作者の暴走
わたしの事ですか、そうですか(。>д<)
ここに、大変に魅力あふれる作品がございます。
誰もが夢中になって読み漁る、摩訶不思議な物語。
読めば読むほどに、その物語の深みにはまり、いつの間にやらどっぷりつかり、寝てもさめてもその作品のことしか考えられなくなるという。
まさに魔の読み物。ああ、恐ろしい。
何が恐ろしいってね、この物語、書いてる作者すらその内容におぼれてしまう。
書いてるその瞬間で、どっぷりはまる。
文字を打ってるその瞬間に、打たれるであろう次の言葉が作者を魅了する。
「この物語を読む・・・」って打ってる最中に、指がキーボード上を勝手に叩きまわる。
今自分が何を思ってどうキーボードを叩いているのか、それすら分からなくなってしまう。
作者は恐ろしくなりました。
これは自動筆記だ!!自分の作品では・・・ない!!!
作者はキーボードを叩き割りました。
物語は突如連載を終了しました。
おどろいたのは読者の皆さんです。
ブクマしてたのに!!評価入れたのに!!レビューしたのに!!!
怒り心頭の読者の皆さんは、ついには自分で物語の続きを書くことにしました。
読者だった皆さんは、作者になったのです。
同じタイトルで、作者が違う物語がどんどん日刊100位を埋め尽くしていきました。
物語に取り付かれた作者があふれ、日刊、週間、月間ランキングに、同タイトルの物語がずらりと並びました。
物語に取り付かれた作者は皆、暴走してしまいました。
物語がどんどん書ける、その勢いに乗っかりすぎてしまったのです。
作者たちは、自分の物語が書けなくなっていることにまったく気付いていません。
ただ暴走する事に酔いしれているだけなのですが、まったく気付いていません。
恐ろしい話です。
あなた、暴走してませんか。
もしかして、今暴走してるのって、あなたの意思じゃないかもしれませんよ。
あなたの物語、ちゃんと、書けてます…?




