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娘の婚約者が言うには成績不振は娘のせいらしいです

作者: リーシャ
掲載日:2026/08/16

「ちゃんとしなさい。最近弛んでるわよ」


「母上……しかし、これには訳が」


 もう直ぐ呼ばれていた時間になったので娘の婚約者の向こうの母親の待つ庭先へ足を進めているときのこと。頭の中で娘の婚約者が母親と会話しているのが浮かぶ。この先で話し合っているのだろうか。ここからは見えないが。


「また言い訳かしら。ここ三年ほど、学業が疎かになっているわよ」


「母上にはわからないでしょうが、これには訳があるのです」


「では、言ってみなさいな。検討くらいはしてあげてよ」


 娘の義理の母親になる女性の声が凛と聞こえてきて背筋が伸びた。ありがちな、プライドの高い、他国に住んでいた中位貴族からの嫁入りで来たと聞いている。彼女が息子に問いただす声がここまで届く。


「ラウシャなんだ。理由は」


「ラウシャさんがなんだと言うの?」


 娘の名前が言葉の最初に出てきて足がついと、止まった。理由とはなんだ、理由とは。学業が疎かになる理由とは。


「実は、彼女は一学年下でしょう。勉強を教えるために自分のことは後回しになっているのです」


「ラウシャさんは上から数えた方がいいほど、成績がよろしいのよ?あなたが教える必要はないでしょう」


 うんうん、と同意の肯定を誰も見ていないが動かす。娘は小さい時から努力家である。婚約者に教えてもらう必要なんてそもそもない。


「彼女が優秀な成績を出せているのは僕が勉強を自分の評価を削ってまで教えているからなのですよ」


「な」


 ナンダッテー。


「なぜそんなことを?あなたはお父様の後を継ぐ長男なのですよ?成績は今後の社交界での評価に繋がるのです。お父様の顔に泥を塗るなど許されません。今後は時間を取るなど私は許しませんことよ!」


「ですが、彼女が許してくれるかどうか」


「なんですの、その許すというのは」


「彼女は教えないと怒るのです」


 初耳ダァ。


 子息の母も初めて聞くことに驚いているのか絹が使用されている服がかすかに揺れる音が聞こえた。聞き耳ははしたないことなのかもしれないが、使用人はもう案内し終わっているから近くにいない。つまり、誰かに見咎められることなく娘の悪行を聞けるのだ。


「怒る?お淑やかでいい子ではないの。そんな子が怒るですって?」


 もっともな疑問を呈する母親に息子はさしも喜劇、いや悲劇、悲惨な声音を重ねる。演劇を見ている気になってきた。


「僕も驚きました。母上の知るお淑やかさは小さな頃であり、僕以外にだけ見せるもので。加虐的なところに猫を被せたものなのです」


「そんなわけがないわよ。いつもお土産などを持ってきてくれる気配りのできる子ではないの」


「お土産なども僕が事前に教えておいて、用意させておりました」


「いえ、南東のお土産で、あなたはうちにいたではないの」


「旅行に行く前にどこへ行くか聞いておいたので、母上の好むものや父上の好むものをあらかじめ、伝えておいたのです」


「それくらいは誰だってするわ。あなたたちは他人ではなく婚約者なのだもの。わたしたちへ気を配るのは、あなたがするべきものという考えもあるわ。私たちのことを深く知っているのですから」


 実の母と父の趣味趣向を把握しているのだから、アドバイスなどを授けるのは何らおかしくない。聞かれたり教えるのは非常識でもなんでもない。しかし、子息は抱えていた秘密を暴露するかのように声を細くした。


「お土産を買った時の代金をあとから請求されるのです。もうずっと、そうでした」


「え」


「それに僕があちらの、ラウシャの御当主様たちへの土産を彼女に見繕って貰う際、多めに渡した資金を、安いものを購入して着服……いえ、お小遣いにしてしまっている可能性があります」


