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反映ーreflectionー  作者: たかさば


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68/135

地球儀

でっかい地球儀そっと抱き締めると、なんだか女神になった気がするのですが私だけですかそうですか(。>д<)

くるり、くるり。


机の上の、地球儀を回す。


ずいぶん古い、地球儀。


私のお父さんが買ったものなんだって。


今とは違う国がここにはあるんだって。


地球の形は変わらないのに、国は変わるものなんだね。


お父さんが言うには、昔は島の形も違ってたんだって。


大陸は昔つながってたんだって。


昔あった大陸がなくなっちゃったこともあったんだって。


不思議だよね。


そんな昔のこと、どうしてわかるんだろう。


仕切られた国の名が変わったら表記が変わるのはわかるよ?


国の名前が変わった事実は地球儀で確認できるもの。


けれど。


仕切られた大陸の形は一切変わっていないじゃない?


大陸の形が変わった事実を確認するすべがないわ。


「わからないからこそ、人は研究を重ねるんだよ。」


研究して、事実が確認できる?


「様々な事象から、予測を立てるんだね。」


予測は正しいものなのかしら。


「知らないからこそ、創造力が豊かになるんだよ。」


そこに事実はあるというのかしら。


「事実を知りたいかい。」


事実は、果たして、意味があるのかしら。


「私たちは地球人の信じている事実を受け入れてここにいるのだよ。」


事実は、事実である必要が無いんだね。


「ここの事実が、事実でいい。」


私は地球儀を、くるくる回して。


「地球儀が存在しているくらいだからね。」


想像の賜物、かあ。


「…お父さんが帰って来たね。」


本当だ、じゃあ、またいつか。


「また、いつか。」


―――ぶいん


秒で消えた、私の仲良し。


私は回していた地球儀を止めて、玄関に向かった。


「お父さん!お土産買ってきてくれた?!」

「ふっふっふ、黄金ジェットのペンダントだあああ!!!」


ああ、魚のやつか。


「わーい!!ありがとう!!」


私は大喜びで、ペンダントを首にかけて、キイワードをそっと唱えてみたものの。


現代版のレプリカでは、なにも起こらず、ただ私の首元できらきら光っているだけだった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 68/68 ・想像力はいいものだ。小説に現実要素はなくてもいいんだよね。 [気になる点] 黄金ジェット? なんだっけ、換金アイテム(違う) [一言] 女神「地球アタァァァック!」 ひゅー…
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