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ぞんびうぉーず  作者: みかづき
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プルミエ砦編4

「敵襲か…」リーフムーンはその場の誰よりも速く屋外に飛び出す。




 此方フルフロラ…敵襲と聞いてリーンさんが飛び出しました、お腹出てますね、下くらい履いて欲しいんですが…まあ脱がしたの私ですけど。


 どうやらカルムさん達は、怪しい人達を見つけて、報告に来たみたいですね、「もう来たか!」「早いな」「斥候だと思ったのに」まあ、なかなか話てましたしね…

「避難を、キャナ、皆を森に、アルエは俺と陽動だ」カルムさんも行動が素早いですね…私は無視されてるみたいですね…リーンさん何処かな…




「敵襲ー」声と音で危険を報せる亜人の男の前に、リーフムーンは立つ…「あんたはフルフロラ様が連れて来た…」「何人だ」言葉を遮りリーフムーンは詰問する。


「ろ、六人だ…」慌ている男だが、チラチラとリーフムーンを見てしまう…「略奪目的か、恐らく二人ほど暴れて、残りは食糧でも奪うのだろう…」リーフムーンは分析する…「火だな、消火の準備を、あとお前は森に住民を行かせるな、伏兵が居るだろう、フルフロラの家にでも放り込んであいつに護らせろ」「おい、あんた、」「何だ?カルムの指示は無視しろ、どうせ緊急時は森へ避難とか言ってるんだろ?」「そうだ…」リーフムーンは続ける…「兄さんは詰めが甘いんだ…」男は頷き、「フルフロラ様の家に避難せよー」と、声を変えて走り出した。


 村は、小さかった…見える範囲に森…村を挟んで反対は小さな川、そちらから二人が松明を持って近づく…森側に大きめな倉庫、四人が迂回している。


「森は弓が三人は居るかな?」屋根の上からリーフムーンは見渡し、ダークエルフと言い争う男が、チラリと視界に入る…「やっぱりか…」兄は松明を持った二人に向かう様だ…


「とりあえず四人か…」リーフムーンは、魔力に脚力を重ねて飛ぶ…


 自分でも予想外に四人の中程に着地してしまう…「女か」「上玉だ売れるぜ」「先に使っても」「向こうが準備してやがる」囲む様に近づく男達に、リーフムーンは見覚えがある…プルミエ砦で隊長と共に殴った奴らだ、自分の事は覚えて無い様子だ。


 自分が居た時は、略奪など起こらぬ様に厳しくしていたんだが、自分が居なくなり、あの隊長か…略奪ばかりか、奴隷を売る…「ふむ、森には十人は居そうだな…」リーフムーンの呟きに、「バレた?」「くそ、早く縛りあげろ」男達は焦り始める。




 此方フルフロラ、住人の皆さんが家に入りきらないぜー、追い出されたぜー、なんだか、キャナさんは喧嘩してますし、リーンさん見つかりませんし、カルムさんとアルエさんは火を消してますね、火事です?大変ですよ、リーンさーん。

「フルフロラ、こいつ言うこと聞かない」キャナさん怒ってますね、あの人は…誰でしたっけ?


 しかし、集まったらたくさんですねぇ、亜人さんに、ドワーフさん、エルフさんにゴブリンさん…あ、亜人さんは人とのハーフですよー




「さて…」再び魔力に脚力を重ねてリーフムーンは男二人の間を駆け抜け、引き倒そうと、頭をそれぞれの手で掴む…


 頭がちぎれ、赤い鮮血が勢いよく噴き出す…右手に頭が、左手は掴み損ねたのか、鼻と顔面の皮と肉が握られる…男は顔が剥がれ、意識はなさそうだ。


「手加減したんだが…」血で少し汚れるリーフムーンに、残りの男二人は森の方へ走り出す、流石に動揺しているのか、真っ直ぐに走れていない、転びそうになりながら走る。


「殺すのは、何にも感じないな…」昔は、人を殺したら、夜は寝られなかった…食事も、暫くはすぐに吐いた…「流石に食べる気にはならないな…」リーフムーンは、頭を棄て、駆ける。


「ヒィ」と、並走したら怯える男に一撃、手が貫通して、男から臭い液体と血液が滴る…


「まだ強いか…」腕を抜き、意識を無くした男を棄てる…


「ち、近付くな!」逃げ遅れた亜人の少年を人質に男は思い出したかの様に腰の剣を抜き、少年に向ける…前に首が落ちる。


 少年は真っ赤に染まり、へなへなと腰抜かしやや黄色い水溜まりを作る。


「フルフロラの家に避難しろ、まだ危険だ…」呆ける少年にリーフムーンは失敗を感じながら背をむけ、森を目指す。




 此方フルフロラ…血まみれの少年が歩いてきます。

 他の皆さんが、驚いてますね…あ、リーンさんが森へ向かってます、キャナさんは怒ったままですね…




「すまんな」リーフムーンはキャナに胸ぐらを掴まれ、やや狼狽しはじめている男に声を掛ける、「お前、何勝手に指示してる、避難出来ない」キャナが矛先をリーフムーンへ向ける。