「な、な、それは」


 ネルタは思わず服を握りしめた。娘を嫁に迎える男が次々と告白する内容に、声が出てしまわないように。


「今まで母上がくださったお金をかなり溜め込んでいるでしょう……しかし、端金です。問題は別にあるのです」


「ほ、他にもあるというの?」


「彼女のことは信じております。しかし、もしかしたらなのですが……僕の悪い噂を密かに流しているような気配があるようで」


「え?嫁入りするという立場なのに、ですの?」


 靴音が響かないようにそっと後ろに動く。


「はい。いずれ学内外に不穏な話が出てくるかもしれません。勉学を疎かにしてしまい、直ぐには元の評価に戻せないかもしれませんが、どうか……彼女を責めないでやってください。婚姻したあと、二人で話し合って更生させていきたいと思っているのです。母上、調査や聞き取りをして彼女を貶める行為は僕の顔に免じてどうか、猶予を」


「……フロット」


 プライドの高い母親の完落ちする音がここからでもよく聞こえた。ネルタからすると勘落ちにしか聞こえないとしても。これに納得するのか〜。そうかー。いくらなんでもストーリーが出来すぎている節があるんだが。


 娘は不良を通り越して物語の悪役に匹敵する性悪さを秘めていて、現実的ではない。意地悪な令嬢だとしても、だ。それに、ここまで悪辣な嫁なんて現実の男は欲しくないと思う。

 確実にお断り案件だろう。絵に描いたような緻密な物語を被った都合の良すぎるもの。明らかに誰かが得をするために作られているとわかるくらい、羅列されている。


 カードゲームならばストレートフラッシュだ。ビンゴの場合リーチを越したトリプルリーチである。あまりに穴が綺麗に開きすぎていた。


 違和感なくスラスラ説明できるのも不自然。告発する人のことを悪く言う時、時系列がバラバラなことが多い。最近あったことが一番初めで、真ん中が最後。最後にあったものはあとからそういえば、と続きが追加されていくように。


 それに対して彼の説明は事前に考えていて、質問を受けた時に相手へするりと受け止められるように整理されている。咄嗟に聞かれたにしては下準備ができていた。


「先月の話ですが、どうしても二人でデートをしたいと無理矢理街を歩かされて、勉強をする暇がありませんでした。ここ最近もあちこち行きたがり、断ると友人や一人で彷徨くのです。南地区なのですが」


「南地区というと、あのカードゲームの?」


「はい。女の身で行くと目立つからカードを買いに行かされます。従者や護衛は置いて行けと」


「な、なんてことなの。あなたはうちの跡取りなのよ?」


「平気ですよ母上。これでも鍛えておりますから」


 カードゲーム、ねえ?


「そのカードゲーム用のカードも僕が管理するように押し付けたり、代わりに参加させたりと……しかし、僕の考えでは妻になる人でもとやかく男のような趣味に口を出すなど、今の時代、ナンセンスなのです。母上の時代と今は違うのです」


「それは……そうなのかもしれません……わねぇ。でも、うちの嫁になるのならばやめてもらわなければ示しが」


「大丈夫です。これからは僕が代理として出るので彼女には大人しくしておくよう未来の夫として言い聞かせるので」


「まあ!なんて立派なの!旦那様に似てきましたわね。昔は騎士になるとあんなにやんちゃだったのに……」


 調査したとしても上澄みだけした場合、破綻しない程度には考えられている。腕を組み、彼らの会話がなくなり片方が出ていくのを隠れて後ろから見送ると何もなかったような顔をして、ネルタはあちらの母親に「遅くなりました」と笑みを浮かべて挨拶する。


「時間を少し超えてしまっているのではなくて?」


「はい。申し訳ございません」


 いつもなら許してもらえるような微妙なことが、息子の話を聞いたばかりの熱された感情のまま相手は叱責してくる。素直に頭を下げると苛立たしげに足をカツンと鳴らしたがネルタだけはおだやかな顔をして、ニコニコと相手の言葉を受け止めた。

 向こうの言葉が苛烈になるほど、目の前の紅茶と茶菓子がどんどん美味しくなるのだ。お代わりも告げると相手の手がキュッと衣擦れたのか、擦れる微音が聞こえて笑みがフフフと深まった。


