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カードレース・スタンピード!!  作者: 能登川メイ
episode 11.5 外伝封入。電子の海の一大バカンス!!
182/190

スタンピードカードMiki‐Secret 《大海の守り手エレン》&ページ制作の裏事情。

《大海の守り手エレン》✝

ギア4マシン ステアリング POW12500 DEF12500

【デミゲストカード】【自分の場のステアリングカード一枚を破壊】このマシンを手札からセンターに置き、ターン終了まで【進路妨害】を与える。

【このマシンによる、ターン最初のバトル時】バトル相手の名前を記録する。その後このマシンは、記録したカードと同名のカードが相手の場にある限り何度でも回復できる。




STPD‐EXにて登場予定の一枚。


初期の七枚と 《悪意の導き手マリス》に続く九枚目のステアリング・デミゲストカード。真っ二つに割り振ったステータスと自己の踏み倒し、そして最大の個性として条件付きの無限回復能力を持つ。




■概要




一つ目の能力として、手札の自身を踏み倒しで出すとともにターン限定の【進路妨害】を付与する。


自分のターンに使ってもシンプルに走力が伸びて強いが、相手ターンに使っても受け札になれる適正を持つ。

コストにステアリング一枚の破棄を要求する割には、基本的に走力4/守備力12500とイマイチだが 《豪鬼の狩り手ルイズ》と違いフリータイミングで切れる受け札としては上出来。


またステアリングのいくつかは退場時能力(スーサイド)を持っており、特にサーチをしつつもファーストマシンに使える 《ホワイト・エッグ》を割るのにうってつけ。一回きりとはいえ実質損失ナシで踏み倒せる流れは強力の一言だろう。地味に登場箇所をセンターに縛られないため、自己復活できる 《勝利の導き手チエカ》を割って横に置くのも悪くない。





そして後半の能力は、対戦マシンの記憶と自己回復が同化したもの。


このマシンの存在意義とも言える無限回復の能力。「バトルのあとどちらも破壊されない」「倒したマシンが復活ないし再登場する」「同名マシンが複数並んでいて、うち一体を撃破」のどれかで起動する。


つまりどういうことかというと、




・《勝利の導き手チエカ》などの回数制限付きコンティニューマシンを単独で殴り倒せる。


・《キルハルピュイア》等、横に並ぶタイプのマシンを一ターンで根絶やしにできる。


・反撃する心配のないイベントカードなら、例えHPが何億何兆あろうと0になるまで殴って破壊できる。


・【進路妨害】を持たない同名マシンが二台並んでいた場合、片割れを倒したらもう片方を敢えて残す事で()()()()()()()()()()()()()()()()()ばかりか、()()()()()()()()()()()()()()()()




などなど。これまでのマシンに出来なかった数多くの芸当を持ち、今までの「硬い」マシンやイベント、そして基本のひとつでもあったセンター一枚+取り巻き二枚の陣形などの戦術、その足元をズタボロに崩す力を秘めている。


このマシンの存在がチラつくタイミングでは、迂闊に同名マシンを並べる事すらできない。踏み倒し能力のおかげで4ターン目の着地は場に関わらずほぼ確実であり、それでも並べたい場合は殴られる前に 《ヴァニラ・グリップ》などの餌としてくべてしまう必要がある。

また、手札にこのカードが複数貯まっていれば二枚目以降は自分を種にして出せる。このためメタ対象以外にも連続行動を決めることが出来る。これら性能の高さ故にメタ対象のカードを採用しなければ安心という話ではなく、むしろこのマシンを対策する必要が出てくる。




二つの能力が絶妙に噛み合っており『前半の踏み倒しで相手のウィニーを止める→返ってきたターンで止めたウィニーを餌にして無限走行』の流れを敢行できる。

ただしこの場合相手側には『エレンに記憶されたマシンを自爆特攻させる』権利があるのでもうひと工夫要る。破壊を無効にするアシストなどを使うと良い。




総じて先の八体のデミゲスト・ステアリングに負けずとも劣らないどころか、既存の常識を破壊しかねない斥力を持っている。


これまである程度の安心感があった耐性やイベントカード達の価値を急落させるに十分なメタカード。彼女を対策したいのなら別個に守備力のあるマシンを調達するしかなく、単独でパワーバランスを大きく変動させる素質を持っている。


はっきり言って環境トップを走る【イベントラッシュ】【詰みチエカ】【赤単ドラッグレース】の両名にとっては悪夢のようなカードであり、上手く対策できなければこのマシン一枚で即敗北してしまうだろう。






