北の地にアンデッドが降る編3
「私は死にましたよね」
「そうだ」
泣きじゃくるローロをそのままに私はファオと話しを始める。
「私は蘇生したのですか?」なんだか冷静だな。
「違う」
「教えて下さい私はどうなったのでしょう?」ふむ…大丈夫だろう。
「ファオでよかったな」
「はい」
「私はリーフムーンと言う、因みにアンデッドだ、ファオは私と同じ存在になった」
「は、はあ、実感はありませんが…」
「私も無かったな自分の鼓動や呼吸が無い程度だろう」
「ふむ、ありませんね興味深いです」自分が興味深いのか…
「もっと取り乱すかと思ったが大丈夫そうだな」ん?ファオの指先、爪が白金色だな。
「それは、一度ぐちゃぐちゃにされて尊厳も何もありませんから、現に今酷い格好ですが全然平気です」よく精神を病まなかったな。
「そうか、あと爪の色が変わったんじゃないか?」
「ホントですね、もしかしてリーフムーンさんの髪の一部も?」ふむ、よく見ているな。
「ああ、アンデッド化の影響だ、あとリーンでかまわないぞ、長い付き合いになるんだ気楽にいこう」
「わかりましたリーンさん、お世話になります」
「へ?ファオいなくなるの?」
「そりゃあ私はもうアンデッドだから一緒に生活なんて出来ないよ」
「じゃあ私は一人きりなの?」
「別にローロも来たらいいだろ、家族がいるならたまに遊びに来ればいいし」
「あれ?リーンさんそんなに軽いの?」
「問題無いぞ」
「行く、私もファオと暮らす」
「私アンデッドよ」私もな。
「ファオと一緒がいい、これからも」
「ふむ、エルフは長命なんだ長く付き合うにはいいんじゃないかまあ、普通の場所では居心地が悪いだろうから誘っただけでこのままアンデッドだと隠して暮らすのもいいかも知れないが」
「それはいい、リーンさん、私とローロはエルフの里から捨てられてノール砦にお世話になってただけだから」
「それで子供ながら戦っていたのか」
「ふふ、私は三十四、ローロは三十三よ」歳上だったのか。
「見た目では解らないものだな」
「便利だから子供の振りもしますけどね、ローロは天然ですけど」
「ふむ、しっかりしている」
「ファオ、演技だったの?」
「ふむ、、演技よ」
ん、フロラの思考が入って来るな、殲滅は終わったみたいだな。
あ、リーンさんがいました、やっほー、リーンさーん。
「フロラ、終わったのか」
「はい、あれ?その子アンデッドにしたんですか?」エルフさんのアンデッドは珍しいですね。
「やっぱりよくなかったか?」
「んー、別に大丈夫じゃないですか?予想はつきますが無念だったでしょうし」
「ファオと言います、こちらはローロです」ローロさんは豚にやられなかったんですねよかったです。
「フルフロラと申します」
「貴女がティナリーさんが言っていた…」あの人いるんですか……
「ねえ、ファオ、魔王様だよねフルフロラ様って」
「そうよ、砂漠を作ったり、湖を作ったり、天気が悪いからって雲を吹き飛ばしたりした魔王様よ」
「フロラ、何をやってるんだ」
「ち、違いますよ、砂漠なんか作ってません」
「他はやったのか」はい。
「それに砂漠じゃ無くてガラスです」
「ガラス?」
「砂って溶けたら綺麗に透き通るのがあるんです」売れました。
「まあ、いいかフロラだしな、そうだ、その、ファオをなぶっていたハイオークなんだがどうする?」殺します。
「適当に苦しめておいたんだがフロラが始末するか?」
「はい」
「あの…」ファオさん?
「ファオ?」
「私が殺したいです」自分の敵ですもんね、お任せします。
「ファオどおしたの」
「ふむ、いいんじゃないか、何か武器を使うか?」ミートクラッシャーがおすすめです。
「そういえばフロラのコレ無断で借りていた、すまない」別にかまいませんよ。
「私にも、それを貸して下さい」
「え?ファオ、普通の剣も持てないでしょ?」ミートクラッシャーは重さで切る武器ですから重いですね。
「なんだか持てそうなの」ふむぅ、小さな身体にミートクラッシャー、似合いますね、一本あげましょう。
「ほらね」
「ふむ、ファオはアンデッド化の影響でフロラの怪力が得られたのかな」怪力ってなんか嫌な言い方なんですが。
「すまんフロラ」ふむぅ許します。
「何かお二人おかしくないですか?」私とリーンさんは以心伝心です。
「よくも、よぐもわだじを殺したな、なぶったな、殺したな、殺したなごろじだな、あ、じね、じねらぁ」うんうん元気ですね、ミートクラッシャーもあんなに使いこなして、てか私より上手じゃないですか?
「私もあんなに見事には振れない、振り回した勢いを使ってさらに振り回している」まるで踊ってるみたいですね。
「そうだな」
ファオさんの踊る様な剣舞が終わるとファオさんは残骸を魔法で炭にしました。




