっても、シェニミアにはよくわかっていなかった。

「試しに本を貸してやる、そしたらわかるだろうよ」

 ライトは空間魔法で本を一冊取り出すとシェニミアに渡した、それを開いたシェニミアは驚きの声を上げた。

「師匠!文字が読めます!!」

 ライトは満足そうに笑うと内心ホッとしていた。

(やっと質問が終わる・・・)

 それからというものシェニミアはとても楽しそうに本を読んでいた、読んでいる本の内容は昔の魔法学について書かれている本なのだが、その本はサークスの図書館で借りた本で本当なら『国を裁く者』ジャッジマスターしか読めない本なのだ。

(まっ、これで少しは静かに・・・)

「師匠読み終わりました!!」

 とても元気のある声が聞こえた、ライトは幻聴と信じたかったがシェニミアは真っ直ぐ好奇心むき出しの目でライトを見ていた。

「・・・なんか感想はなるか?」

「そうですね~魔力を形態変化させる技術はとてもすばらしいものでした、しかし魔力を形態変化させるだけではそれほど重要なことではありません、魔力を形態変化させさらに具現化させることができれば武器等も創れそうですね」

 本の内容を完璧に把握しなければ言えないような感想がライトに向けてぶつけられた。

 だがライトはその感想を聞いた後自分からシェニミアに説明を始めた。

「確かに形態変化させるだけじゃ役に立たないかもしれないが、それによって容器に保存できることも可能なんだ、魔力を保存するためには特殊な容器が必要だが、魔力を溜める事ができれば自分の魔力量を上回る魔法を使うことができるぞ」

「なるほど、ですが私は魔力の形態変化をすることができません」

 何となく情けない、といった感じで萎縮するシェニミア。

「まあシェニミアは元々魔力量は多い方だから、形態変化させて魔力を持ち運ぶ必要はないぞ、俺だって必要ないし」

 この話題をいつまでも引きずっていてもしょうがないので、ライトの方から話題を変えた。

「そういえばあのくそじじいからもらった杖、どんな感じだ?」

「はいクラストさんからもらった杖は魔法を出す際にとても役にたってますよ、この前の魔法陣の魔法でも魔力分配が調節しやすかったし」

 真っ白な杖を持ちながらシェニミアはとても楽しそうに言った。

(杖に魔力分配を調節する機能なんかないんだけどな・・・)

 そう心の中で呟くがシェニミアは嬉しそうに喋っているので追及はしないことにした。

「まあ役に立っているなら越したことはないか・・・」

 シェニミアはなにか言いたそうにしていたが、ライトは思い出したかのように話題を戻した。

「よし、文字の読み書きができるようになったんだ、さっそく属性について調べてみたらどうだ?」

「そうでした、それではさっそく」

 そう言うとシェニミアはペンを使い、さっそく白紙の本になにかを書き始めた。

(よしこれで今度こそ静か「ぎゃあああ!!」に・・・)

 ライトは安堵したのもつかの間人の叫び声が聞こえた。

「・・・・・・・」

「?」

 ライトは無言でいるが、シェニミアは頭の上にはてなが浮かんでいた。

 叫び声が聞こえた方向を見るとそこにはゴブリンに追われる男が見て取れた。

「・・・いい機会だシェニミア、俺の新しい剣の初披露だよく見とけよ」

 ライトは馬から降りると、高速でゴブリンの元に向かった。

「よぉ、わるいが死んでもらうぞ」

 ライトは剣を握る、呪われた剣現在はメメントモリと名付けられた剣は、柄から出た瞬間すさまじい威圧感が噴き出した。

 そして動く、敵は全部で5体ライトが行ったことは単純だ、全員の首を斬り落とす。

 まずは手前のゴブリン、手には斧を持っていたがそれを動かす前にいとも簡単に首が斬られる。

(手の馴染み感が初めての感覚じゃねえ、これがこの剣の力か)

 1体のゴブリンが攻撃に移ろうとしたがそれより先に腕ごと首を斬り飛ばす。

「それじゃあじゃあな」

 残りの3体は一瞬で丸ごと斬りおとした。

「ふー、それであんた誰だ?」

 ライトが見下ろす先には1人の男がいた、突然現れたライトに対して驚いて地面にへたり込んでしまっていた。

「あ、あんた、た、助けてくれ!!村が、村がゴブリン共に襲われて、最後にはドラゴンの鳴き声まで聞こえたんだ!!」

「なに!?ドラゴン!?・・・・・・・おもしろくなってきた・・・」



感想等いつでも募集しておりますのでよろしくお願いします。

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