 一ヶ月後、両家で集まることになった。なにやらあちらの夫人がこちらへ言っておきたいことがあるらしいのだ。何を言うのかというのは、なんとなく察しており夫にも伝えていたので焦ることなくカバンの中身を確認して家を出た。


 娘も呼ばれているので赴いたところ、なぜか子息は席にいない。部屋にいるというのにだ。手間かもしれないが呼べばいいのではと母娘はお互い顔を見合わせて、フロットの父親が神妙な顔をして腕を気難しそうにしていた。


「ご子息は呼ばれないのですか?」


 夫がなにもかも知っている顔で尋ねると、カッとなった顔を赤くした夫人が立ち上がる。


「あ、あああ、あなたたちの、娘のせいではないの!?」


「うちの娘の……せいですか?」


「うちの恥を晒す事ではあるが、フロットが一週間前に逮捕された」


「え?」


「そうなの、ですか?」


「ああ、うちの学園で騒ぎがあったのって、それだったんですね。噂でそれかもしれないと話が生徒たちの間で盛んに交わされていますよ」


 妻と夫は知らぬ顔、娘は素知らぬ風で話題だったことを説明する。なにかあったことは知っていたが、詳しいことは学園から何もまだ聞いていない。


「何の罪で?」


「賭博だ」


「賭博……!?」


 三人は今初めて聞きましたといった顔で目を見開く。あらかじめ準備していたものの、ちょっとわざとらしかったかもしれない。


「なんて白々しいの!ラウシャさん、全てあなたの素行が招いたことではないの!」


 ヒステリックに、苦しむ息子の身を感じる母親。ここだけ見ると被害者だ。ここだけ見ればであるし、裏側を見たら非常に高貴なハリボテであり言いがかりだけれど。


「やめなさい。落ち着け」


「で、でも、あなたっ」


 白い目で見るこちらに気付かない妻を宥める夫は、息子の不祥事について詳しく説明してくる。別に詳細なんてすでにちらも把握しているから必要ないが、体裁があるのだろう。あちらを立てるために最低限のマナーとして聞くフリをした。


「学園にある一室でカードゲームを使った賭け事が放課後に……そこに王女のロイヤルガードが調査をしていた。引っかかった情報を元に踏み込むと息子がそこにいて、巻き込まれてしまった」


「巻き込まれたのですか」


 一室にいたのに。


「では、参加なさっていなかったと?立っていたと?座っていてカードを手にしていなかった、ということなのですね?」


「いや、運悪くやれと強要されて直ぐのところを目撃されて」


「なるほど、では、現行犯と……」


「しかし!息子は確かに言っていた。ラウシャ嬢に頼まれてやっていただけなのだと!」


 とうとうこちらが呼ばれた理由になる、本題が出てきた。娘が原因だから、ここに呼びつけて責任の所在を問い質すために重い口を向こうは開く。


「はぁ、それで?」


「息子に聞いたところではラウシャさんは数年前、カードゲームにハマってそれから息子の財布の中身を差し出させていたと……言っております」


「そうでございますか」


「そうでございますって、なんなの!?申し訳ないと謝るべきなのよ!あなたたちは!」


 今にも襲いかかりそうな夫人。しかし、子息の父親である夫にまた宥められてワナワナ震えながら座る。ずっと震えているのは、ハンカチを持つ片手が揺れているのでわかりやすい。当主もこう、本気で止めてきていないのがわかって嫌な気持ちにさせられる。

 こちらは何を言われようと受けて立つ。すでに迎え打つ手筈も終えているのだから。夫も胸を張って、娘の無実を知っていることで余裕を持って静観していた。その静観を少し紐解く。


