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第4話 衝撃!荒れ狂う赤竜

メタルドラゴンの再臨……これには他の四天王機の面々も驚いていた。


「おいおいおいマジかよ……お色直しで機体も赤くしやがって……」


「ぬう……よもやこのようなことが……流石はメタルドラゴン、侮れぬ相手よ」


「こればかりは、私でさえ予想外でしたね……」


口々に驚きの感想を述べる四天王に、レッドドラゴンは気を良くして調子に乗った。


「フッ……俺様を甘く見るなよネオダークシャドー! この世に正義がある限り、このメタルドラゴンは不滅だぜ!!」


ビシッと四天王機の面々を指差しながら言うレッド。


(決まったッ! 本当は違うけど、この場はこういうこと言った方が効果あるよな)


レッドがそんなことを考えていると、


「メタル! おまえ……本当にメタルなのか!?」


バイゴックがドシドシと歩み寄って来てレッドに勢いよく抱きついてきた。


「メタルゥゥゥゥゥゥゥゥ!! この野郎、生きてたんなら連絡ぐらいよこしやがれっててんだ! こっちはお前までいなくなってどんだけ部屋がガラーンとしちまったと思ってやがんだ! ええおいッ!!」


「うおおッ!? おいおいやめろ! せっかく決まってたのにこれじゃあうまく締まらねーじゃんかよッ!」


「んあ? ああすまんな……なにせ死んだと思ってた奴が生きてたらそりゃあ……ンン!?」


バイゴックは三歩下がってレッドドラゴンを下から上へと舐めるように見て行き……


「よく見りゃお前、メタルじゃあねーな!?」


指を指してそう叫んだ。


「バッ! バカそれを言うなッ! それ言ったら心理戦的なとこで負け……」


「なるほど……そうでしたか」


レッドが慌てふためいていると、 メタルモルフォーゼが納得したように言った。


「確かにあなた、メタルドラゴンとほぼ同じではありますが僅かながら違いを感じます。おおよそメタルドラゴンのデータを元に造られた兄弟機……というところでしょう」


「ほれみろ! バイゴック、てめーのせいでバレちまったじゃあねーかッ!」


「あ……悪い、ついな……」


「まあしょうがねー……こうなっちまったからにはメタルドラゴンにはなかった俺のオリジナル武装を披露できるってもんよ!」


レッドは左胸の装甲の一部をずらして開くと、そこにあるボタンを押した。

すると、レッドの目の前に一瞬だけまぶしい光が差し、何もなかった空間に白い筒状のものが出現した。

レッドはそれを掴み取り、その筒に何かを念じた。それに応じて、筒から光で構成された両刃の刀身が伸びた。


「こいつが俺の専用武器、光剣ライトニングブリンガーだ! さあ切り刻まれたいやつからかかってこいッ!!」


レッドはライトニングブリンガーの切っ先をネオダークシャドーのロボット達に向けて叫んだ。


「ヘッ! そんな脅しで怯むものかよ! おめーらいくぜーッ!!」


レッドに対し、頭に二本の角を生やした鬼のような見た目のロボットがそういい、他のロボット達ともに襲いかかっていった。


「フッ……数が多いからまずはッ!」


襲い来るロボット達に向けてレッドはライトニングブリンガーを振り上げ、そこからゴルフのスイングのような動きで刀身を地面にかすらせるようにして振った。


「ドラゴファング!!」


レッドの叫びと共に、ライトニングブリンガーが撫でた地面から巨大な竜の頭の形をしたエネルギー体が湧き出し、大口を開けてネオダークシャドーのロボット達に喰らいかかった。


「な、なんだこいつは!? ギャアアアアアアアアア!!」


巨大な竜頭は一瞬にして向かってきたロボット達を喰いつくし、その後は長く状態を維持できないらしく消滅した。

それに驚いた他のロボット達は一瞬立ち尽くしていた。


その隙をついて、レッドは手近な相手に駆け寄りさらなる技を繰り出した。


「ドラゴニック・オンスロート……!」


レッドの口から出たその単語にライトニングブリンガーが反応し、ライトニングブリンガーの刀身が両刃の剣の形から死神の鎌のような形に変貌した。

それをレッドドラゴンは思い切り振り上げる。


「さあて、恐怖を教えてやる……」


そう呟いた直後、青白く光り輝く死鎌が振り下ろされた。

光の刃先が敵の装甲をザックリとえぐったが、それで終わりではなかった。

レッドの言う恐怖が始まったのだ。


「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」


掛け声と共に光の鎌が振るわれる。何度も何度も絶え間なく。

それにより敵ロボットの装甲はとっくにボロボロになっていた。それでも巻き起こる斬撃の嵐は止まない。一撃一撃が振るわれる度に、削がれた金属片がまるで血飛沫のように撒き散らされる。

そうして敵の機体がもはや内部構造むき出しの無残な姿に成り果てた頃にようやく斬撃の嵐は止んだ。

しかし、これでもまだ終わりではなかった。

ライトニングブリンガーの刀身は鎌から再び剣へと形を変えていて、それをレッドドラゴンは突きを繰り出す姿勢で構えていた。


「ディストラクション!!」


叫びとともにライトニングブリンガーが突き出され、胸のあたりを刺し貫いた。

貫いたのは装甲を削ぎ落とされ完全に露出した敵のコア。ネオダークシャドーのロボットもコアを持っていてそこが動力源なのだ。


「これが…………俺の力だ」


そう言ってレッドドラゴンはライトニングブリンガーを引き抜き、コアを刺し貫いた敵に背を向けた。


ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!


