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カードレース・スタンピード!!  作者: 能登川メイ
Episode.3 開戦の狼煙。シルヴァーズvsマアラ!
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【番外編】チエカとマアラの初心者講座〜クラス編・急〜

「ところであのモヒカンアバターどうやって手に入れんすか?」


「なあに髪型はワンコインで全開放できる。後は服をそのへんのモブエネミーから回収するだけよ」


「うっげ初手微課金! そうやって沼に引きずり込むんすね……」


「ああ。最初のきっかけってのはかなり重要だからな。……そういう意味じゃ、御旗チエカを擁立するのは間違っちゃあ居ないのかもな」


「アイツも『一山いくらの存在でも目立てばオールオッケー』みたいなこと言ってましたし、案外持ちつ持たれつなのかも知んないっすね」


「ああ」


「…………」


「…………」


「俺たち、ちゃんとしたことやれてるんすかね?」


「わからん。……ただ、未知の存在とわかり合いたいというのは当たり前の欲求で、相手も承知の上だとは思っているよ」


「そうっすね……あんだけ目立っておいて探られたら怒るってのもどーかと思うっす」


「だからさ。良いんだと思うことにしてるよ。俺たちは二つの理由で行動してる。ゲームの保持と身内の保護、片方がぶれそうになったらもう片方を理由にして……都合よく突き進もうじゃあないか」


「そっすね……アイツの気持ちはどうあれ、ここで止まってもゲームが掌握されててアルハが囚われてる現状は変わらない。

……お互い、最後まで突き進むっっすよシルヴァファイア」


「ああ。よろしく頼むぞシルヴァハート」

「ハイハーイ、チエカとマアラの初心者講座!! 今回はクラス編の最後、クラス特性についてです!」


「僕の担当はシュガー・マウンテン、チエカさんの担当はスカーレット・ローズですね。ステアリングを例外として、残り七つにはそれぞれ特化した武器があるんですよね!」


「ハイ! まずはワタシの所有クラスのスカーレット・ローズから! ホワイトボードカモン!」


「はいどうぞ!」


ガラガラガラガラ…………バンッ!


ーーーーBuruluuuuuuu!!


「まずはワタシの所有クラス、《スカーレット・ローズ》から! 特色は『ギア1特化』! ギアアップのルールに抗い、大量のギア1を使い回す事でデッキを動かします!」


「なかでも注目は連続攻撃を可能にするギア1《赤塗りのパトライド》やギア1を吸収してステータスを上げる主軸グレイトフル・トレイン

これらのコンボを補佐するために、スカーレット・ローズにはギア1を場や手札に集める手段を豊富にそろえてあります!」


「おかげさまで、スタンピードで一番コンボが面倒なクラスという評価を頂いてます……いやはや申し訳無い限り!」


「スカーレット・ローズはこのゲームの最初に制作されたクラスですからねっ。いろいろと実験段階だった跡が見受けられます」


「それでも研究して使いこなせば形になり、ガッチリ回るように成立させたんですからカードデザイナーの手腕が伺えるというものです! おかげでワタシも日々楽しく使わせて貰ってます♪」


「スカーレット・ローズに始まりスカーレット・ローズに終わる……そのようなクラスに仕上がっているという訳ですね!」


「ザッツライ! ではではそろそろ次のクラス、《ヘル・ディメンション》に移りましょう! スカーレット・ローズが技の一号なら、こちらは力の二号!」


ーーーーKekekekeKekekeke!!