「先ほどから、まるで娘がそちらのご子息を騙したような言い方をしている。まず、証拠を見せていただきたい。勿論、裁判所で」


 ここで見せろと言っても中立の人間がいない言葉では水掛け論、悪魔の証明とキリがない。男親は娘の方を見てから正面を向く。


「裁判所とは随分乱暴な」


「そちらが先に証拠一つなく、いきなり呼びつけて詰り出したので」


 正論を言いつけると相手はグッと悔しげに目を尖らせる。そんな風に睨んできても何も進まない。言いがかりである、今のところ。


「まずは順を追って説明していただかないと、こちらも把握できないのです。娘がなにをしたのか、でしたか?そちらからどうぞ」


 慌てないこちらの三人を見て、感情を走らせては悪手だとわかったのか当主が噛み締めるように伝えてきた。それもまた、妻や息子からの公的機関を挟まないものなのではと思ったが、まだ調査が終わっていないのかもしれない。それとも、上っ面しかまだ見れていないのか。


「息子が妻の誕生日に渡す予定だったアクセサリーを買おうとしたのだが、ラウシャ嬢に買うよう依頼すると安物を押し付けられて」


 ふんふんと聞いていると眉をひそめる。娘もとんだ濡衣に呆れていた。


「はぁ、うちからのプレゼントならばお渡ししましたでしょう」


「え、あれはそちらの家からのものなのでしょう」


「いいえ、娘からですわ」


「でも、息子はあなたと共に送るために資金を渡したと」


「資金すら渡された記憶もございません」


「そ、そんなわけ」


「それはないのでは。私は息子から母親に買うために少し金が入り用なのでと言われて渡した」


「私は聞かれてもいませんし貰ってもいません。共同で買うのなら可笑しなことですね?」


 娘がキッパリ告げると子息の親夫婦はお互い困惑を見せた。そんなのそちらが調べておくべきことだろう。今知りましたなんて顔をされていても、こちらこそ知ったことではない。


「どちらかと言えば、お金を少し貸して欲しいと最近言われましたけれどね。なんでしたか、友人から借りたカードゲームのカードを破損させたので新しいのを買いたいからと」


 カードはパック販売なので一つだけ狙って買うには、オークションにでも参加しなければ手に入らない。だから買う時はいくつも出るまで買う必要がある。しかし、娘はそんなのは親に言えばいいと断った。


「フロット様は恐らく、ご自分のカードを得るためにあなたたちや私たちからお金を奪っていたと思われます」


 娘のお金は親の金でもある。領地を見て回るなどといった投資目的ならば与えただろうが、カードに使うとなるといくら理由が補償だろうとあげられない。突っぱねるのは当たり前だ。


「成績も下がっているので、それについて聞いたら、年下が年上の評価に口を出すな、と怒られましたね」


「え」


「そんな、息子が怒ったなんて、そんな、そんなのは、う、嘘よ」


「嘘だと思っても、証人はおりますよ。王女様から婚約者の様子が可笑しいからと一人では危ないので、護衛代わりに王室公認の者を少々見繕っていただきました」


「な……王家の!?」


「元々王室は賭博について情報を得ていたので、あちこちに身をひそめて動向、人の流れの調査をしていたらしいのです」


「ま、まさか」


「ご子息が捕まったのはたまたまなのではなく、黒だと判定されたからなのでしょうね」


 偶然そこにいた、などではなく犯罪行為をしていたからマークされていたのだ。


「息子に、教えてくだされば……婚家として私たちは……結ばれるのですよ……?」


 夫人の言葉に首を振る。こちらに知らされたのは逮捕された後であり、内情などは秘密保持により知らされていなかったと。こちらも聞いて驚いたのだ。

 子息、娘の婚約者の不審な言動については娘が知る由もないものばかりだ。男の婚約者がどこでなにをしているのか、などというのはまだ婚約者のラウシャが知ることはできない。それこそついていかない限り把握できるわけがない。


「し、しかし、ラウシャ嬢が、カードゲームをしていたと聞いている」


「そちらの話なのですが、私どもはそれが一番の濡れ衣であり証明も今直ぐできるものとして色々ご用意しております」


 彼らの前に名刺を置く。フロットの父親が手に取りしげしげと読み込むと、こちらを三度見る。


「ご子息のカードゲームの名前や会社は勿論知っておりますね?では、名刺に書かれている会社名にも覚えがあると思いますが、いかがですか?」


「あ、あなた?どうしたの?カードゲームって。やっぱり、その子があの子を誘惑して賭博をさせたのね!?」


「だ、まってろ!」


「えっ、え、なに?」


 夫人が旦那に叱られる。目を白黒させて息子の身の潔白を信じている母親の哀れさを見せつけられる。息子はこの光景を見ずに今、誰かのせいにし続けているのかと思えば、物悲しくもあった。


