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ぞんびうぉーず  作者: みかづき
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アンデッドは空から訪れる編12

 私と名無しさんは無人のお城の中を進みます、ホントにだあれもいませんね、避難するの速すぎですね。


「二階の突き当たりだよフルフロラ、閉じ込めているんだ」

「よく大人しくしてますね」

「餌が良いからね、暫くは大人しくしてるはずさ」

「何をしたんですか?」

「言えないね、あたしらの秘密の一つだからね、バレたら死活問題さ」

「ふうんそうなんですか」

「なんだい気にならないのかい?」

「別に気になりませんよ」

「そうかい」


 それから話す事もなく私と名無しさんは階段を登ります、石壁には盾や、槍、剣など物騒ですね、これ等を構える全身鎧が並んでいます、はて?中に誰か入ってるみたいですが…


 まあ、名無しさんならこの程度気が付かない事も無いでしょう、放置します放置。


 しかし、リーンさん来ませんね?それに何でこうサクサク進むんでしょうか…


「怖じ気付いたのかい、フルフロラここまでやっちまったら後には退けないよ」

「いえ、名無しが実は敵で先には待ち伏せされてるんじゃないかと思ってるんですが」

「チッ舐めやがって、フルフロラ何か刃物貸しな」


 小振りな包丁を異空間から取りだし名無しさんに渡します。


「え?」

「ほらよ、担保だ終わったら首を切り取りな」


 名無しさんは躊躇う事無く右の猫耳を切り落とし私に投げます、私猫耳なんて食べませんよ。


「別に猫耳なんか要りませんよ」

「なんて言いぐさだい、うちらの組織じゃ信頼と保証に身体の一部を渡すんだよ、普通なら体毛とかね」

「じゃあ何で猫耳渡したり首を切れとか言うんですか」

「あたしがあんたの信頼を獲られなかったからだよ、どうせ見届け終わったら今回の責任を取って処刑されるからね」

「別に名無しさんは悪く無いじゃないですか」

「ミチュア陛下が捕らわれ断尾された、その段階であたし等は無能なんだよ、どうあっても皆処刑だね、誰かが死なないとうち等の中で示しがつかないんだよフルフロラ」

「気に入らないですね」

「そんな子供みたいな理由通じやしないよ、あたしもあいつらも下っぱだからね、死ぬのも仕事さ」


「思ってたよりつまんない人達ですね」

「そんなもんさ、無くした物は返ってきやしないよ、死んで土に帰るだけさアンデッドじゃあるまいしね」

「まあ、まずは治しますね」


 名無しさんの猫耳をくっ付けて治療します、なんだか驚愕の表情をしてますね。


「あ、あんたこんな高度な治療ができたんかい、そんな情報無かったのに」

「これくらい普通じゃ無いですか?」

「こんだけ出来たら一生食うに困らないよ寄付だけで何処でも生きてけるじゃないか」

「えー、神様呼ばわりしながら寄って来るから気持ち悪いんですよね」

「なんだい勿体ない」

「目立つと直ぐに何処かに連れて行かれそうになったりするんですよね」

「ふうんまあ、引く手あまただろうね」

「話しは別になるんですが、さっきから全身鎧さんの中に何か気配がするんですけど」


 なんとなくカタカタと震えてる気がしますが、誰か入っているんでしょうかね?


「ああ、骨が入ってるよ、戦火の時代から撃ち取った敵の英雄を火葬して鎧にいれるんだよ鎧葬って感じかね、城ん中に百位あったかね」

「なるほど…」


 手近にある全身鎧さんに触れてみます、ガチャリと弾けるように動き出し、私の前に跪きます、止めて下さいなんか恥ずかしいんですけど。


「お、おいフルフロラあんた何をしたんだい?」

「し、しりませんよ、触ったらいきなり動いたんですから」


 それだけでは無く、辺りからガチャガチャと音が聞こえて来ます、まあ、予想通りですが城じゅうから全身鎧さんが集まって来たわけですね。


「ええと」


 全身鎧さん達は整列し跪てます、すごい静かなんですけど、どうしましょう、チラリ、名無しさんなんで目を反らすんですか?どうしましょうかね…


「皆さんどうしたいんですか?」


 聞いてみましょう、それが一番ですからね。


「アンデッドが喋るんかね」

「ワレラノチュウセイヲウケテモライタイ」

「構いませんよ」

「ワレラノアルジノオナマエヲキカセテホシイ」

「フルフロラです」

「アリガタクゾンジアゲル」


 全身鎧さん達はしれっと私の異空間に入って行きました…あの、まだ開けて無かったんですが、あのまたフリーダムな方々なんですか?


「たいしたネクロマンサー様だね、古き英雄達を従えるなんてね」


「まあ、退屈だったんじゃないですか?」

「どうだかね、あたしも死んだらアンデッドにしてもらおうかね、どうだいフルフロラ様」

「別にいいですけどなんか嫌です」

「なんか嫌ってなにさ、あたしは仕事できるよ」

「別に生きたまま付いてきたら良いじゃないですか、死んで後悔しても遅いんですよ」

「あんな組織なんとかできゃしないよ」

「できたらいいんですね」

「ああ、それならフルフロラ様にお仕えするよ」

「じゃあ今回の件が終わったらなんとかしましょう、ちゃんとそれも見届けて下さいね」

「わかったよ」


 短い時間にいろいろありましたがやっと二階の突き当たりの部屋にたどり着きました。


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