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異世界は一瞬の煌き   作者: 肥後 椿
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異世界は一瞬の煌き(最終章)

別の異世界へと旅立つ楓

彼女が知った世界は

想像を越えていた

そして

元の世界へと戻ったのだが…


楓と隆史は、叶恵の夫の様子に

ただならぬものを、感じた

叶恵に…何かが起こった!


しかし、大樹は

それ以降、沈黙したかのように…

何も起きなくなり


2人は、叶恵の事を案じつつも

どうする事も、出来ず

日々だけが、虚しく…過ぎていった


隆史も、楓も、半ば諦めかけ

数ヵ月が過ぎようとしていた…ある夜のこと

玄関のチャイムが鳴った


楓は、直感で、もしかしたら?!

叶恵?若しくは、叶恵の夫である真さんでは?

そんな、思いも過ぎり、玄関のドアを開けた


楓の直感は正しかった

そこに、立っていた男性は、佐藤似の真だった

真がどうやって?

こちらの世界に、来れたのか?も疑問だったが


楓にとって、聞きたい事は叶恵の安否だった

楓は、矢継ぎ早に

「真さん!叶恵は大丈夫なの?何があったの?」


真「楓さん…実は…」青ざめた顔で真は話始めた

2人と、大樹を通し、語り合う時間も

異世界の生活も幸せに溢れていた


そんなある日のこと

突如!異世界の上空に…次元の裂け目が現れた

その裂け目は、日毎に大きくなっていき

次第に、それは異世界を、呑み込むように

あらゆる物が、漆黒の闇の裂け目に

吸い込まれ始めた


長老達が、必死に塞ごうと、手を尽くしたが

塞ぐ事も出来ず、打つ手も無くなり

ただ、見ていることしかできなくなった

このままでは、総て、呑み込まれ消えしまう


叶恵は、このまま滅び去るよりは…と

自分から、漆黒の闇の裂け目に、行くと言い出し

止めても、頑として聞き入れず…


自ら、長老達の元へ赴き

次元の裂け目へと、入っていった

タイムリミットを、3日と定め、その中へ…

3日が過ぎ4日…5日と経っても、戻らず


叶恵が、裂け目に入り

1週間経っても戻らず…

更に、異世界が、呑み込まれていく事も

止むことなく続いていた


丁度、その時、あの大樹が光

僕が、あなた達2人に伝えることが出来た

だが…不安定な異世界の状況では

あれが精一杯だった…

叶恵を、取り戻そうと

僕は、次元の裂け目へ向かい、中へ入った

そして…叶恵を見つける前に

何故か、この世界へと来てしまった


真が、2人に、戻ってほしいと、伝えたのは

自分と、2人の力を合わせれば

叶恵を、救う出すことが、出来るかもしれないと

思ったからだ…と話した


楓は、話を聞き終えると、隆史に連絡をとった

楓は、真を、連れ隆史の元へ急いだ


隆史は、話を聞き終えると

楓と共に、真がこの世界に

現れた場所へと向かった…


真が、現れた場所は、意外にも楓の会社の

社員だけが、使用する出入り口だった

3人は、手を重い金属製のドアに

ピタリとつける…

グニャリとした、感触が、手の平から伝わった


以前と違っていたのは…触れた瞬間に

闇を感じた…言い知れぬ、不安の様な感情

そこを、通り抜ける時、全身に感じたのは

冷たく暗く、そして、押し寄せるような哀しみ


3人は、闇に包まれた


次元の裂け目を、通り抜け辿りついた

その場所は、仄かな灯りさえない

漆黒の世界だったが


何故か不思議と、物の形は判別できた

叶恵の異世界と、全く同じだと感じた

総ての明かりを、とりはらった様な感じだ


楓達は、暗闇の中、手探りで

あの場所を目指した

鏡の湖と大樹を…


慎重に進む、目が暗闇に、慣れてきた

そして

辿り着いた


鏡の湖…しかし、まるで違っていた

真っ暗な湖面には、何も映らず

指先で触れてみる…氷の様に冷たい感触


3人は…叶恵を探し始めた

不意に…鐘の音が響いた、哀しい音色の鐘の音

数分程経って、音が止んだ


すると、辺りが少しだけ、明るくなり

叶恵の姿を見つけた…

叶恵は、氷の湖の側で倒れていた


駆け寄る3人…

気を失っている叶恵を

抱きかかえた


叶恵の全身は、氷の様に冷たい

その時!

また、あの鐘の音が響いた


その途端…今、抱きかかえていたはずの

叶恵の姿は忽然と…消えた


その瞬間に3人もまた

弾き飛ばされる様に…

楓の住む世界へと…戻された


あの次元は

どの世界の、異世界とも違う

3人は…そう感じた


叶恵を、助けるには、もう一度あの世界へ…

3人は…またドアに触れ

何度も試したが

あの次元の異世界へ行くことはできなかった…。






























































最終章

読んで頂き、ありがとうございました



まだお会いできましたら幸いです。








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