北の地にアンデッドが降る編7
さて、すっかり夜も更けたな、少数を残して皆休みについた、私らは必要無いから便利に使ってくれとリベルリベラに言ったが却下されてしまった、まあ、出来る事をしよう。
「ルル悪いんだが……」
「気にすんな、強化するんだろ?」ああ。
先程まで補修がおこなわれていたが流石に夜も更け誰もいない、少々作り替えるには十分だろう。
「ルル、実はバリスタという設置する兵器も有るんだが何処か場所を作って欲しい」
「確かデカイ弓でよかったか?」よく知っているな。
「ああ、少し高い場所から迫る敵を狙える様に設置したいな、まあリベルリベラが駄目だと言ったらまた片付けよう」
「聞いてからにすれば良いのに」
「あの状態なら何を言っても頷くだろう」
「まあ、とりあえずフロラに向かったけどな」
リベルリベラはルルが余程気に入ったのか膝に乗せ始め養子にならないかと説得を始めたり、一緒に寝ようと連れて行こうとしたり見境がなくなってきていた。
「フロラには悪いが仕方ない、そうだ、クロムに定時の連絡を聞かないと」
クロムを喚ぶ。
「お呼びですかリーフムーン様、ルル様」
「なんか執事みたいだな」ふむ、タキシードを着せてみるか?
「そちらは問題無いか?」
「はい、皆様元気に過ごされております」
「ああ、リーンが助けた奴らか」
「そうだ、賊に襲われていたから放置するのもなんだからルルイエに送った」ん、何故か冒涜的な響きに思う。
「そうか、なら大丈夫だな」
「クロムもいるしグルダンもあれで気が回るから問題無いだろう、」
「微力ながらお力になります」
「では、送り返すそちらは任せた」
「畏まりました」
さて、ルルに改築してもらうわけだが……
「なあルル、おそらく残ってもらうだろうからルルがやり易い様ににしてくれないか?」
「いいのか?」
「戦闘中に拐われる様な防備だぞこれ以上人死にはかなわん」
「そうだな」
「それに帰る時に戻したらいいしな」
「まあ、ここも支配下にするから簡単だしな」前にも聞いたが凄まじい事をしてないか?
「任せる」
ルルは、基礎を二メートル程高くして出入口に坂を設けた、壕も二メートル程作り周囲からはまともに出入出来ない様にした、正直私は十分だと思った。
二メートル見上げてさらに壁が三メートルはある、下は壕だから埋めるにしても難しい、オークに城攻めの兵器は無いだろうから攻め口は限られてくる。
その攻め口には三方から攻撃しやすい様に壁の上に足場がある、弩や槍が役に立つだろう、攻め口に向かい正面には広めの足場…
「ここにバリスタか?」
「おう、狙わなくても向かってくるだろ」
「凄いなルルは」私なんかいらないな。
「ありがとうリーン、これなら被害も出ないと思う」ああ。
「何事ですか?」
見張りが私とルルの方に来た。
「すまない少し攻められ難い様にしていた」
「へ?急に何やらできたと見に……高い…」
「そういえばルル、揺れなかったな」
「おう、訓練してたからな」
「暫しお待ち下さい確認して参ります」
「ふむ、バリスタを設置するか…」
広い正面口に三機、設置していると先程の女性が帰って来た。
「あの…それは……」
「バリスタだ、有れば有利だろう?」
「あの…私は転移魔法に巻き込まれたり」
「ノール砦だぞここは、夕刻のゴーレムも外にいるだろう」
「確かに…」
「明日から楽になるならいいだろう」
「はあ…、見張りに戻ります、貴女方もお疲れになりません様に」ふむ、注意はされなかったな。
「そういえば五月雨には気が付いていないのか?」
「まあ、上は見ないからな…」
夜目が効く私とルルには砦の最上部に悠然と座る五月雨を見上げた。
「さて、明日は何人帰って来るだろうか…」
「無謀に出たんだろ、半分帰れたら十分じゃないか?」
「少し見てくるかな」
「リーン?」
「もちろんバリスタを設置してからな」
「簡単に殺せとか言うのにお人好しだな」
「無駄死にが嫌いなだけだよ」
「まあリーンなら大丈夫か」
「出来るだけ生還させて来るさ」
「……リーン様、私も行きたい」おう!
「ルーナどうしたいきなり」
「……私なら運べる」
「ルーナも一緒なら安心だな」
「そうだな」確かに動けない連中がいたら大変だ。
「ルル、私はルーナと少し偵察に行く」
「おう、留守は任しとけ」
「フロラにも昼までには帰ると伝えてくれ」
「おう」
「じゃあルーナ行くぞ」
「……了解」
「リーン、バリスタ置いてからにしてくれ」そうだった。
「改めてルル、任せた」
「おう」
私はルーナを連れて帰還中であろう連中を探しに向かう。




