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反映ーreflectionー  作者: たかさば


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36/135

鉄壁

水鉄砲の威力を知るが良い(。>д<)

私は自分に誇りを持っている。


私の前に出たものをなぎ倒し。


私に立ち向かうものを切り捨て。


鉄壁と呼ばれた私。


誰も私を突き抜けることなどできず。


誰も私を乗り越えることなどできず。


勇敢なものが、私を征服しようと乗り込み。


無謀なものが、私を制圧できると信じ、命を散らす。


鉄壁の名を持つ、私を、ただの人が。


ただの、人が。



ただの人は。


知恵を持っていた。


私の鉄壁を前に、ただの人は、水鉄砲で応戦した。


何の威力もない、意味のない攻撃。


私は鼻で笑って、人々をなぎ倒した。



幾年が過ぎ。


私は突如、朽ち始める。


鉄壁の崩れ去る音が響く。



何千万のただの人を退けた鉄壁が、崩れ去る。


体を蝕む、茶色いしみ。


しみが私を、覆いつくす。


崩れ去るのは、長い年月鉄壁を誇った私にとって、一瞬の出来事であった。



誇り高き私は、茶色い屑となり果てた今も、鉄壁であったことを隠さない。


ただの人は、私を讃えているではないか。




―城塞城壁門(出土品)―


透明な箱に囚われてなお、私は、私の誇りを失うことは、ない。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 36/40 ・おそるべき遅効性! [気になる点] みずでっぽう撃ったの誰だよw [一言] てかみずでっぽう関係なくねw
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