しかし弱点も少なくなく、第一に採用の有無がバレやすい。


他のステアリングを「場で」破壊する必要があるので、一体目を呼ぶ時には手札でダブった自分を使う事はできない。

そのため他のステアリングを破壊する必要があるのだが、凡庸性が高い場に残るカードで、しかも軽量となれば数はそれほど多くない。なんなら先述の 《ホワイト・エッグ》とのコンビは鉄板のひとつであり、ファーストマシンに置かれた時点でまず疑われる。

更にステアリングは三種しか採用できない都合上、二種類目まで判明した時点でこのマシンを仕込んでいるかはだいたいわかる。先に出た二種が土台に適してなかったら警戒するまでもなくなるのだ。


更に、ギア4の基準スタッツ25000を真っ二つに割った攻守も使いにくい。

《七星の宝刀》を握ってもギリギリ20000に届かず 《ルイズ》系列の進路妨害を越えられない。メタ対象の 《チエカ》系列にも後出しなら普通に負ける。防御型と違い一万打点を超えてる所を美点としたいが 《試練の与え手ホムラ》の効果使用後にすら勝てないのは辛い。


先述のホワイトエッグとのコンボも 《魔弾の撃ち手マアラ》という強すぎるライバルが居るのが辛い。こちらは敷布だろうと割れる強みがあるが、そうして得られるリターンはあちらが『二枚ドローor15000デバフかつ走行禁止付与or10000火力or6走行』と選り取りみどりなのに対し、こちらは二番目の能力が起動しないなら『12500打点or4走行』と少し物足りない。


そもそも目玉の能力の条件が相手依存なのがかなり辛く、仮想敵と会えなければこのマシンは二回行動すらないそこそこのギア4に過ぎない。一度呼べればダブった自分も種にできるとは言ったがこれは最後の手段に近く、手札を複数消費するなら 《死骨の愛で手シイカ》でウィニーを焼きつつハンデスを仕掛けた方がはるかに凶悪。


そして最大の弱点が『守備力13000以上の【進路妨害】を立たされたらなにもできない』『本命を殴る前に単騎のデコイを向けられたらそれまで』ということ。決戦能力こそ高いが相手の防御が薄い場合に限り、しっかり守ってさえいれば実は大した脅威でもないのだ。






これら弱点まで合わせて俯瞰してみると『凶悪には違いないが、言うほど焦る相手でもない』と言ったところか。

三種しかないステアリング枠を実質二枠も喰う割にはメタ相手の不在時になにもできず、なんならメタられても更なるメタやゴリ押し、サブプランなどの搦手でなんとかなるケースも少なくない。


ある意味では初見殺しであり、このマシンを前に焦ることこそが最大のリスク。専用のメタカードを採用せずともなんとかなる範疇であり、対面したら落ち着いて処理したい。





■挙動✝


『【このマシンによる、ターン最初のバトル時】は、該当ターンの一度目のバトルをこのマシンが行った場合』という意味。


このマシンにとっての最初の攻撃という意味ではなく、ターン中二回目以降のバトルで起動するケースは一切無い。



地味な点だが『バトルした相手と同じ名前のカード』はバトルした相手と同じの種類のカードである必要は無い。


前述の 《試練の与え手ホムラ》との対面時に特に重要で、一度バトルさえしてしまえばあちらが効果でアシストゾーンに移動しようと問題なく無限走行ないし攻撃をたたき込める。

マギアサークリット特有のマナ・アシスト作成能力や 《ウィーデッド・トリック》等のアシスト送りでも条件の助けになるため、限定的なケースながら覚えて置いた方がいいだろう。




■関連カード✝




⚫サイクル




配布カードのサイクル。デミ・ゲストカードかつステアリング、ギア4のマシン。マリス以外は全員元となるAi‐tubrが存在する。




《勝利の導き手チエカ》

《魔弾の打ち手マアラ》

《試練の与え手ホムラ》

《化学の担い手アルジ》

《豪鬼の狩り手ルイズ》

《極上の乗り手ユリカ》

《死骨の愛で手シイカ》



《反目の導き手マリス》

《大海の守り手エレン》←NEW!!











「…………っと、こんなもんね」


「あの、良襖サン? こんな物量のページを即興で書いたって……?」


「アタボーよ千里。未実装で未発表のカードだもん、ページがある訳ないじゃない?」


カタン、と仮想のキーボードを叩いてページを保存する。戦う彼ら専用のローカルネットに上げたのだ。


時は攻略一日目の夜。チエカ培養の任務を終えた良襖は、余力であっさりと上記のページ作ってしまった。


無論、エレンへの親切ではなく。


「でもって、ページが無くっちゃ相手がどういうシロモノなのかわかったもんじゃない。さー、全員何度かスクロールしてよーっく読み込んでよね? 一言で言うとコイツ……ヤバいわよ!」


総員に向けて告げる。


雲が目につく夜空の下。始まりの島のキャンプテントにて打倒エレンの作戦会議が始まる。

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