コアを破壊された敵ロボットは大爆発を起こし散った。

その爆風を背中で受けるレッドドラゴン。

その時、レッドの竜の翼を模した鋼の翼に一瞬だけ赤黒い光で形作られた悪魔のような翼が重なったように見えた。


「さあて、次はどいつだ?」


振り返ってレッドドラゴンが言うと、周囲のネオダークシャドーのロボット達はそれぞれ恐れをなして一歩引き下がった。


「まさかここまでとは予想外……流石はあのメタルドラゴンの兄弟機、仕方ありません、ここは戦術的撤退といきましょう!」


メタモルフォーゼがそう言うと、他のロボット達も頷き、それぞれ自身に備わっている転送装置を作動させ光に包まれ消えていった。

残るはメタモルフォーゼとジェノサイダーのみとなったが、ジェノサイダーだけはまだ逃げるつもりはないようだった。


「ジェノサイダー、妙な考えはよしてくださいよ? この場は一旦引くべきです」


「やかましいッ! 引きたければ勝手にしろ! 我はここであのドラゴンを破壊するッ! 我の全力を持ってなァ!!」


なだめるメタモルフォーゼにジェノサイダーは怒鳴り、両手をガトリング砲に変形させ両肩からは砲門を出してレッドドラゴンに立ち向かう姿勢になった。


「ドゥルルアアァァァァ……ゆくぞレッドドラゴンとやら! 我が力思い知れいッ!!」


「へへへ……そうこなくっちゃあなッ! 受けて立つぜジェノサイダー!!」


レッドドラゴンもライニングブリンガーを構え応じる。


「ドゥルアアアアアアアアッ! ゆくぞレッドドラゴンッ!!」


それに対しジェノサイダーがさらにやる気をみなぎらせたその時……


「当て身」


「ドゥルアッ!?」


ジェノサイダーはメタモルフォーゼの当て身を受けて倒れた。

直後にメタモルフォーゼが前に出てレッド達に深々と頭を下げながら言った。


「いやはや、まことにすみません、うちのジェノサイダーはどうもにも好戦的なもので……それで、この場はひとまずこれにてお開きということにしたいのですが……」


「え? あ、ああ……わかったよ……」


レッドもその光景に気が抜けてしまい、すんなりとメタモルフォーゼの要求をのんだ。


「ありがとうございます。それでは……」


次の瞬間、メタモルフォーゼの体が急激に膨れ上がり、凄まじいまでの筋肉質な体型になった。

そうして右腕で倒れたジェノサイダーを担ぎ上げ、


「では皆さん、またお会いしましょう」


と言い残し、転送装置を作動させて白い光に包まれその場から消えた。


※ここから先は都合上地の文が無理だったので、ト書き会話の手抜きパートになります。

ごめんなさい(滝汗)


レッド「ふぅー……とりあえずこれで終わりか」


賢介「すまないなメタル……いやレッドドラゴン。おかげで助かった」


レッド「お? あんたがZGの隊長さんか。挨拶が遅れて悪いな、俺が今日からそっちに配属されることになった、あのメタルドラゴンの兄弟機レッドドラゴンだ」


賢介「うむ、これからよろしく頼む。では私からも……と言いたいところだが……」


レッド「ん……確かにゆっくり自己紹介してる場合じゃあねえようだな……」


辺りを見渡すと、先ほどの破壊と殺戮の爪あとが見て取れた。


賢介「まずは人命救助が先だ。話は基地に帰ってからとしよう」


レッド「了解、ッシャア! やってやるぜ!!」


レッドは気を引き締めて、仲間の隊員達と共に作業にとりかかっていった。





その頃、とある光届かぬ暗い洞窟の中で……


インビジブル「やれやれ、予定とはだいぶ違う展開になっちまったな……」


メタモルフォーゼ「ええまったく、まさかメタルドラゴンの兄弟機などというものが作られているとは予想外でしたよ。おかげでこちらも戦力の三分の一を削られてしまいました」


アクセラレイター「うむ……ところで、ジェノサイダーは何故機能停止しているのだ?」


メタモルフォーゼ「ああ、あの後ちょっと興奮しすぎてショートしてしまったようです。つくづく苦労をかけてくれますよジェノサイダーさんは」


アクセラレイター「そうか……我らもまだ完全ではないからな」


?「その通り、本来の力が出せれば、メタルドラゴンの兄弟機相手でも引けを取らなかったはずでした……」


インビジブル「!! 白井博士……いや、今の名前は……ネクロマンサー……」


ネクロマンサー「ご苦労でした。戦力を大幅に削られる結果にはなりましたが、一応作戦通りではあります」


インビジブル「そうは言ってもよ、予定ではは軽く挨拶してくるだけだったはずがこんなことになっちまって、本当に大丈夫なのか?」


ネクロマンサー「問題ありませんよ、これで世間に恐怖を与えることはできましたし、あとは……」


メタモルフォーゼ「フフフ、あの方の復活の準備も整った……ということですね」


ネクロマンサー「その通り。ついに来たのです。我らが主、首領D(ドン・ディアボロス)様の復活の時が……」


ネクロマンサー達が見上げた先……そこには、培養液に満たされたカプセルの中で眠る、黒い仮面の男の姿があった。


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