プルミエ砦編3
「失礼します。」返事を待たずに部屋に入られた事が懐かしい…声も覚えている…昔から、真面目過ぎて周りが見えない、意見が合わないと我を通してしまう…父に反発して、翌日には居なかった…
リーフムーンは懐かしい声にそちらを見ると、兄?のカルムが居た…兄?の後ろにチョコレート色の肌をして、髪は長く二人とも薄いグリーンをしている、針葉樹の葉の様に鋭い耳をした、奴隷以外では珍しいダークエルフが居た…
「良かったフルフロラさ…あ、失礼お客人で…し…」兄?は自分に気付いた様だ、「カルム、レディの部屋にいきなり入る善くない」「カルムスケベ」ダークエルフは小鳥の様に兄?をなじる。
「カルムさんどうしたんです?」不思議そうなフルフロラに、「どうした?」「惚れたのか?」ダークエルフは歌う様に話しかける。
はて?此方フルフロラ…カルムさん固まってますね、初めてです…キャナさんとアルエさんも珍しそうにしてますね…チラリ…ふむリーフムーンさんも固まってますね…
まさか、ライバル出現ですか?私が居ながらリーフムーンさんはカルムさんに、「あぅ」チョップされました、ますます怪しいです、いや、まさかキャナさんとアルエさんで…さ「にゃ」目に、目にー
解りました、浮気もオッケーです、でも一番は私ですよ、私ですよねリーフムーンさーん
「いい加減に帰ってこい」と、リーフムーンは頭に血が昇り続けるフルフロラに脇にあった水差しをそれごと渡し、水を飲ませる。
「お前…リーンか?」兄?は尋ねる…「うん…」リーフムーンは、そろそろ諦めて兄?の顔を見る…
懐かしい顔をまだ覚えていたが、左手に抱えられている…頭の本来の位置は、なにやら緑にも青にも見える炎が揺らめいている…
デュラハン…首なし騎士となった兄と再会した。
此方フルフロラ、カルムさんはリーフムーンさんのお兄さんでしたか…処刑されて曝されてた首に話しかけてたらいきなりアンデッドになって、身体を捜してくれたら部下になるとかいきなり言ってきて…
そんな事より私もリーンさんって呼びたいです、もう仲良しさんだから、リーンさんって呼びたいです、カルムさんだけずるいです、リーンさん…フロラ…って私も特別な呼び方がいいです、リーンさん、私はフロラって呼んで下さいぃ。
「処刑されて…」リーフムーンは、口に出してしまい、兄を見た。
「知ってたのか…」兄の頭が語り出す…「正義感に任せて色々やってたらこの様だよ…奴隷とか気に入らないからと幾つか組織を潰してたら直ぐに中央から指名手配さ、この二人を…」と、兄はキャナとアルエを一瞥、「逃がす事も出来ないままに捕まって、処刑だよ…」頭を頭の位置に持って行き、手放す…フルフロラが若干うけている、後ろの二人もなにやら吹き出しかけて、後ろを向いている…
どうやら鉄板ギャグとして、普段うけないのが、ここにきてシリアスに使ってしまい、身内うけしている様だ。
「リーンは死んだのか…」兄は、急に此方に尋ねる、「うん…」フルフロラに…と思ったが、「見方に嫌われてね…退路も無くて…」よく考えてみたら、先程、ここで、怯えながら…ってかなり恥ずかしいな…
「え?リーンさんさっき死にたてですよ?」此方フルフロラ…みんなが固まってしまいました…
「おま…」「どういう事で、フルフロラ様?」心なしかカルムさんの声が低くなりました…あれ?怒ってる…チラリ…リーンさんは何やら諦めモードですね、ここは私が状況説明するしかないです。
「リーンさんの居た砦に攻めて行ったら、サシでやろうってリーンさんに言われて、勝ったから連れて来ました。」「フルフロラ強いからな」「フルフロラ欲張り」何やらダークエルフさん…あれ?なんかアルエさん私の事けなしてないです?
「そうなのかリーン?」「うん…」リーンさんなんだかお兄さんの前だと素直ですね、あ、ちょっと皆さんの死角で私のお腹つねらないで、余ってるの気にしてるんですから。
「フルフロラ様続きをお願いします」「あ…」「リーンには後で聞く」「うん…」カルムさんってこんなキャラでしたっけ?なんだか尋問されてる気分です…
「さっきリーンさんが起きて…」「そこまでは生きていたと」あれ?なんかこわい雰囲気です?「リーンさんが殺せって言うから、お友達になってくれるのかと思って心臓を潰しました」私うまく説明できましたかね…チラリ…リーンさん頭抱えてますね、カルムさんなんだか殺気が出てますね、頭の炎が黒いです…あれ?
