家族会議編7
蜘蛛達が走る、それを見た敵軍は蜘蛛の子を散らす様に逃げ始めた、少しでも身を軽くするため手に持つ武器は投げ捨て走り出す。
敵ながら見事な逃げっぷりだと私は賞賛したい、ふむ、今回は遠隔召喚を試すつもりだったんだが、それにしても相手の指揮官は何をして……、あの落馬している奴か、情けない、ゾンビバード達に回収を進めさせる、おや、兵糧を持ち帰るつもりか、仕方ない、あの辺りにゾンビドッグを送り込むか。
ふむぅ、蜘蛛さん達が大活躍です、しかしこの鳥さんは何で私を睨むんですか、チラリ、何で威嚇してくるんですか、リーンさんは肩に停めて平気そうですのに、チラリ、ふぬぅ、威嚇には威嚇です、ふぬぅ。
「フロラどうしたんだ両手を上げて?」ふぬぅ、鳥さんが、あ、「ん?何かしたのか」ちょっとなんで首振って否定してるんですか、ふぬぅ、「フロラ飽きたなら休んでていいんだぞ」違いますよリーンさん、大丈夫ですから。
「ところでルーナがいないんだが?」「探してみる」「頼むルル」「リーン、犬の所にいたぞ」「どうしてだ?クロムはいるよな」「はい、私は逆ってしまいましたから」「ん?後で聞こう、ルーナを回収してくる」
リーンさんが空中を足場に駆けて行きます、なんて言いますかあんな精密な魔法の使い方凄いですね、あ、ルーナさんの所に着きましたね、おや、リーンさんが誰かと戦い始めました、あっとリーンさんが二合目で武器を弾きました、鳥さんナイスキャッチです、でも私にジリジリ近づく鳥さんがいるのが解せません、チラリ、ふぬぅ。
「リーンさんお帰りなさい」私がルーナを連れ戻るとフロラが迎えてくれる、なにやらルーナが鼻息荒く興奮している気がするんだがどうしたんだ?
「今戻ったよフロラ、ルーナはどうした?」
「……リーン様に抱っこしてもらった」
「ふぬぅ、私のが先にして貰いました」
「……あの日は監視してたから知ってる、アレは荷物扱い」あの時そんなつもり無かったんだが、今回は気を使ったんだが…
「リーンさん、私今から突撃しますんで迎えに来て下さい」
「いや、もう皆逃げたよ」
「ふぬぅ、私はどうしたらいいんですか」
「……勝った」
「勝鬨か?別にいらないだろ」
それから、戦後処理を簡単に済ませる、回収した装備を異空間と武器庫に片付け、兵糧も確認して倉庫に仕舞う、邪魔になってきたからリシェスにでも売り付けるかな、そういえば蜘蛛達は上手く相手を怪我させずに追い払った、私はよく知らないが危険種として有名らしい、まあリザードマンを平然と補食するらしいから危険なんだろう。
「さて、ルーナとクロムに聞きたいんだが」
「申し訳ございませんでした」いきなり謝られれても困るんだが…
「……まだ聞かれて無い」そうだな。
「いや、怒って無いからな、何が二人にあったか聞きたいんだ」
「呼ばれました」誰にだろうか?
「……行く様に言われた」うん誰にだろうか?
「はあ?」
「リーンさんもしかして混じった影響じゃないですか?」首輪か…
「ふむ、試してみるか」
とりあえずフロラの背後に召喚を…
「これで呼ばれているのか?」
「はい、行先はわかりませんが、先程も怖くて逆らいました」
「……私は行った、そしたら犬ばっかりだった、不満」犬は嫌いか。
「今は直ぐ近くだから試して貰えるか?」
「はい」
「……余裕」ん?
「リーンさん二人とも消えましたよ、どこですか」後ろだ、ん?ルーナが静かにしろと指を口に当てているな。
「近くだよフロラ」
「ふむぅ、お風呂ですね、「……違う」あぅ、ルーナさんどこ触るんですか「……目障りな袋」ふぬぅ、気にしてるんですから言わないで下さい」ルーナは凄いなそこまでやるなんて、クロムも移動できてるな。
「ルーナ、失礼だから止めなさい」
「……楽しくなってきた」
「ふぬぅ、リーンさん助けて下さい」
「……先輩私を利用して」
「ふふ、なんでも使いますよ」
「なあ、クロム違和感は無いか?何処かいつもと違う感じは無いか?」
「はい、問題ありません、あのリーフムーン様フルフロラ様はよろしいので?」
「ん?フロラは遊んでいるだけだから大丈夫だ、フロラが本気になったら私でも抑えられないよ」
「そうなんですか…」
「クロムも遊びたいのか、なら相手をするぞ、ほれ」
「あ、リーフムーン、あ、様、私、弱い、あ」
「ぐぬぅ、ルーナさんのせいで」
「……ぐぬぬ先輩のせいで」
ひとしきりクロムのいろいろな色の混じった毛並みを弄っていたら何故かフロラとルーナに睨まれていた……
「クロムなぶって悪かったな、すまない」
「い、いえ」
「リーンさん次は私です、さあ」おう、どうしたらいいんだ?
「……リーン様次は私」なんだか二人ともグイグイ来るな。
「隊長、今回も大勝利ですね」
「ふぬぅ」
「……ぐぬぬ」
「おいフロラもルーナも止めてやれよ、尻餅までついてるじゃないか」
「なんか悪いことしやしたか?」
「ふぬぅ、この子に聞くがいいです」誰だ?なんでグルダンは真っ青なんだ?
「すいやせんでしたー」
私は逃げて行くグルダンに首を傾げるしかなかった。




