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転生王女の外遊譚  作者: えすろく
12/13

魔王の国(中編)

『アイアイ!アイよ-!5対2ヤデ!……いやいや!ケンタウロスが2!娘っ子10倍ハッタハッタ!!』

『ツイデに「フレーバーの炭酸スイ」ベッドした奴にサービスしトクヨー!』


 何やら胴元(どうもと)まで現れましたよ!私とケンタウロスで一触即発です!


『アイアイ!ソコソコ!おスンジャね-!!札券ウケトレ!』

『オイ!フクロウ!ケンタウロスに金貨10マイや!!』


 まあまあ……私の倍率が上がっていってますよ!良いのですか?ケンタウロスさん負けちゃいますよ!!

『アイアイ!ソコのゴブリンのニイイサン!炭酸スイワスレテルゾ!!BETしないな「フレーバーな炭酸スイ」は銀貨2マイ2マイ!!』

 胴元(どうもと)は『魔法のカバン』フレーバーな炭酸スイを売りつつ札券を発行していますよ!すごい勢いです!不謹慎ですよ!

 私達は一触即発!今にも抜刀して切り合いが始まろうとしているのに!


 さすがに魔法のカバンを抱えさせて、フクロウさんを飛ばしながら、胴元まで並列処理しているとケンタウロスさんに負けちゃいますね。


『ジッキョウおよび、シキリは、この「メディシス興行」タカノメがさせてイタダキマス!さぁ!異種格闘技戦ハジマルハジマルぞ!ムスメッコまけたら慰めモノオクリダ!!』


 大変です!私、負けたら荒くれモンスターのお便器様になるのです!あらあらあら、大変です。

 っと、まあ、茶番劇に油を自ら注ぎ続け、まさに『魔王城』の園庭に相応しいドス黒いイベントが始まろうとしています!

 サービスに『秘蔵の打ち上げ花火』も上げちゃいましょう!


 ――ドッカーン!と100発!

 景気よく打ち上げ花火をあげまくります。


 よし、すべての準備が整いました。モンスターのお馬鹿さんたちは、どんどんケンタウロスさんにBETしています。金貨の枚数は既に千枚は超えています!これだけ短時間で金貨千枚を手に入れられるなら各国で開催したいものですね。

 ――よし、ケンタウロスを生け捕りにしよう。

 現場も最高潮に達し、そろそろおっ始める事にしましょう!


『って!!お前ら何やってるんだ!!』

 凄まじい殺気が園庭に一瞬で広がる!

 その瞬間、物見遊山に大勢いたモンスターは姿を一瞬で消した!

 ケンタウロスさんだけを残し……。


『ケンタウロス!何をヤッてるのだ!この神聖なる園庭で!!賭け事だ?慰めモノオクリ?だ!ふざけるんじゃねー!』

 ケンタウロスさんを怒鳴りつけるのは先程ワイプで出てきていた血色と人相の悪いオッサンです。今度は姿を現し、ケンタウロスさんを蹴飛ばしました。

 仲間割れですか?集めた金貨をもらって逃げてもいいですよね?

『おめー!ふざけるんじゃねーぞ?人の城の前で賭け事はするわ、麻薬のような匂いがする飲み物を売るわで、キサマは魔王か!!』


 あらから、変なことを仰るオッサンです。私が魔王?若干違いますね。王女様の方です。ムチで叩く方です。いえ、少し違いますね。あれは女王様でした。まだ女王になるための外遊中に立ち寄りましたので。あと、私のメイン武器は細剣です。若干、分類は違いますが魔女に間違えられなかったところだけは評価してあげましょう。


 さてさて、しゃしゃり出てきて、『メディシス興行』を潰した代償にケンタウロスさんと共に切り刻んで素材にして売りとばして差し上げましょうか?


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