「その名の通り、地獄をイメージした効果が印象的です……自らマシンを破壊したり、スクラップからの再利用したりなどの《スクラップ利用》が特色でしょうか」


「それだけではありません! 相手の残り走行距離が短くなるだけ……自信の敗北が迫れば迫るだけ有利になるカードも積んでいます。

その最たる例が《アヴェンジ・ホラーショウ》と《大魔王サタン》!」


「ホラーショウは相手の走行を耐えるだけ強力な復讐を果たすという、ギア1コモンカードながら人気の高い一枚。そしてサタンは……」


「なんと素の走力が60、二回行動というすっ飛び具合。相手の残り走行距離分、自身の走力を失う制約はありますが……」


「上手く相手の走りを調整すれば、一枚で100キロ走り切る事も可能という超級の切り札ですっ!」


「とってもこわーい、でもわかりやすいと評判の力のヘル・ディメンション! 皆様も一度試してみては?

……続きましては、環境メタ担当の《マジック・サークリット》!」


ーーーーきゃっるーん☆☆☆


「環境を制御すべく生み出されたバランサー的クラス。他ゲームの魔法に該当するチューンカードを多様しつつ、ゆっくりじっくり走りぬけますっ!」


「ハンデスやコントロール奪取、各行動の封印……などなど! いやらしくも玄人好みのパーツが盛りだくさんです!」


「センターの下のカードをコストとする《大魔法》シリーズも強烈ですが、切り札《大魔女愛機キルケー・ピグレット》と《キュケオーンの押し売り》のコンボも面白いですよねっ!」


「ザッツライ! 下級チューンであるキュケオーンの押し売りで一枚ハンデス、自身を相手センターの下に置いてからの〜?」


「キルケー・ピグレットの『チューンを下に敷くセンター一枚を剥がしてコントロールを得る』効果で弱体化&戦力増強!

奪ったマシンもターンエンド時には(ピグレット)に変える強烈コンボです!」


「いやー流石のワタシもこのコンボだけは貰いたくないなー、なーんて思っちゃいますよ!」


「はは…チエカさんってば《ウイニングチェッカー》で呼んだらその手の耐性ありませんものね!」


「……チエカさん?」


「…………続いて紹介するのは《シュガー・マウンテン》」


…………シャララララララララララララララ…………


「主にコイントスやダイスロールを推すギャンブルめいた戦術が売りのクラス。……ですが詳細は残り三クラスごと次回に回してしまいましょう」


「……え、どうしてですかチエカさん? 尺ならまだ……」


「ここで悲しいお知らせがあります。この配信……チエカとマアラの初心者講座ですが、次回を以て最終回となります!」


「えっ……」


「なぜなら……公式に! バーチャルルールブック・ギア1が公開される事が決定したからです!」


「な、なんですってぇ!? じゃあ、ここまでの講座は……」


「無駄とは言いませんが、続ける意義は薄くなってしまいましたね。初心者はルールブックであらかた学び切る筈ですんで……次やるとしたら『初心者講座』では無くなってしまいます」


「そんな……でも僕は……」


「それに何より」


ポンッ…………


「はうっ!」


「あなたはもう立派に、領域の管理者として上手くやれてます。ワタシの言葉に気軽に返せるくらいに……

だからこのコーナーはおしまい。初心者卒業って訳です!」


「ち……チエカさぁん…………うぅ……」


「ほらほら泣かないで下さい。今晩もレースがありますよね? だったら領域を管理するAi-tubaとしてどっしり構えてないと!!

アナタが管理する《シュガー・マウンテン》の力、実戦でこそ見せつけてあげましょう!!」


「……ぐすっ!! はい! 衣音マアラ、役目を果たします!!」


「よろしい! では次回、チエカとマアラの初心者講座〜最終回・クラス編、シン〜までしばしのお別れ!! またお会いしましょう!! ア・デュー!!」


「ア・デューッ!!!」






「……ところで、中級者編はいつ頃の予定で?」


「予定は未定♪」


「はうっ!」

いよいよマアラ君とシルヴァハートの対決が始まる!! 想いをかけたオトコノコ同士の戦いはどうなってしまうのか! 次回「本当の試練、始まり!」をこうご期待!

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― 新着の感想 ―
[一言] 初心者講座の最終回っていつ始まるのですか 残りのクラスの特色が気になります
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