「集めたら、皆死ぬ、責任とれ…あ…」ヒュ…と小さな風切り音にキャナは、何度も見た人の死が自分に来たと思う。


「ふむ…止まって見えるな…怪我は?」何気無しにリーフムーンは矢を掴んでいる、「あんたこそ怪我して」「返り血だ、四人は始末した、カルムの方へ二人、後は森に何人居るやら…」キャナは呆然と矢が飛んできた森を見やる、散り散りに逃げ入ったらそれこそ狩られる…


「キャナ…で良かったか?」「そうだ…」「兄さん達と守備を」指示を出すリーフムーンに、「お前は?」キャナが尋ねる…


「もう少し狩ってくる…」リーフムーンは森へ向かって歩き出した。




 此方フルフロラ、カルムさんに「どういう事です」などと、お叱りを受けています。


 知りませんよ、私何もしてませんよ…リーンさんは森に入っちゃうし、キャナさんは「ここ守る」って、守護神モードですし、「キャナもどうしたんだ、避難は?」カルムさんは、予定通りに行かないのか、イライラしてます。


 アルエさーん、この空気なんとかして下さーい、「フルフロラ様避難を」「フルフロラここ守れ」「キャナ、何で言うことを聞かない」「カルムもここ守れ」リーンさん、何でこんな事に?リーンさーん。




「こんなものか…」弓持ちが三人、弩が一人、縄を準備していたのが三人、リーフムーンに狩られた死体が集められる、砦の兵に、奴隷商人か…


「終わったのかリーフムーン…」弓を手に、アルエが現れる、「名前…教えたか?」リーフムーンは名を呼ばれ記憶を探る、「カルムがいつも自慢してた」「勝手に出て行った癖に…」腕を組む…「後悔してた、今日は嬉しそうにしてた」「単純だからな…」「いつもよくやってくれる…」「知ってる」「カルムのこと怒らないで…」「アルエは、よくここが解ったな」リーフムーンは話を変える…


「血の匂い探した…」「匂い…」リーフムーンは匂いの少なさに気がついた。「ここが一番強い匂い」「ふむ、匂いがあまり感じ無いな…」「そうなのか?」「ああ…」しないというより、重要さが感じ無い…


「リーフムーン帰ろう、カルム心配…」アルエが促すのに、「そうだな、兄さん怒ってるみたいだ、フロラとキャナに飛び火しそうだな」リーフムーンは現状を伝える。


「この距離で聞こえるのか?」「まあ、少し小さいが聞こえるな」リーフムーンはアルエと共に村へ帰る。


 カルムは怒り心頭、フルフロラはあわあわしている、住民は比較的静かにしている…慣れているのか…


「リーン、どういうつもりだ、今回は火をかけられて鎮火が間に合わなかったら被害が出たんだぞ」カルムは、リーフムーンが勝手に指示したのが気に入らない様子で、声を荒げる。


「すまない、私の身体を試したかった…」「そんな、勝手が許されるか」カルムはリーフムーンの頬を叩く…


「すまない…」被害がなかったからもういい。カルムはそう言って踵を返す。


「リーンさん…」フルフロラがそっと近付いて来る、「自業自得さ…」先ほどの言葉をリーフムーンは口に出す。


「いえ、せめてまともな服を着てから…」フルフロラはわざとらしく両手で目を隠し、指の隙間をチラチラ作る。




「あぅ」此方「あぅ」フルフロラ「あぅぅ」リーンさんが、素で下半身パンツ一枚だった件について、私に容疑がかかっています…


 私が脱がしましたけど、気が付かないリーンさんが悪いんですー、「あぅ」皆さんの前でチョップしてないで、早く服を…


「リーフムーンこれを」アルエさんが服を持って来ましたよ、リーンさん、早く服を、「ありがとうアルエ」あら、なんかいい雰囲気では?「あぅ」なんか私チョップされ過ぎですよリーンさーん?




「リーフムーン、なぜカルムに言わない…」「お前、森の伏兵読んでたのに」アルエとキャナがカルムの居ない隙に、リーフムーンに話しかける。


「お前らも付き合いがあるなら兄さんの性格は、解るだろう?あんなミス自覚したら出ていくだろ…」リーフムーンは事も無げに言う。


「そう、だな」「カルム、必死、でも…」キャナとアルエに、「解るさ、兄妹だから、二人もそうだろ?」リーフムーンは同意を求める。


「そう言えば何でリーンさんは森へ入ったんです?」フルフロラが空気を読まず、タイミング悪く捕虜を連れたカルムの前で聞いてきた…


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