表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生王女の外遊譚  作者: えすろく
1/13

プロローグ

 ああ、私の人生は……ろくなことがなかったですね。この先もきっと幸せになることはもう無いでしょう。私が努力を怠り、怠慢で自他辛くな生活を送っていたならば、報いをうけただけだと納得して終末を迎える事ができたでしょうに。

 でも、そのようなことはなかったと自負しています。見た目は幼稚園児の頃から大学まで常に学校一の美少女でした。

 まあ、美少女と公言していいのは18歳までですので、大学生は厳密には間違っていますね。

 ――反省です。


 そう、私は自他ともに認める美少女でした。『でした』というのは、現在の私は年齢的には美女であるからです。確認をしておきますが、美少女を名乗るには16歳までかと私の価値観的には捉えてます。

 その、美少女であった私はそれはそれはもう……苦労しました。クラスの男子には言い寄られ、クラスの女子には妬まれ、それでいてイジメという不快な単語で正当化した暴力行為もチラホラとありますが……。

 そこは、持ち前の能力(暴力)で残念な豚……おっと、ブタさんに失礼でしたね。ポークチャップは結構好きです。で、残念なゴミどもを処理……おっと、今やゴミも分別すれは資源になる時代です。ゴミに失礼しました。

 の、ように説明するに何かに例えるととても失礼な存在共は蹴散らしてきました。

 ――合唱。


 因果応報というべきでしょうか?その報いを何故か受けてしまいました。

 そう、私は死に直面しています。よくある展開です。私の見た目は主人公枠かヒロイン枠だと思っていたのですが、そのような展開もなく、今、死にそうです。


 私にとって、嫌いなタイプが世の中には結構存在してまして、まず『男性がキライ』です。その事に関しては、私の見た目の問題と相まっていることです。とにかくモテました。皆に言われました。『性格さえ……』っと。まあ、それに関しては断固として否定しておきます。私ほど合理的思考と可愛い私の見た目から判断するに『性格も』美しいのです。

 モテにモテまくった結果、結構年上の方にまでモテまして、性的な意味でですが……。

 あ、ちなみですが、安心してください。私の体は清いままです。

 在学中に教師を3名ほど社会的に抹消して差し上げました。


 結果、死ぬことになりました。

 私は、神様や仏様という存在にはあまり興味もなく、関心もありません。ですが、美人短命と言われましても……ちょっと残念すぎませんか?


 願わくば、何とかならないものでしょうか?

 

「なら、選ぶがよい」

「……美少女であるが、無能力者」

「……豚のように残念な見た目だが、ハイパースキル持ちか」

「……そこそこ高い能力持ちではあるが、そこそこの美少女」


 なかなか究極の選択ですね。あと、走馬燈の最中に神が降臨しますか。付け加えるとブタさんは可愛いと思いますよ。ブタさんに謝って下さい。

「神様、それでは今の私よりスペックダウンです。配慮が足りません。私は怠惰な生活をするわけでもなく、見た目にも拘り、……まあ、努力という言葉はキライですが。あ、キライというのは努力した!努力した!(重要なので2回言いました)という人は結果が出てない人の言い訳がましい事。私は結果が全てですし、負けは負けなのです。まあ、今の私は負けということになりますね。なんせ、肉体関係を求めてきた教師を社会的に抹消した結果、路上であさっり刺されてしまいましたので」

 ――さすがに負けを認めましょう。路上で背後から殺られれば誰だって逝っちゃいます。あと、何故でしょう?肉体関係を願うなら後ろからヤれば成功したでしょうに。馬鹿なのですか?

 とは言え、変態に操を捧げるのはちょっとどうかと思います。生涯生娘を貫き通すことで配慮していただけないものでしょうか?まあ、今死にかけているのでこの絶世の美女がバージンのまま一生を終えますが。


「性格さえ……まあ、それと胸囲は残念であるから大幅な欠点か……」


 この際です。性格に関しては真っすぐで嘘偽りを嫌う結果、死んだことになったことを認めましょう。ですが、幾分納得できません。胸が小ぶりであることに対しての蛮行は神とて許しがたい。胸が大きい事によるメリットより、小さい方がオシャレをする上では優位性は高いと思いますよ。あといっそう、ここで秘蔵の『チェインソード』でバッサリやって差し上げましょうか?

 ――かみはバラバラになった。


「ちょ!おま!……して、この女、このまま転生させて良いものだろうか……」


「神様、ではこうしましょう。私は『神という存在』などこれっぽっちも信用しておりません。今回を機に貴方の存在を認め、布教するという前提で『美少女でかつ、そこそこ高いスキル持ちで色々(・・)できる』で手打ちとしましょう。何なら恥ずかしい部分に貴方を信奉するタトゥーを入れてもいいですわ」


 私にデメリットは一切ない条件でもありますね。殿方に裸体をおっ広げることは転生後もありませんし。でも、困りますね。転生モノは大抵水着回というのもあるでしょうに。その時に私だけ裸体を晒すことは出来ないでしょう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