アンデッドは空から訪れる編8
「はい、ミチュア陛下この度の件誠に申し訳なく存じます、なにとぞ私の謝罪を受け入れていただきたいと願っております」レジニアは檻のなかで土下座をする。
「まず、今回の黒幕とこの先の方針を知る限り答えなさい」ミチュアは冷たく一蹴する。
「何も存じません、私は幼少の頃から監視下で育てられおり、世間からも隔離され教育されておりました、浅はかな私の想像ではミチュア陛下の影武者となると考えておりました」
「私と入れ替わってから今日までは?」
「ミチュア陛下として過ごす様に言われておりました、陛下と入れ替わり数日であそこに入れられまして、小耳に挟んだ話で陛下が処刑される事、行方を眩まされたことは存じておりました」
「他には何か無いの」なんだかミチュアの言葉が崩れてきたな。
「私の知り得る話はこの程度でございます」
「そう、なら沙汰を下すは」
「御意に従います…」
「痩せなさい」ミチュアはツカツカと檻に向かい、頭を下げるレジニアに手を伸ばし、余っているお腹の脂肪をガッシリと掴む。
「なによ、だらしない、私の影武者なら体型も維持しなさいよ、まったく」掴んだ脂肪を上下してプルプルさせる。
「プッ、だらしないわね、ほらルル、檻を消して」
「お、おう」
「ミチュア陛下?」
「ほら、プルプルじゃない、プルプル」ミチュアは体毛に覆われたお腹をバインバインと押して揺らす。
「タマさんずるいです、私も触ります」フロラも混ざり二人はレジニアのお腹を弄っていた。
「ミチュア陛下私は死ぬべきではありませんか?私の為にミチュア陛下のお命が危険に晒されました、私など…」
「そうねぇ、レジニアは私の腹違いの弟にしましょう、今日初めて会いました、幽閉された塔からリーフムーンとフルフロラが救い出してくれて、運動不足から太ってしまったダメな弟です」
「ミチュア陛下?」
「姉上ですレジニア」
「あ、姉上…」レジニアは俯き、声を殺していた。
「よくできました、これからは姉弟二人で国を治めましょう」
「いいのか?ミチュア」
「ふふ、甘いでしょうね」
「私は賛成だがな、いい国を続けて欲しい」
「リーフムーンもフルフロラも皆臣下に欲しいな」
「私はフロラに従うさ」
「残念ね」
「フロラには言わないのか?」
「フルフロラは私なんかよりもっと凄いし、言っても聞かないでしょ?」
「そうだな、フロラは自由でないとな」最初は危うさを覚えたが今は違うと思える、正直で自由で羨ましい。
「そういえばフルフロラ、お願いがあるの」ミチュアはフロラを呼ぶ。
「なんですかタマさん?」バインバインとレジニアで遊んでいたフロラがミチュアの頼みを聞きにくる。
ミチュアは小声で「レジニアを癒して貰えないかしら、私の尻尾みたいに生えてきたらいいんだけど」とフロラに頼む。
「やってみますね」フロラがレジニアの元に戻り、下部の衣服を剥ぎ取る。
「あの、フルフロラ様?」オロオロとされるがままのレジニア、確かに恥部は不自然な傷痕が残る。
こちら、フルフロラです、さて、古傷からは再生するんでしょうか?
しかし、あの、脱がしてからなんですが生えたら丸見えなんですが、「フロラが脱がしたんだろ」だけどリーンさん、この場合私はセクハラをするんですかされるんですか、そこが問題だと思うんですよね。
あれですか、小さかったら私がセクハラをしたという事で、大きかったらされた事でいいですかね、「しらん、ルル、シーツを持ってきてくれ」なんです、リーンさんは確認されないのですか?
「別にいいよ」「ねえリーフムーン、フルフロラはなんだって?」「………生えるのを見るかと」「私は姉上としてみるわ」「リーフムーン様、姉上、フルフロラ様何を?」「レジニア、大人しくなさい」「は、はい姉上」あの私のシーンにあまり浸食しないで欲しいんですが…
「リーン、シーツ持ってきたぞ」
「ありがとうルル、レジニア、恥ずかしいなら纏え」丸めたシーツをレジニアに投げた。
「ダメですよレジニア、しっかり確認しないと」
「姉上」
「そろそろやりますか」
「ルルはこっちだ」一応ルルを捕まえて目を塞ぐ。
「リーン、別にオレ気にしないから」
「一応だ一応」
結果は、生えてきた、なんというかミチュアがやたらと興奮していたが、まあ、些細な問題だろう、レジニアは涙して喜びフロラに感謝していた。
横目に覗いていたリュシオルが、なぜか落ち込んだ様にそそくさと退室していたが、どうしたのか?
キャッセとマルシェはまだ起きてこなかった。
どうでもいい事だが、ルルが作った地下屋敷はいつの間にか人数分の部屋や、台所、風呂まであった、聞いてみたが、「暇だったから作った」と造作もなかった様だ。
「レジニア、立派ですね」
「姉上、止めて下さい」
「いいではないですか、立派なんですから、でも私を襲ったら血まみれにしますよ」
「姉上を襲ったりなんかしません」
「ちなみに私に無体を働いた者は魔物の餌になりましたから」
「姉上そのような冗談はお止め下さい」
フロラがそんな様子を後目に私に抱き付いてきた。
「どうしたフロラ」ポンポンと背中を叩いておく。
「いえ、少し予想以上で怖かっただけです」
「そうか」とあまり思い出したくない記憶を打ち払いながらフロラの頭を撫でていた。