「フルフロラくっ…殺せを真に受けた」「くっ殺でまじ殺した」ダークエルフの二人の言葉にリーフムーンは赤くなる…
「どういう事だ…」カルムが二人を見る、「女騎士、殺せは、フラグ」「慰み物になる、フラグ、フルフロラ空気読め無いから」どうやらアルエの方が卑猥な単語担当の様な気がする…
「そうなのかリーン?」カルムは問う「フラグは知らないが、アンデッドの晩飯にされるくらいならと、殺せと…言った…別にフロラを恨んでは無い」リーフムーンは兄が暴走しない様にフルフロラを庇う、昔は直ぐ手を上げて私を守ってくれたな…顔を合わせると懐かしさからか、昔を思い出すリーフムーンであった。
「まったく…」兄はしぶしぶと呟き、「フルフロラ様、勝手な行動は今更ですし、心配してませんが、捕虜の扱いは私を通して下さい」フルフロラに釘をさす。
「リーンさんは友達です、捕虜じゃありません」珍しく強い口調のフルフロラだが、「フルフロラ、敵から連れて来る、それ捕虜」ジト眼で言うキャナに、「フルフロラ、女拐うの早い、身体目的に違いない」アルエがなんだか楽しそうに続く。
「お互い生きて再会とはいかなかったが、リーンに会えて良かったよ」カルムは自分の頭を手の中でもて遊び、「うん私も兄さんがい…会えて良かった…」リーフムーンはなんだか照れくさそうにしている。
此方フルフロラ…なんだか居心地が悪いです…おかしいですね、説明できてましたよね、何かがおかしいですね…
「はぇ?」リーンさんが私の肩に手をポンと置きます、「フロラは気にしなくていいよ、全部自業自得だ…」あれ?リーンさん私の事フロラって…「お前が呼んで欲しいと言っただろ」何事も無い様にリーンさんが言ってます、「さっきから、何か変だ」「おかしい、フルフロラ喋って無い事理解してる」「どういう事だ?」そういえばまだ三人に話してませんね…
「それなんだか兄さん、と、キャナにアルエ…」「何で名前…」「フルフロラバラしたな」リーンさん説明してくれるみたいですね。
「なんと言っていいか…頭の中にフロラの思考が全部流れて来るんだ…アンデッド化の影響か解らないんだが…兄さんは何か無い?」あ、やっぱり全部ですか、あれ?どうしたら?やっぱりリーンさんと二人で旅立つしか?
「あぅ」あれ?何でチョップ?「魔法通話みたいな感じか?たまに使うが…」無視です!私チョップされたのにみんな無視ですよ!「今のも聞こえ無い?」「特には…」「無視されて怒ってる」それを聞いてキャナさんとアルエさんは、「そうなのかフルフロラ」「空気読めフルフロラ」あれ?アルエさん、アルエさーん?
「ふむ…俺には解らん」カルムは自分の頭を左手から右手へパシッとキャッチボールする、しかし頭をあんなぞんざいに扱って大丈夫なのだろうかとリーフムーンは思う。
「魔力、混ざってる」「解るのかキャナ?」エルフはそちらに詳しいらしい、「少しだけ、混じってる」キャナはリーフムーンの髪を、プラチナの部分を少し浮かせる…「私の髪がフロラの髪に?」リーフムーンは己のプラチナの髪と地毛を見比べる。
此方フルフロラ…なんだか飽きて来ました…チラリ…睨まれました。
「フルフロラ様は何とお考えで?」カルムさんが聞いてきます…別にどうでもいいんですが…むしろリーンさんと混じるとか、興奮を覚えます。
「フロラはなんか喜んでるみたい」え?リーンさん、私興奮してますよ、ウェルカムですよ、早く一つに「あぅ」負けませんよ、私は、リーンさん、早く一つに…
「フルフロラ、エロい顔してる」アルエさん?「いつも通りだろ」キャナさん?「二人は聞こえるのか?」リーンさんの問いに二人は、「いや、フルフロラ解りやすい」「いつも、エロい」「確かにそうだが俺は演技だと…」カルムさんまで!
「どうやら、読めても読めなくても駄々漏れらしいな…」リーフムーンは、何故か悄気ているフルフロラを見ながら、兄はなかなか幸せそうだと思った。
「敵襲ー」ガンガンと金属を叩く音と、危険を報せる声が屋外から聞こえてきた…




