十六神による転生
ふーん、ふーん、ふーん、
隣の瑠夏は鼻歌を歌っている。
「なにがそんなに嬉しいのさ」
トン、トン、トン、トン、トン、トン
「べっつにー、れいが私に泣きついてきたことなんて全然嬉しく無いからー」
彼女は悪い笑みを浮かべながらこちらを見てくる
「別に、泣きついてないし」
トン、トン、トン、トン、トン、トン
「いやいやー、目に涙をうかべてたくっせにー」
「いやいや、だから」
僕は本能で気がついていたはずなのに反応出来なかった。
「ふっふーんだぁー」
そういいながら彼女は路地裏の道の出口あたりで僕に振り返る。
トン、トン、トトン、トトトン
歩く音が走る音に切り替わる
「えっ。、?な……に、こ……れ」
彼女のお腹の制服が赤色に変わっていく
「キャーーーッ」
「な、なんだ!?」
「ニゲロー!」
彼女が前向きに倒れていく
「瑠夏??」
「ご……め…ん…ね?……ゲホッ、ブバァ、……や……く……そく……ま……も…れな……か…た」
彼女がそう言うのと銀色の物が彼女から抜かれるのは同じタイミングだった。
僕はその瞬間昔の夢のことを思い出した、確かあの時も約束を破られたっけ、
そうだ
針千本
飲ませなきゃ
指切りげんまんをしたのだから。
僕は彼女にこう言っていた。
来世では必ず針千本飲ますからねっと。
その瞬間僕も視界が暗くなった。
少し時間を遡る
場所は天界
「ほっほっほ、集まったのぉ」
「クソジジィが、はやくしやがれ」
「もー、私忙しいんだけど!」
「そーなの、はやくするの」
「儂もあまり時間がないんじゃが」
「ほっほっほ、なら本題に入るかの」
今ここに集まっているのは十六名の最高神達
神の上に立つ神の中の神それが最高神
最高神が十六名も集まるのは歴代でも数少ない。
「十六神の中で誰が一番見る目があるのかを決めようと思ってな」
「なんだ、くだらねぇーな」
「そうですわ!」
「めんどくさいの」
「忙しいと言うておろーが!」
だが次の一言で皆真剣な表情になる。
「そして、一番見る目があったものを十六神の長とする」
創造神はドヤ顔をしながら皆に言い放った。
「いい事考えるじゃねーか!」
「わたくしも賛成しますわ!」
「私もなの」
その他の神々も賛成した。
「して、ルールは?」
「単純に誰がここまでたどり着けるかでいいんじゃねーのか?」
「それがいいの、一番強い人を見つけた人がいいの」
「儂もそれでいいと思うぞ」
「ほっほっほ、これでいいかの?」
創造神はそういいながらルール表を作った。
1.転生者を1人だけ選ぶ
2.手助け(スキルを与えるなど)は不要とする
3.質問は3つまで答えても良い
4.転生者同士の勝負は20歳になったらとする
5.一度だけの手助けを許可する
以上
と書かれていた。
その同時刻
死んだ者の魂が天界に送られてきた
もちろん彼と彼女の魂も
その時刻に死んだ人数は世界中で32人このなかから選ばれる。