「カードゲームのカードを買いに行かせられたと息子は私たちに、泣きながら言っていたのです」


「そうなのですね」


 父親は深く項垂れると名刺を握り込む。


「あなた方の経営する会社がカードを作っている本社と言うのならば、ご息女はカードをわざわざ買いに行かせる必要など、どこにもありません」


「え、なんなの、どういこと?」


 娘が徐に一枚のカードを見せた。


「これは私がデザインしたうちの一つです。何枚も持っています。価値が高く、オークションで売ればたくさんカードが買えるものです」


 デザインしたという部分に夫人は目をパチパチと開く。その間に扉の前で足音がして激しくドアが開かれると件の問題児が現れた。


「父上、母上!話を聞いてはなりません!ラウシャ、見損なったぞ。あれだけ庇ってやったのにっ……え?」


 フロットが息荒くここまで来るとテーブルの上にあるキラキラしたラメ入りのカードを見つけて、そこから体も視線も止まる。


「これはっ、幻獣!?だ、誰がこれをっ」


「私です」


 ラウシャが告げるとネルタは夫と目配せした。子息は罵っていた様子から一転し、娘を見ると「隠し持っていたのか?それとも」と何か言おうとする。


「私の私物ですので」


 王女がラウシャの絵のファンなので、娘を中心にした秘密の絵の第一号会員クラブとして娘の絵のために色々しているのだ。なので、今回のこともトラブルになる前に手を打った。


「なっ、散々僕に迷惑をかけて!慰謝料としてもらっておいてやる!他にもあるなら、出すように。父上、このカードは価値が高く他の貴族の子息たちも」


「お前は賭博で捕まったのに何を言っている?部屋で謹慎をしろと言いつけも破りおって」


 父親の怒りに満ちた目を見た息子はハッとなる。賭博に手を出したのはカードを買うお金が底をついたからだ。いろんなところからちまちま資金を吸い取り、カードに注ぎ込んでいたものの揃わないので揃うまで買わなくてはいけない。


「貴様、ラウシャ嬢にカードを買わせられていたという言葉を今、撤回する気はあるのか」


「え?何を言ってるのです?父上たちの調べではわからないかもしれませんが、密室で行われたのは悍ましいことなのです。婚約者が例え依存症でも僕は見捨てるつもりはないです。夫婦として今後も支えるつもりで」


 ──ガッ


「んがっ……!?」


 フロット父の右ストレートが一度決まり、何度か殴られた。王室や王女が罪を確定している限り、有罪は免れない。婚約者のせいにありとあらゆることをしていたと後日両名から聞き、深い深い謝罪があった。

 ご子息フロットはカードゲームにハマり、それが知られないように全て娘のせいにすればいいと悪どい知恵を長年振り翳していたとのこと。


 デートの日として語っていた日は王女と王城にて絵をお披露目していたり、証人にことかかない。王からも娘の友人を貶めたことを叱られ、名家の面子は潰された。

 最後に会った日、夫人に会社のことを教えてくれればとか細く非難されたが「婚姻を結ぶときに言う予定でした」と叩きつけたら泣き崩れた。


 ラウシャはフロットとの婚約を向こうの有責で解消し、自由の身となった。王女が次はいい人をいつか紹介する、と意気込んでいる。王女の護衛などを紹介してこようとして、明らかに王族の親戚にしようとしていることを笑って話す娘。


 ペンを片手に、夫と三人で今日もデザインの話に花を咲かせながら、ああでもないこうでもないと意見を出し合うのだった。

最後まで読んでくださり感謝です⭐︎の評価をしていただければ幸いです。全部乗せはやりすぎですよね。騙せるのは最早家族だけでしょう。

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