表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カードレース・スタンピード!!  作者: 能登川メイ
episode11 最終決戦の始まり。千里vs???!!
151/190

スタンピードカードMiki 《一方的勝利ブラッドサガーン》

一方的勝利(ワンサイドゲーム)ブラッドサガーン》✝

ギア4マシン ヘルディメンション POW16000 DEF20000

【二回行動】【走行またはバトル開始時】自分のマシンカード二枚を選んで破壊してよい。そうしなかったなら、トリガーとなった行動の後にこのマシンを破壊する。






STPDー03期にて、エネミーからのランダムドロップへと追加されたカード。強力なスタッツと二回行動、そしてバトルや走行の度に誰かの犠牲を要求するデメリットを持つ。






■概要✝




プッシュされている割には今ひとつパッとしなかった【ヘルディメンション】へ、満を持して供給された新たな切り札。

注目すべきはなんと言っても巨大すぎる程のスタッツ。ギア4でありながら攻守合計が36000と、ギア5を飛ばして未実装のギア6に匹敵する基礎ステータスを持つ。


加えて二回行動を持っており、瞬間火力、走行力はあの 《勝利の導き手チエカ》すら上回る。デミ・ゲストカードの枷もステアリング枠の消費も無しにこの性能は破格と言うほかなく、その存在感は格別。




そして更に切れ味を上げるのが、行動や被弾の度に自分の場のマシンカード二枚を破壊するor自己破壊という「デメリット」。

ぱっと見重いコストだが、その実このデメリットこそがこのマシンの価値を上げる。



まずはこのマシンを乗り捨てるパターン。


ギア4のマシンを出している時点で、このマシンの下にはギア1~3のマシンが埋まっているはずである。このため「一度目の走行で下のギア1と2を破壊→二度目で自分を破壊」と繋げると、実質大したアドバンテージを減らさず二回行動した上で、更に露出したギア3で走行できる。

結果バトルなら16000+16000+10000前後=42000前後の打点を繰り出せるし、走行なら4+4+3=11もの走力を得られる。


続いてこのマシンを維持する場合。

このマシンの効果で下のマシンカードを全て取り除けば「センターのマシンを切らしてはならない」ルールに守られこのマシンが破壊される恐れは無くなる。二回の行動のうちに自分の下のカード三枚+適当な味方一枚を壊しておけば、以降のこのマシンは単なる特大スタッツアタッカーとして運用できる。



無論、この効果に退場時効果持ちを噛ませても強い。

定番の 《キルハルピュイア》など有益な破壊対象には困らず、セルフ除去を繰り返したのに逆にリソースが肥えてたなんてこともよくある。




ここまでオーバースペックなカードだが、そのカラクリは守備力偏重型のステータスにある。


このマシンをルールを利用せず真っ当に維持しようとした場合、バトルの度に二枚のディスアドバンテージを背負う事になる。当然、二万の守備力があろうとパワー0の相手に相打ち以上をもぎ取られるケースもありうる。

一方で敷き札を一掃することで完全耐性を得る運用の場合、このカードを攻撃する理由は一切が消失する(バトルで破壊出来ないマシンには攻撃を強制できないルール)。このため結局守備力は飾り物と化す。


そして守備力を抜きに見ると攻撃力16000はギア4の範疇であり、そこへ至るための代償も注いでいるため意外とバランスは取れている。

実際に運用してみると、トドメをさし損なった際の盤面はギア3残留or準バニラ化したこのマシン「のみ」となりがちなため二の手が続かない。


どちらにしても防御が疎かになりやすく、ステータスの見かけに似合わず返しのターンにあっさり刺されてしまいかねない。




しかし、守備力が全くの無意味かと言うとそうでも無い。


まずは火力への耐性。

守備力を参照する多くの除去カードを弾く。一万までしか焼けない 《魔弾の撃ち手マアラ》は言うに及ばず。環境で幅を効かせつつある 《死骨の愛で手シイカ》でさえこのカードを焼くためには七枚もの手札を要する。


更に 《絶影・スナイプシュリーカー!!》への耐性としても有用。

あちらは自分の捨て札から相手と同格のマシンを呼び出し攻撃力を3000上げてバトルさせるカード。ギア4の打点はこのマシン含め攻撃力16000でキャップがかけられており、+絶影の効果で3000しても19000とこのマシンの守備力にギリギリ届かない。巨影の称号は伊達では無いのだ。




総じて雑に使っても強いのだが、真に使いこなすには、シンプルなテキストに反してテクニカルな運用が求められるカードと言える。

誰を叩き割るのか、このカードを維持するのか破棄するのか、はたまた走行に使い切るのか攻撃に使うのか。

選択肢がかなり多いため、急場でも落ち着いた判断が必要だろう。






■環境にて✝


ドロップが確認されるや否や【ヘルディメンション】使いが一斉に水を得た魚のように飛びついた。


当時幅を効かせつつあった進路妨害イベントを片っ端から叩き割りつつ、豪快かつ器用な絶対的エースとして暴れ始める。

環境を味方に付けつつあった 《シイカ》や 《大魔女キルケー》 《ショコラクイーン・エレナ》を真正面から叩き割り、それらを擁する【マギアサークリット】【シュガーマウンテン】を焦土と変えた。

無敵モードを駆使して【イベントラッシュ】相手にも果敢に立ち向かい、豪快な印象に反して今期随一のバランサーとして機能した。


無論このカードのメタともぶつかる。

中打点ビート型マシンの宿命として 《豪鬼の狩り手ルイズ》と 《巨影への転身》は天敵。特に前者は走り返しすらしてくるので、基本ノーガード戦法なこのマシンにとって悪夢のような存在として立ちはだかった。

それだけならまだ 《キルハルピュイア》で何とかなったのだが、問題はそこからギア5に繋げる【オーバートップ】の存在。スペックの暴力で全てを更地に変えるそれは死刑宣告もいい所。

あくまでハイスペックで殴り走るのが取り柄のこのカードは、更に上を行く暴力への回答を持っていなかったのだ。


結果このマシンを取り巻く環境は多角すくみのような状況になり、現状は誰とぶつかっても「一方的に勝つor一方的に負ける」の両極端の結果が出る。このため誰もが仮想敵の存在を気にして、自分の戦術だけに専念出来なくなる≒誰か一人が傍若無人に大暴れする環境にはならないという寸法だ。

名前負けしないようにも、常に前者の可能性を目指す必要がありそうだ。





■余談✝


カード名の由来は、両極端なゲーム結果を作る構成とblood(血)+砂岩。

効果にも血≒自軍破壊、砂岩≒自身の脆さで表現されている。


なお、某所に『闇系統+エース格の重さ+二倍打点+一方的に勝つ+下の名前が一字違い』と共通点しかない空想獣(クリーチャー)が居る気がするが多分無関係だろう。……なので「くだらん。やつを場に出せば一方的な勝負になるに決まっている」とか言ってはいけない。






■関連カード✝


《暗黒の騎……###この記述は危険なため削除されました###

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